見出し画像

花祭り記念卍インド仏跡巡り2.0②仏跡巡りの主役、四大聖地について

はじめに

こんばんナマステ💜Kyoskéこと暑寒煮切(あっさむにるぎり)だよっ⭐️

昨日は釈尊生誕を祝う花祭りだったということで、日本人のインド旅行の原点といえる #仏跡巡り について書き始めた。

インドを取り扱う旅行屋で仏跡巡りを知らないのはモグリなんだけど、個人的にはそんなに興味がなかった。

他社と企画力でそんな差がつかないのと、需要が先細り気味なので、そこに乗っかることに意味をあんまり感じないと思っていたから。

だけど、インド専門でずっとやってきた旅行屋さん達の発想から一歩外に出てみたら、まだまだやれることもあると気がつき、急に興味が出てきた分野でもある。

これから取り上げる #八大聖地 、ぶっちゃけ全部言えなかった😅

興味ないことって本当に覚えられない性質で、中高の成績が悪く大学では良かったり、新卒コースを早い段階でドロップアウトしてしまった理由のひとつはそこにある。ちょっとした単純作業に興味がちっとも湧かずまったく能率が上がらないのだ。

仏跡巡りというのもまさにそれだったんだけれど、一旦興味を持ち出したらすぐに全部、意義も含めて頭に入ってしまった。そんなもんなのよ💫

ひとまず、仏跡巡りに関連する新たなるインフラについての話はこちら。

今回のシリーズは昨年11月2日に #Clubhouse#インドの衝撃 ( #インド大学 )』で喋った話の再構成。

そのポッドキャストが約58分であるんだけど、

実はこの回までが一度Clubhouseで喋った後、別途インドの衝撃主宰の広瀬さんとZoomを繋いで再録という形を取っている。

その当時までのClubhouseは最近よく言われる常時接続型SNSの走りとして、リアルタイムの一期一会をモットーとしていたので、録音したら即BAN❗️だったのに、昨年11月中頃から録音機能がつき、アーカイヴを残しておくことが可能になった。

よってこの講義も公開録音形式になり、夜遅くまで再録しなくていい代わりに、生放送の後に受けたフィードバックを反映できなくなったり、楽屋落ちネタを使えなくなるなどのデメリットもある。

しかしまぁ58分喋る×2というのはキツかったな。しかしClubhouseで喋った時は本物のお坊さんからフィードバックをいただき、非常にいい経験になった。

そんじゃ第2回を始めていくよ❗️

過去形の聖地を巡る

仏跡巡りはインド🇮🇳・ネパール🇳🇵に点在する仏教聖地の巡礼で、 #四大聖地 または八大聖地を中心に釈尊ゆかりの地を巡ることが多い。

古くは玄奘三蔵なども訪れているけれど、現代においては日本を含む仏教国の僧侶や信徒などが多数訪れ、インドやネパールにとって重要な外貨獲得手段となっている。昨日書いたようにネパールに至っては首都カトマンドゥに次ぐ第2の国際空港を仏跡巡りに充てるのだからどんだけ。

イェルサレム、メッカ、ヴァラナシ、伊勢神宮など世界各地の聖地巡礼と違うのは、どの聖地も現在進行形の宗教活動が続くのだけど、仏跡巡りの場合は現在進行形といえるのはせいぜい #ブッダガヤ#マハーボディ寺院 くらいで、それも長らくヒンドゥー教が管理していた。それ以外は考古学で発掘されて見つかったわけで、最早遺跡なんだよね。

というわけで「仏跡」ということになる。

仏跡巡りを英語では #BuddhistCircuit と呼び、巡礼を意味するpilgrimが使われないところもミソ。仏教徒の巡回行為であって礼拝を伴う巡礼ではないということなんだよね。

四大聖地は釈尊のライフ=イヴェント

さて、今日は仏跡巡りの中で最も重要な四大聖地について書いていきたい。

四大聖地は釈尊本人が死ぬ直前に指定したと言われていて、釈尊の晩年を描いた『大般涅槃経』に記されている。

その内容を見れば、確かに重要だし我々もこの観点から死ぬ前に #ライフイヴェント にまつわる4箇所を決めることもできるだろうと思う。出身校と職業にまつわるどこか、とかね。

