見出し画像

上から目線でタージ=マハール❗️空から変わるアーグラー観光🚁

はじめに

こんばんナマステ 🤍Kyoskéこと暑寒煮切(あっさむにるぎり)だよっ⭐️

今日は一昨日 #Clubhouse#インドの衝撃 ( #インド大学 )』で話したアーグラーのヘリコプター観光の話をテキストにするよ〜🚁🚁🚁

音声版は約23分。これくらいなら今日1日でテキストにできるかな。

さあさあヘリコプターの話なので、飛ばしていくよ〜🚁

今、ヘリポート整備が熱い🚁

#ウッタルプラーデシュ州#ヨギ州知事 が先月語ったところによると、

州内では現在4つの #ヘリポート 整備が進んでいて、そのうち古都 #アーグラー と聖地 #マトゥラー については半年後、つまり今秋の開港を予定してるんだって。

画像1

画像2

また、2年の間に州都 #ラクナウ と聖地 #イラーハバード ( #プラヤーガラージ )にも設置されて、これらはPPP(Public Private Partnership=官民連携)によって運営される。

画像3

画像4

デリーに隣接する同州ノイダ郊外のジュワールには現在、「デリーの成田、関空」といえる首都圏第2空港が建設中なんだけど、ここにもインド最大のヘリポートが併設される予定。

この空港は2024年開港を目指しているので、すべてが計画通りならあと2年でウッタル=プラーデシュ州には一気に5つのヘリポートによるネットワークが完成する。

ヘリポートは第一義的には医療レスキュー用。(画像はインドのものではないよ、念のため)

画像5

しかしながらこれらは観光用の活用を想定して設置される。

言及されているところでは、 #タージマハール をはじめとしたアーグラーの名所を空から眺められる #遊覧飛行 が新しいアーグラー観光の目玉になる。

画像6

アーグラーのヘリポートはタージ=マハールの東側にでき、市街地の西側に既にあるケリア空港とは無関係のよう。

ケリア空港の方が実はタージ=マハールに近いのだけどね。ケリア空港は軍民共用なので、ヘリポートの併設が難しかったんだと思う。

空から知れるムガール帝国

ムガール帝国の帝都だったアーグラーはデリー、ジャイプール、ヴァラナシと並ぶ北インドの4大人気観光地だけども、これら3都市と比較すると致命的な欠陥がある。

それは、タージ=マハールと #アーグラー城 という2つの世界遺産に観光客が集中して、せいぜいそれに付随したホテル、食堂、土産物屋くらいしかお金が落ちていかないということ。

街歩きの要素が低いため、観光客が一度それらを観たらリピートされにくく、街そのもののファンが少ない。

例えば京都で清水寺と金閣・銀閣だけ観て帰っていくような観光が面白いだろうかと考えてもらえばその虚しさが伝わってくるはず。

画像7

アーグラーの観光地としての水準の低さを象徴するものとして、 #ムガール帝国 を知るための博物館が現時点で建設中であり、つまりこれまで存在しなかったという事実。

しかもその博物館は当初ムガール博物館とされてきたのに、ヨギ知事がチャトラパティ=シヴァージー=マハラジャ博物館に改名してしまった。

シヴァージーは特にムンバイを中心にしたマハラーシュトラ州では英雄視されていて、ムンバイの駅や空港にはその名が付いている。(ちなみに駅は世界遺産)

画像8

インドの観光政策がムガール帝国の史跡に偏ってきたことに対しての違和感は共有するけれど、ムガール帝国を押し退けたマラーター王の名を冠することは少なくともアーグラーについては違うんじゃないのかな。

アーグラーではたっぷりとムガール帝国の歴史に浸りたい。この調子だと展示物もムガール色を薄めそうだよ。

そんなヒンドゥー原理主義、反イスラーム気味の困ったちゃんであるヨギ知事だけども、彼が押し進める #ヘリコプター の遊覧飛行は世界遺産だけつまみ食いするアーグラー観光を根底から変える可能性がある。

まず、タージ=マハールとアーグラー城、それに郊外の #ファテープル =シークリー という3つの世界遺産のみならず、

画像9

画像10

画像11

アーグラーを造営した3代皇帝アクバルの霊廟や

画像12

#ベイビータージ と呼ばれるイティマード・ウッダウラー廟、

画像13

初代皇帝バーブルの庭園ラム=バッグ、

画像14

アーグラー最大のモスクであるジャーマー=マスジドなど数多くあるムガール帝国の史跡を網羅でき、

画像15

かつ肉声かオーディオかは別にして詳細なガイドが聴ける可能性が高い。ムガール帝国の歴史を文字通り俯瞰できる。

いま何が問題かってムガール帝国のこと何も知らない人がアーグラー城とタージ=マハールに行くんだよ。

せめてアレが誰のお墓なのかくらい知っとこーよ。そもそもお墓だってこともさ💦

画像16

アーグラーのもうひとつの魅力は緑🌳

アーグラーには古都としてのイメージが付きまとい、それとは裏腹の工業都市でもあるけれども、同時に緑に囲まれた街でもあることがあまり知られていない。

タージ=マハールを眺めながら緑を散策できるタージ=ネイチャー=ウォークが整備されているけど、まるで知られていないというのが正直なところ。

個人的にはタージの中やアーグラー城よりもオススメ💚

画像17

アーグラーの街の外側にはソール=サロヴァール鳥類保護区もあるし、

ラジャスターン州にはなるけど世界遺産の #ケオラデオ国立公園 も近い。

陸にいると目の前ものしかわからない。だからタージ=マハールとアーグラー城しか行かない観光スタイルになってしまうけど、空からならアーグラー周辺の自然に気付くことができるのはヘリコプターならでは。

