ボーイング747と旅行業界
こんばんナマステ❤️Kyoskéこと暑寒煮切(あっさむにるぎり)だよっ⭐️
ジャンボジェットことボーイング747シリーズの最後の1機が昨日完成して生産が終了した。
間違いなく日本人には最も知られた機種だよね。
特徴を簡単に書けば、4発のジェットエンジンを装着して、400人以上を載せられる巨大な飛行機ってことになる。
もーちょっとだけ詳しく書くと、たくさんの燃料を積めるから、その分だけ長い距離を飛ばすことができる。だいたい1万km以上と思ってくれたらいい。逆に言ってしまえば、それまでのボーイングのジェット機は数千kmしか飛べないということ。
これによって、人や貨物の大量輸送や長距離飛行が可能になった。
東京からロンドンやパリが1万km弱、ニューヨークが1万km強なので、これらの都市まで直行便を飛ばせるようになったのはとても大きい。もっといえば、まだシベリア上空を飛べなかった時代だからもっと距離はあった。
というより実はこっちが主眼なんだよね。
1960年代の後半になってくると、欧米だけで世界は回らなくなっていた。日本をはじめとした遠い国と付き合っていくには長距離を無着陸で飛ばせる性能が求められた。
そのために仕方なく巨大な機材になったというのが本当のところ。ましてボーイングでは並行して超音速機の開発が進められており、ボーイング747はそれまでの過渡的な機材と考えられており、超音速機ができた暁には貨物専用にする予定だった。
そのため開発時から席が埋まるのか疑問視され、その懸念通り、空席が目立つも、旅行会社に大幅な団体割引を提供したことで席を埋めるようになってきた。
これによって海外の団体旅行が急増することになる。
ボーイング747を最も使ったのは他ならぬJALだけれども、実際海外団体旅行といえばジャルパックのイメージだった。自社系列の旅行会社を作ってしまえば、それが一番有利だよね😆
1970年代当時の海外団体旅行で非常によく見られたのが、留学中の娘に会いたいのでツアーの途中でしばらく離脱したい、とお客様が申し出るようなケース。
最初はめちゃ揉めたのかもしれないけど、いつの間にやら離団中に事故が起きても旅行会社は一切の責任を取らないし、その間に使わなかったホテルとか食事とか観光施設入場料とかを一切返金しません、みたいな用紙に一筆署名すれば、簡単に離団できるようになった。
個人で航空券を買うよりツアーに参加する方が圧倒的に安かったからそういうことになったんだけどね。
だんだんと個人で自由に行きたいという声が増えてきて、旅行会社枠をバラ売りし始める。これが90年代に隆盛を誇った格安航空券というやつで、これによって一気に成長したのがH.I.S. だよね。
伊勢などの参詣→日本旅行
修学旅行→KNT
海外団体旅行→ジャルパック
格安航空券→H.I.S.
オンライン旅行予約→楽天トラベル
日本の旅行業界の主役ってこんな流れ❓JTBはぜーんぶ満遍なく絡んでる。業界のリーダーに「特色」なんかいらないのだ。
団体旅行や格安航空券によって旅行会社が儲けられた時代も遠い昔。
インターネットが普及してきた当初は旅行会社の方が航空会社より先に飛びついて、ガンガン格安航空券を売る時代があったけれど、やがて航空会社が気付いてしまう。
旅行会社に頼まなくたって、インターネットがあれば直接消費者に航空券売れるよね❓って。
それはインターネットとともに急成長したLCCに対抗するためでもあった。
LCCの嚆矢であるアメリカのサウスウエスト航空は実はボーイング747と同じ頃からあるのだけど、そのビジネスモデルが一気に世界中に波及したのはインターネットの普及があったから。それによって消費者への直接販売がとてもやりやすくなったのだ。
そして航空会社は旅行会社への販売手数料を無くしたり、大幅に減らしたりして、格安航空券だけを販売するようなビジネスモデルは消滅してしまった。
面白いもので、それと時を同じくするようにボーイング747や競合機種のエアバス340の退潮が始まった。
4発ジェットより燃費が遥かに安い2発ジェットでもボーイング747に準ずる300席台の輸送力と、同等の航続距離を誇るボーイング777が90年代半ばにリリースされると、一気に置き換えが進んだ。
とはいえ、ボーイング777では物足りない、けれど超巨大機であるエアバス380では過大だという需要に応えて、燃費を圧倒的に良くした747-8という機材も2010年代に出てきたけれど、JALとANAは見向きもしなかったので日本人にはあんまり知られていない。
でもいくら燃費がいいって言ったって、それは既存の747に対してのことであって、4発エンジンである限りは大飯食らいには違いない。
結局、ボーイングとしては777を巨大化させた777Xで747を代替することに決めた。
ライバルのエアバスにしても、4発ジェット機のエアバス340、エアバス380は生産を終了して、2発ジェットのエアバス350XWBを主力にしている。
個人的に寂しく感じるのは、ボーイング777Xは座席数だけでいえば747に匹敵するけれども、機体を縦に伸ばしてるので広々とはしてない。
ボーイング747にはラウンジ的なものが設けられることが多かったし、エアバス380は尚更だった。
船の世界はクルーズブームで、どんどん船体は巨大化してリラクゼーションやエンターテイメントが進化している。
エアバス380にはそういうことも期待したんだけど、売れなさすぎてすぐに生産をやめてしまい、多様な使い方はされなかった。
空のクルージングという文化が出てくるにはもっと飛躍的な機材のイノヴェイションが必要なんだろうね。
超音速機とか、ゼロエミッションの航空機ヴェンチャーはあるけれども、空のクルージングを目指すヴェンチャーってあるんだろうか。
クルーズは旅行業界が入り込める大きなマーケットだからねぇ。LCCだらけになったって、空のクルージングがあれば、旅行業界にとってはチャンスだと思う。
これ読んで、やってみようって思うアントレプレナーがいたら連絡ちょうだい💚
イーロン=マスクみたいに金あったら、ホントそーゆー旅行業界を変える可能性のあるものに投資したいなぁ。
ということでボーイング747をはじめとした4発ジェット機がそのうち無くなってしまう寂しさを噛み締めよう。
トライスターも見たことないしなぁ。よっしゃよっしゃ。
それじゃあバイバイナマステ❤️暑寒煮切でしたっ✨
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