富士急はなぜバス会社になったのか
こんばんナマステ❤️Kyoskéこと暑寒煮切(あっさむにるぎり)だよっ⭐️
昨日、富士河口湖町に往復バスで日帰り出張したんだけど、特に往路は1時間30分の遅れが発生して早く着いたら温泉で寛ぐという野望が台無しになってしまった😭
首都高乗ってから上野原まで渋滞が続き、上野原で片側3車線になると堰を切ったようにスイスイ進むようになってのこの遅れ。
元々の土曜午前における中央道はこんな感じで、行楽需要はほぼ戻ってきたと考えていい。
だけれども、特急富士回遊はまた別だけど、そうでなく電車乗り継いできても結果としてはそんなに変わんなかった。
富士急の電車、いまは富士山麓電気鉄道というらしいんだけど、それが遅過ぎる。
大月ー河口湖26.6kmを富士回遊は40分台、富士急自前の特急や普通は50分台を要するため、富士回遊で平均30km/h台、それ以外は20km/h台という遅さ。
高速バスは中央道猿橋ー河口湖駅約30kmを定刻なら33分で走り、平均50km/h台後半というところ。
差があり過ぎる。
コロナ禍前で3連休の初日に富士河口湖町で仕事があった時は上野原から先河口湖まで渋滞してて新宿から4時間かかった(2時間以上遅れた)のを覚えてるけど、
大月から先のスピードが違い過ぎるので通常の土日なら遅れを吸収してしまう。
だから今の富士急は鉄道の売上がバスの売上の5分の1くらいしかなく、基本的にバス会社ということになる。
だけど、どうしてそんなに電車が遅いのか。普通は兎も角特急ですら。
その理由は富士山に向かって登っていくために40‰の急勾配があちらこちらにあるから。急カーヴも多い。
1km進むごとに何m登り降りするのかを千分率で表すんだけど、鉄輪が鉄のレールを走ると摩擦係数が低いため、20‰を超えてくるようだと速度が落ちてしまう。在来線は25‰以内、新幹線は15‰以内が一応の基準。
だから高速道路とまともに争おうということ自体がナンセンス。それよりも高速バスを積極的にやった方が儲かる。
ということで1976年に中央道の高井戸ー調布間が開通したことで高速バスが今の所要時間になると、当時走っていた新宿ー河口湖間の急行かわぐちは本数を減らして1986年には廃止になった。バス会社になったわけだね。
そうはいっても高速バスには問題もある。
まずは定時性。中央道は基本的に片側2車線なので混む。上野原ー大月以外は部分的な3車線にしてお茶を濁すことしかできていない。
それから輸送力。近年はスカニア社🇸🇪の2階建バスアストロメガを投入し出しているほど供給力が足りない。業界全体の慢性的な人員不足もある。どんだけバスを出しても、単線で本数の少ない電車の輸送力が上回る。
それから途中で乗客を拾うバス停が鉄道に較べると圧倒的に拠点性が弱い。そもそも高速道路は既存の市街地を避けて建設されてるわけで。
ということで現在は定時性に難のある高速バスと、安定的に遅い電車が互いを支えることもできず傷を舐め合っている。
それでもバスは当然として鉄道も需要が増えていて、今話題の輸送密度が一時は3,000人台まで落ち込んだのが近年は5,000人台まで回復している。観光需要に加えて都留文科大学の前に駅を設置して都内などから遠距離通学生を増やしている。
だけれども、今の状況は決していいとは思わない。長い目で見れば、富士山・富士五湖エリアへは時間かかるから行きたくない、リピートしたくないという人が出てくる。
理想的には、電車の高速化か中央道の高井戸ー上野原間の3車線化が求められる。
後者は富士急や山梨県の意思だけではどうにもならない部分があり、前者の方がやる気次第でできなくはない。
確かに準山岳鉄道と呼べる路線状況は厳しいけど、そこにJRをはじめとした平地の車両やそのお下がりを入れてるから遅い。
富士急よりもっと勾配のきっつい南海電車や神戸電鉄は、その条件のなかで高いパフォーマンスを出せる車両を開発しているので、富士急もやってやれなくはないけれど、
高架線で勾配を緩和するなどしない限りは新宿ー河口湖1時間40分台、大月ー河口湖30分台が限界だろう。つまり高速バスの定刻と互角にしかならない。
週の半分以上高速バスが遅れるならいいけど、そうじゃない以上は投資に見合わない。
今後、南海や神戸電鉄のお古を引き取って大月発着系統のスピードアップを図るのは現実的だけど、JR乗り入れは難しい。やれて高尾まで。
現実的な案としては、電車の良さと高速バスの良さを合わせること。
電車の良さは大月までの速さと定時性、大量輸送、難点は大月からの遅さ。
高速バスの良さは大月からの速さ、難点は特に上野原までの定時性を担保できないこと。
ということは上野原から大月の間で電車から高速バスへスムースに乗り換えられる施策を土日など中央道の混雑が予想される日だけ取ればいい。
大月よりは上野原の方がいい。なぜなら、大月は駅とインターが遠いのと、大月から高速バスを走らせた場合富士急電車の全否定になってしまう。
上野原は現在でも高速バスの乗車が可能な最後のバス停で(降車可能な最初のバス停でもある)、駅から歩いて20分ほどだから中央道の混雑状況と鉄道と高速バスの強み弱みを熟知してる人は結構乗り継ぐ。
それと相模湖の乗り継ぎも多い。駅から歩いて12分でバス停に着けて、上野原まで少し渋滞を我慢すればいい。
これをより最適なシステムにしたのが、上野原駅ー富士五湖線の提案ということになる。駅直結かつ、駅始発なら定時性がある程度担保される。
新宿ー上野原は中央特快から高尾で乗り換えがあったとして1時間10分前後、上野原ー河口湖間は50分とすると、乗り換え10分として2時間10分。平日の高速バスは1時間45分なのでそれよりは劣るけど悪くない。
もちろんどんなに時間がかかっても、乗り換えなしで行きたいという人もいるからバスタ新宿や東京駅の発着は無くさないけれども(というより富士急はいいけど京王バスは山梨県内完結の系統は設定できない)、できる限り上野原発着便に誘導する施策を取ってほしい。
ちなみに昨日の復路は出発が8分遅れたのと、談合坂の近くで事故があって一時ストップかけられたけど、他はすんなり流れていて35分の遅れでバスタ新宿に着いた😊
だから土曜の新宿行きではこのような施策は必要ない。
長年高速バスを走らせている富士急だからこそ、このあたりの読みもかなり正確にできるのではないかと思う。
それじゃあバイバイナマステ❤️暑寒煮切でしたっ✨
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