日本初の新設LRTは宇都宮じゃないよ
こんばんナマステ 💚Kyoskéこと暑寒煮切(あっさむにるぎり)だよっ✨
昨日開業した宇都宮ライトラインについて、75年ぶりの新設路面電車であるっていう報道はその通りであって、
栃木県宇都宮市及び芳賀町のひとつ前に路面電車が開業した都市は富山県高岡市、現在の万葉線に相当する。
ところがこれに対して天下の時事通信が全国初の新設LRTとか言い出すから、これはちょっとな。
時事通信が誤報を垂れ流すと、地方紙に蔓延しちゃうのよ。
自分の県の地方紙しか読まないって人、めちゃ多いからさ。
こーゆー人が間に受けちゃうじゃねえかよ😡
LRTという言葉は随分と日本人のなかに普及しているけど、実はその定義は曖昧。
Light RailないしLRTという言葉が生まれた北米では、路面電車と一般的な鉄道の中間に位置する規模の軌道系交通機関で、部分的な併用軌道(道路上に線路を敷いたレーン)は認めるけど、大半が専用軌道(鉄道専用のレーン)であるもの、という定義があり、
1978年に開業したエドモントン🇨🇦がその嚆矢。
北米のほか東南アジアでもほぼこの理解がされていて、マニラ🇵🇭やシンガプーラ🇸🇬がLRTの名称を用いる。
これに対して西欧では既存の路面電車を速度、輸送力、普通鉄道への乗り入れといった点でブラッシュアップさせる流れが生まれた。
カールスルーエ🇩🇪やストラスブール🇫🇷が特に著名だけど、
日本人は何故かこちらをLRTと解釈した。
まあ、北米で新設が目立つのはモーターリゼーションで路面電車やインターアーバン(戦前に北米から発展した近郊電車)を殲滅してしまったからで、
欧州ではモーターリゼーションの風自体は吹き荒れたものの社会的意義を重視して公金を投入して保護する方向になったために既存路面電車のブラッシュアップが模索されたのであり、
どちらも行き過ぎたモーターリゼーションに対する揺り戻しという意味では方向性は同じだし、互いに影響を受け合っているのも事実。
したがって日本人のLRT解釈が間違ってるとも言えない。
世界の LRT情報を収集してるLRTA🇬🇧という機関があるけど、この機関は英語圏なので北米的な解釈をしている。
簡単にいうと、専用軌道が大半なものをLight Railと定義しており、
日本では都電荒川線、東急世田谷線、江ノ島電鉄、京福嵐電、阪堺電気軌道、広島電鉄宮島線、筑豊電鉄をそれに当たるものとしている。
はっきりとLRTであることを打ち出した富山ライトレールや宇都宮ライトラインについて彼らはLight Railとは見做していないけど、鵜呑みにしなくてもいい。
日本におけるLRTとは専用軌道中心の北米的Light Railプラス西欧的進化系路面電車、ということになるのだろう。
北米的な解釈ではゆりかもめ的なゴムタイヤのものもLRTになることがあるけど、日本人のイメージにはそぐわないので、これについては外した方が無難。
こうした定義に基づき、日本のLRTは以下の路線に該当すると考える。
宇都宮ライトライン
都電荒川線
東急世田谷線
江ノ島電鉄
富山地方鉄道
万葉線
福井鉄道➕えちぜん鉄道
京阪大津線
京福嵐電
阪堺電気軌道
広島電鉄
筑豊電鉄
熊本電鉄
熊本電鉄はLRTAはElectric Light Railwaysと分類してたけど、一部併用軌道もあるし将来的には熊本市電との直通構想もあるのでここに含めた。
んで、このなかで既存の路面電車がないところに新設された最古っていうと、1902年に藤沢ー片瀬間を開業した江ノ電なんだよ。
片瀬は今の江ノ島駅。
つまりこの区間は全線藤沢市内。
だから、日本初の新設LRTを導入した都市は神奈川県藤沢市ということになる。
どやっ😁
地元贔屓丸出しの結論で栃木県民大挑発🤣
でもまあ、LRTと言い出せばLRT、ということになるのならそれは宇都宮・芳賀なんだろうし、
あるいはモーターリゼーション後に新設をした初めての都市という価値は絶対にある。
そしてこれは日本が車依存社会から脱出するために必ず成功させなければいけないミッション。
宇都宮ライトライン、ホントがんばってね。
自分は行きたいスポットが沿線にないから市街地に乗り入れない限り多分乗らないけどさ。
この際、沿線の作新学院大学か宇都宮大学にでも入学するか。
作新の人間文化学部、宇大の地域デザイン科学部というのが面白そうではある。
それじゃあバイバイナマステ💚暑寒煮切でしたっ✨