少なくとも8都府県においてラーメンの壁はすでに1,000円より上にある
こんばんなまらステ❤️Kyoskéこと厚沢部煮切(あっさぶにるぎり)だべさっ✨
ラーメン1,000円の壁というのがずーっと言われてきていたけど、2020年代に入って日に日に囂しくなっている。
ここでいう1,000円というのは、「ラーメン」「中華そば」などと称される基本的な一杯の並盛のこと。これを小としているところもあるけれど。
店によって、地域によって考え方は異なるけれど、だいたい麺の量が茹でる前で150〜200gくらいだろうか。それをひと玉としていることが多い。
また、具としてチャーシュー1枚にナルトやメンマ、もやしなどが少量ずつ載っているものとされることが多く、
それらをあえて抜いたものは「かけラーメン」「素ラーメン」などと呼ばれて、少し安くなることが多い。
昨今は少しでも安く済ませたい人のために、このような出し方をする店が増えていると感じる。
この事情は「かけ」が当たり前のそばやうどんと少し異なる。
並盛で具材少量のラーメン一杯の価格が1,000円を超えていいのかどうか、というのが1,000円の壁という議論。
初期の議論は2000年代に著しくラーメンが進化したことで、パスタのランチは1,200円くらい取っているのにラーメンは800円ですら高いと言われるままでいいのか、的な話だったはず。
2010年代になるとラーメンがインバウンドの人気コンテンツとなりミシュランに載るような店も出てきたことで、1,000円を上回る店も少しずつ出てきた。
また、海外では一杯何千円も取っているのに日本でそうじゃなくていいのか、という議論も出てきた。
2020年代の議論はまた少し違ったものになっている。
まず、円安やパンデミックや戦争などの結果世界的な物価高騰があり、ラーメン店の経営が追いつかなくなっていること。
それに加えて日本人の賃金が30年上がらなかった間、世界各国にどんどん置いていかれており、今や日本は貧しい国に堕ちてしまったという指摘がある。
こーした議論に対する賛否をよそに多くの店はラーメンの値段をジリジリと引き上げ、壁を越えた店もあれば、950円や980円など明らかに引き上げたいけど壁を越えれずにいるのであろう店もある。
一方でラーメンは庶民の食べ物である、という主義主張を堅持しようとする店もあり、その考えを推し進めて廉価版を開発する店もある。
何故、1,000円の壁が存在するのかといえば、1,000円を超えてしまうと客足が遠退き、かえって売り上げが落ちるのではないかというジレンマがあるから。
中身も立地条件も何もかも違うから一概にこうだとは言えないのだけども、
ラーメン一杯の価格については「王道家」清水氏の天敵のひとりである「気むずかし家」塚田氏の持論である、ラーメン一杯はその土地の最低賃金と等価であることが適正、という説がまずある。
氏が初めてアルバイトをした時の賃金と当時のラーメンはほぼ等価であり、ある時期まではずーっとそーだったというやつ。
具体的にFL比率などから導き出されるものではなく感覚的なものでしかないのだけど、ひとつの指標ではあるかな。
この考え方でいけば三大都市圏に該当する、埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、京都、大阪、兵庫の最低賃金は1,000円を上回ってるわけで、1,000円を越えなきゃおかしいってことになるよね。
逆に800円台の北東北や四国・九州の大半、沖縄で1,000円台は強気ということになる。
沖縄が特殊なのは、沖縄料理は観光客相手じゃなければマジ安いけど、東京と同じもの食べてたら東京と値段同じなんだけどさ。
ラーメンはどちらかというとこちらに該当する。
海外ではラーメンは3,000円が当たり前だ、なのに日本は…って議論がバカバカしいと思うのは、土地によって食の値段は異なるってことなのね。
日米で見たら、例えばタコスね。
日本ではまあまあするでしょ。
でもあっちだと気軽に食べれる安いものなのよ。特にテクスメクスと呼ばれるテキサスでローカライズされたものはね。日本でも多少進出しているタコベルがまさにそれ。
アメリカでいうタコスとかホットドッグとかに該当する地位に、日本でいうラーメンが当てはまるのよね。
沖縄におけるラーメンとかスパイスカレーはそんなところがある。
逆に沖縄そばって東京ではラーメンと同じくらいするじゃんか。沖縄的にはありえない話かもだけど珍しいから高いわけ。
とりあえず沖縄を除いた46都道府県でいえば最低賃金がラーメン1杯の価格という説は結構な当たりなのではないだろうか。
もっとも当の塚田氏自身が地元長野でも東京でも最低賃金より安く出してるわけで、なんなんだよラーメン侍さん‼️ってさ。
しかしながら塚田氏にそれができる理由は、これまでの実績があるから。
言い換えればそれだけの資産を持ち、減価償却費も抑えられているから。
かなり昔に塚田氏が終身雇用制を貫くと言っていたことも記憶に残っている。
要するに彼の下には何十年と付き従っているスタッフがゴロゴロいるのだ。人的資本もかなり彼は蓄えているのだろう。
最近の不満は長野市の郊外にある飯綱町というところに塚田氏がカフェを出し、そこでカレーもやっているのだけど、
ここにラーメン好きしかレヴューを書いていないから、カレーの評価が一切不明である点。誰かカレー好きも行けよ‼️
ってか自分が行かなきゃいけないのかな、それは😓
ひとまず、これから新規で始めて、かつ従業員を雇う場合は最低賃金をベースにしなきゃダメだと思う。
東京なら1,120円。
でも自分ひとりとか、夫婦で始めるとかならまた違うし、既存の店の支店とかならまたスケールメリットが異なる。
壁を越える、越えないみたいな話に惑わされず、その店のビジネスモデルに見合えばいいのよね。
いま950円の店に対してなんで1,120円にしないんだ❗️と言ってみたところで、その店がきちんと利潤を得られており、スタッフもちゃんと稼げているのなら何の文句もない。
ただ、新規の店がいきなりその価格にするのはもう無理がある。
素直に最低賃金で出せるクオリティとマーケティングを考えなきゃダメ。
そうでなければスタッフの賃金なのか、仕入れ業者なのか、どこかに皺寄せがいくことになる。
そんなところかなと。
少なくとも8都府県において1,000円以上は高い、というのはもはや言いがかりだと思う。
こういう人達はもしかして自分の会社のアルバイトの子達にも同じセリフを吐いていないか❓
ラーメンより安い食べ物なんていくらでもあるんだから、ラーメンなんか食べなきゃいいじゃんね。
中高年に多いラーメンは庶民的な食べ物だ、的な論はさっぱりわからないよ。
最低賃金程度の価格が庶民的でなければ、最早庶民的とはいくらなんだと。
ドル換算してみたら1,000円の価値が10年前から3ドル近く下がってるわけで。
結論としてはビジネスモデルという観点をきちんと持ったうえで、適正な価格を考えればそれが800円でも1,500円でもいい。
ただし、安いとそれだけ安い客層がつくよ、ってことかな。
それじゃあバイバイなまらステ❤️厚沢部煮切でしたっ✨