北海道新幹線の開業先送り理由はスキームの行き詰まりだよっ👊
こんばんなまらステ💚Kyoskéこと厚沢部煮切(あっさぶにるぎり)だべさっ⭐️
2030年の札幌冬季オリンピック誘致を断念したら、国交省が北海道新幹線の開業も遅らせると言い出した。
東海道新幹線が1964年の東京オリンピック、長野新幹線(北陸新幹線)が1998年の長野オリンピックに合わせて造られたのは有名な話で、
海外でもスペイン高速鉄道AVEの最初の路線マドリーーセビージャは1992年のセビージャ万博に合わせて造られるなど、大規模イヴェントに合わせて高速鉄道が整備されるのは別に珍しいことじゃない。
ただ、北海道新幹線の整備って別に札幌オリンピックのためにやってたわけでもないはず。
近年でも2026年の招致を目指していたけど、これが実現していても新幹線は間に合わなかったわけで。もしかすると長万部までの暫定開業はあったかもだけど。
2030年度開業予定であった北海道新幹線に合わせて、地元財界が招致を希望したというのが正しくて前提が逆。
そもそもオリンピックは2030年2月だけど、新幹線は2031年3月開業の予定なので間に合わない。
札幌オリンピックは開業を1年強早めるための尻を叩く鞭にはなりえても、長年計画されてきた北海道新幹線そのもののレゾンデートル(存在理由)にはならない。
それが何故か札幌オリンピックの招致が延期になったので開業も未定、などという意味不明なことを国交省が言い出した。
2030年2月どころか本来の2031年3月でも厳しい理由として、工事人員と資材の不足というのは理解のできることではある。
でもそれならば2031年の開業を危ぶむ理由としてオリンピックの話なんてしなくてもよかったわけだし、今の想定ペースだといつの開業になるのかという具体的な話をしてもよかったと思う。
なぜそれがいきなり開業未定になってしまうのか。
それは整備新幹線のスキームがもう崩壊しているから。
整備新幹線のスキームは、
①国が建設・保有してJRに有償で貸し付ける
②並行在来線はJRの意思で経営を分離できる
③①,②は沿線自治体の同意があって初めて執行される
というところにある。
また、並行在来線に貨物列車が走る場合、並行在来線の運行オペレーターに対して補填がある。
逆にいえば貨物列車を走らせるために、並行在来線を地元で面倒見てね、というのも暗黙の了解になっている。
んで、現在の開業区間ではいろいろ悶着があっても国交省の思い通りのシナリオで動いた。
でも北海道と佐賀県ではそうならなくて国交省が頭を抱えている。
佐賀県では整備新幹線の建設自体に同意せず、新鳥栖ー武雄温泉間は未着工のまま。
切り札として用意した新幹線と在来線を行き来できるフリーゲージトレインも開発に失敗、この区間をミッシングリンクとして残したままに武雄温泉ー長崎間で先行開業した。
でもこれは整備新幹線のルールに則って行われていることなので、佐賀県を責めるのは筋違い。
北海道の場合は並行在来線の引き受けで問題が生じている。
長万部を境に函館側の海線区間と小樽側の山線区間に分かれ、双方とも採算が取れないとして並行在来線の引き受けを地元が拒否。
では、バス転換となった時に引き受けるバス会社が見当たらない。
バス業界は今、ドライヴァーの不足に頭を抱えており、特に来年から労働時間の規制が厳しくなるため更にそれは加速する。そんななかで新たな路線を開設することなんてできないわけ。
山線は貨物列車もないし、最悪公共交通なし、車ない人は歩くか自転車、あとは馬にでも乗れってことになるかもしれない。冬は犬ぞりね。
でも海線は貨物列車を走らせなければならないので、地元の結論に国交省も真っ青になってしまった。
北海道の農産物を全国に送り込み、逆に雑誌やら何やら様々な文物を北海道へもたらすライフラインが失われれば取り返しのつかないことになる。
国営の貨物専用路線になるような話になっているけど、その場合今まで無理して並行在来線を引き受けてきた地域との整合性も取れなくなってきてしまう。
この話の流れを妬んでいると思われるのは、えちごトキめき鉄道、肥薩おれんじ鉄道、そして同じ道内の道南いさりび鉄道で、これらは貨物列車のために架線を残しているけれど、電車を走らせるほどの旅客需要がないためディーゼル車を走らせている。
実際、道南いさりび鉄道は存廃を論議し始め出した。
函館以北が運営を放棄するならこっちだって放棄して何が悪いんだ、って思うのは当たり前の話。
えちごトキめき鉄道は今のところ元いすみ鉄道の良くも悪くも目立つ社長が率いているのと、北越急行との統合論議もあり、すぐの旅客放棄はなさそう。
肥薩おれんじ鉄道は熊本県と鹿児島県のどちらかが経営撤退、その県だけ旅客放棄ということになってもおかしくはない。
次々と噴き出し始めた矛盾をどーしたらいいのか結論を出せずにいる状況。
だから少しでも先送りしたい。
したがってこれらの解決策を見出せず、札幌オリンピックが開催されない限り、永遠に北海道新幹線新函館北斗以北を開業しないつもりなのかもしれない。
こーなってくると今度は北海道新幹線のためにどーにか残しているJR北海道がもう持たないかもしれない。
この話が大事にならないよう早目に止血したいだろーけど、どーなることやら。
最初から並行在来線をJR貨物に移管させて、旅客列車を走らせたければ地域でオペレーターを立ち上げてJR貨物と交渉、としておけばね。
国としては貨物を残さなきゃいけないんだしさ。
国鉄改革における特定地方交通線のスキームをそのまんま使っちゃって旅客優先にしたからこんなことになったわけで。
何か行き詰まったときは目の前の問題ではなく、その前提に立ち返って考える、
というところで整備新幹線のあり方からもう一度見直すしかないと思うんだけどね。
それじゃあバイバイなまらステ💚厚沢部煮切でしたっ✨
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