この記事でもダイジェスト的に紹介しているから良かったら見てみて🌟

コンビニよりルンビニでたむろしよう

第一の聖地は #ルンビニ 。漢訳では #藍毘尼 と書く。それならコンビニは魂毘尼と書けばカッコいい。

ルンビニは釈尊降誕の地、つまり生まれた場所。1997年には「仏陀の生誕地ルンビニ」としてネパールで4番目の世界遺産登録もされている。

位置は現ネパール領のインド国境近くで、四大聖地及び八大聖地唯一のネパール領。最寄りはルンビニより東17kmほどのバイラワにあるその名もゴーダマ=ブッダ空港。昨日書いたように国際空港化間近だけど、現在は首都カトマンドゥからプロペラ機が飛ぶのみ。

インドとの国境であるスノウリも近く、40分ほどでルンビニに着いてしまうため、インド側から行く人も多数。そのためルンビニではインド政府公認ガイドがガイドすることが特別に認められている。

そうはいったって外国は外国。

ネパール側は日本人ならアライヴァル=ヴィザがその場で取得できるし、ツアーならそれこそガイドがやってくれちゃう。

だけどインド側はそうはいかない。四半世紀後にはGDP世界一になる国なのにまったくもって閉鎖的で、スノウリでヴィザを取ることはできない。ネパール側から行くなら、日本でインド=ヴィザを取ってくるかカトマンドゥのインド大使館へ行く必要がある。

インド側から行く場合は、戻りに注意。シングル=エントリー=ヴィザの場合一度インドを出てしまえば効力を失う。最近は特に日本人ならほとんどマルチプル=エントリーで取れてしまうけれど、大使館・領事館からシングル=エントリーしか発給されないことも時々はあって、気付かずに行くとあら大変。

ネパールから日本に帰るか、カトマンドゥのインド大使館へ行かなくてはいけない。カトマンドゥまでは山道を丸一日費やすかプロペラ機ということになり、決して近くもない。

結構な鬼門だし、実際自分もインドの祝日がたまたま重なって(太陽暦の祝日と太陰暦の祝日があるため、そういう巡り合わせが発生する)インド大使館が異常に混乱、ルンビニへ行くお客様にシングル=エントリー=ヴィザしか出なかったことがある。

そこはまあ旅行屋として腕の見せ所ではあるんだけど、制度や英語がよくわかってないと、シングル取っちゃう個人旅行者がいるんだよね。

画像5

由緒あるはずのルンビニなのにもかかわらず当地において仏教が衰退すると忘れ去られた地になったけれど、19世紀より発掘が始まりアショカ王の石柱が発見されて位置が確定された。仏跡はどこもそんなもの。

画像2

聖書の記述を頼りにユダヤ教やキリスト教の故地を探り当てる考古学を仏典に応用したものだという。

仏教徒であり国連事務総長を務めたミャンマー人ウ=タントの提唱で聖地公園として整備されはじめ、丹下健三がマスタープランを制定した。

画像4

丹下健三は一昨日取り上げたル=コルビュジエの孫弟子でもある。

前述の石柱、産湯を浸かった池などが遺り、日本を含む世界各国の仏教徒が建立した寺が並ぶ。

画像3

画像3

また、釈尊の育ったカピラ城もネパール説、インド説とあるけれど、どちらもルンビニの近くにある。

ネパール説の #ティラウラコット 遺跡。ルンビニから西28kmで車なら小一時間。世界遺産に登録申請されるもカピラ城がネパールとインドのどちらなのか決着を見ていないためペンディング中。