デリーに降り立った観光客が自然と最初にコンタクトできるのがアーグラーという立地といえる。

ヤムナー川で繋がるヒンドゥー聖地

アーグラーはイスラームの街だけど、近郊にはヒンドゥー聖地かつ同時期にヘリポートが開港するマトゥラーがある。

インド人にとってはタージ=マハール観光とマトゥラー巡拝はセットで、デリーではそういうバス=ツアーが頻発してるけど、外国人には知られていない。

画像18

さらに、それ自体が神の化身である #ヤムナー川 沿いにはアーグラーとマトゥラーだけでなくデリー、イラーハバードがあり、そのどちらもヘリコプターでのアクセスが可能になる。

画像19

イスラーム史跡に偏りがちの北インド観光において、インドのリアルであるヒンドゥー教にアクセスできるツールとしても #空中散歩は有用だと思う

現在、ヤムナー川の水質改善と水量増強でデリー〜タージ=マハール〜イラーハバード間のクルーズ船を航行させる構想があるんだけど、ヘリコプター観光との親和性もあるよね。

なお、この時はヤムナー川から直接タージ=マハールに入れるようにしてほしい。盛り上がると思うよ〜

画像20

ヘリコプターがアーグラー観光を変える

知らない街に着いたらまずは最も高い所に登りその街を俯瞰して見よ、という観光の定石がインド観光ではほとんど顧みられていない。

ムンバイにようやく高層タワーが建とうとしてるけどね。

インドの場合は丘の上に砦がある街が多いのに、なんかそういう観点がないんだよなぁ。

画像22

インドというと雑踏のイメージばかり語られる原因のひとつはこれだと思うよ。中にできれば歩いて入って雑踏を感じることも必要だけど、それだけじゃ近視眼になってしまう。

ヘリコプターはこの状況を打破し、都市の全体像を見つけやすくなる。

アーグラーの場合は、例示したように世界遺産に留まらないムガール帝国の史跡群、少なくともデリーにはない自然との共存、ヤムナー川を介したヒンドゥー教聖地との連関といったアーグラーの新たな価値を見つけることで、ツーリズムに持続可能性や再生性を加えることが期待できる。

最後のひとことは言ってみただけ😜

世界が注目するヘリコプター🚁とその先の空🌤

今ヘリコプターやヘリポートが世界的に注目され出しているといえる。

というのは長大な滑走路が必要な飛行機と比較すると、ヘリポートは安価に整備できかつ市街地の中心や観光地などにも設置しやすい。鉄道駅の感覚に近いものができる。

先日から書いているように日本の福井では旅客便のない #福井空港 とTDL、USJ、恐竜博物館へのヘリコプター便が #セレスティアル航空 によって今月から飛び始めるという報道があった。

しかしながら現時点で運航していないし法的な手続きも進められていない。

なんだかなぁ。

期待せずに待つくらいがちょうどいい。実現したら確実に面白いだけにね。

ちなみに現在、日本のヘリコプター定期旅客便は伊豆諸島を結ぶ東京愛らんどシャトルのみ。

ところでプロペラを水平に回転させるヘリコプターは垂直離着陸が可能だけど、速度や航続距離に劣る。

画像22

一方でプロペラを垂直に回転させるプロペラ機は長大な滑走路が必要になり柔軟な離着陸が不可能。大型ジェット機に較べたら大したことないけどね。

画像23

そこでプロペラの向きを変えて垂直離着陸と高速飛行を両立させるってできないだろうか❓

いや、できるし実用化もされていて #ティルトローター 機っていうんだよね。

画像24

日本人にとって最も有名なのが米軍の、というか航空自衛隊も導入しているオスプレイで、それをはじめとした軍用技術であり、民間利用にはコストが見合わないとされてきた。あと安全性もね。

しかーしである‼️

イタリアのレオナルド=ヘリコプターズ社が #AW609 の民間実用まであと一歩というところまできていて、日本でも空港のない小笠原諸島をはじめとした空路への活用が既に話題になっている。

画像25

ウッタル=プラーデシュ州のヘリポートをめぐる報道においても、ヘリコプター以外の垂直離着陸機の活用という文言があって、AW609ないしこれによって動き出すであろう民間ティルトローター機市場を想定していると推察される。

そうすればヘリポートのある都市同士で多彩なティルトローター路線網が組め、チャーター利用も活発になると思われる。

ヘリコプターもティルトローターもひとまずは9人程度の定員であり、コーチ(バス🚌)を使うようなマス=ツーリズムとは合わない。

でもコロナ禍によって、テンポ(インドで波及している9人乗りバン)に乗り切れる程度のパーティーを仲間内で組むような小規模団体ツアーが今後の動きとなっていくと推測している。

画像26

すると人数規模的にヘリコプター、ティルトローターと一致する。

遊覧飛行や都市間飛行はある程度定型コースをつくっておく必要はあるものの、小規模団体による貸切で自由なフライトを組む方がヘリコプター、ティルトローターの特性を活かせるんじゃないかな。

ウッタル=プラーデシュ州におけるヘリポート整備は今後のツーリズムの流れにも合致するというわけ。

画像27

おわりに

日本はインドに較べてヘリポートがたくさんある。先進国ならばあって当然、というインフラなんだろうね。

AW609が波及すれば日本の交通も一気に変わる。街中のヘリポートを駅感覚で利用できるし、何なら駅にヘリポートを置いてもいい。電車とティルトローターをエレベーターだけで乗り換え可能とか最高じゃないか。

ということも思いつつ、インドを象徴するタージ=マハールに空の旅が導入されるならインドの他への波及も大きく進みそうで、それが楽しみ✨

それじゃあバイバイナマステ🤍暑寒煮切でしたっ✨





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?