画像6

インド側はウッタル=プラーデシュ州のピプラハワ。どちらも釈迦族の何かだろうとは思うものの、史料なき考古学ができるのは比定までなんだよね💦

画像7

阿佐ヶ谷もいいけどブッダガヤもね

第二の聖地は #ブッダガヤ 。聞いたことある人も多いと思う。

小田原の熊本ラーメン屋❓あそこは超名店だけど、そこぢゃなくてインドのビハール州にある。

漢訳は #仏陀伽耶 。なんとなくこの人を思い出してしまう。

おふざけはこのへんにして、ブッダガヤは何といっても釈尊成道の地、つまり悟りを開いた地。

ビハール州第二の都市ガヤーに隣接するけれども、ガヤー自体がヒンドゥーの超がつく聖地で、観光業に携わらないインド人には圧倒的にガヤーの方が著名。

州内第二といっても人口40万人台の小都市だけど(インドではね)、仏跡巡礼者のために国際空港が置かれ、バンコクのほかブータン、スリランカ、ミャンマーといった仏教国、そしてドバイからの国際便が飛ぶ。あくまで2年ちょい前までね。ドバイについては現地のインド人がヒンドゥー聖地に行くため。日本からならバンコク経由で比較的行きやすい。世界中の空港にはIATA(国際航空運送協会)による3レター=コードというのがついていて例えば羽田はHND、デリーはDELなんだけどこの空港のGAYっていうのが福岡空港のFUK並みになんだかなっていつも思う。

菩提樹や蓮池などがあり大菩薩寺とも呼ばれる #マハーボディ寺院 は2002年に世界遺産登録。長らくヒンドゥー教徒が管理してきた大菩薩寺を仏教徒のみで管理することを目指しインドの仏教指導者佐々井秀嶺氏が係争中。2013年にはムジャヒディンによる仏教徒を狙った爆弾テロが起きた。

画像8

ルンビニ同様、世界各国の仏教徒が建てた寺が並ぶ。

画像9

また、近郊のスジャータ村は乳粥で有名で巡礼の定番。あのコーン=スープとかホイップ=クリームの会社はこの村が由来。

画像10

京都のあの寺の由来は此処にある

第三の聖地はウッタル=プラーデシュ州 #サールナート

もちろん船橋のインド料理の名店はここに由来している。

釈尊が初めて教えを説いた初法転輪の地で、漢訳は猿納豆とかではなく #鹿野苑 。なんか見たことある字面じゃないかな。

そう、日本のゴールデン=テンプルこと鹿苑寺金閣はこのサールナートに由来している。その当時は奈良公園ばりに鹿がいたみたいよ。

画像11

ウッタル=プラーデシュ州の南東端でヒンドゥーの聖地として有名なヴァラナシに隣接するため仏跡巡りを目的としない観光客もヴァラナシとセットで訪れるため、インドの仏教聖地のなかでは一番来訪者が多い。

画像13

これが有名なダーメーク=ストゥーパ。初法転輪の地に建っている。

画像12

付近にある考古学博物館で仏教に関係するサールナートの出土品が展示されているので、大抵の人はセットで観に行くんだけどなぜか金曜日が休み。イスラーム施設であるタージ=マハールが金曜日休みなことはわかるんだけど、アーグラーとヴァラナシという定番どころを巡るツアーだと日取りが厄介。

ヴァラナシには観光・巡礼を目的とした国際空港があるほか、2019年よりインドの最新超特急ヴァンデ=バラト=エクスプレスがデリーから8時間で到着するようになり陸路移動も現実的になった。

画像14

魔性のキノコにご用心

第四の聖地はウッタル=プラーデシュ州 #クシナガラ 。漢訳は #拘尸那掲羅 。夜露死苦的な。

釈尊涅槃の地、つまり死んだ土地。

死期を悟った釈尊が故郷ルンビニに帰ろうとして、あともうちょっとというところで、スーカラ=マッダヴァというキノコを食して下痢になり人間としてのゴータマ=シッダールタ氏は死んでしまう。

だからルンビニとは国境を隔てて近く、前後に訪れるのが一般的。昨日書いたように昨年10月20日に完全これに仏跡巡り目当ての国際空港が開港した。

画像15

亡くなったところなのでパリニッパーナ寺院の涅槃仏が有名。

画像16

国際空港もできたし、これからはもっと人が増えて栄えると思う。

おわりに

明日は引き続き八大聖地をやっていくよ❣

それじゃあバイバイナマステ💜暑寒煮切でしたっ✨




いいなと思ったら応援しよう!