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アジア最強LCC✈️エアアジアの明日・前篇〜東南アジアを席巻する紅い翼とその変革

はじめに

昨夜は #Clubhouse#インドの衝撃 ( #インド大学 )』での #エアアジア の講義をしたよ💎

ポッドキャスト版も既にリリース中🔮(約20分)

今回は #インド 🇮🇳にあんまり関係のない話をバッサリ斬ったので短い。エアアジアにとって主戦場のひとつである #インドネシア 🇮🇩なんかイの字も出してないからね。

これくらいで話を終えて、他の人のコメントも聞いた方が楽しいんだけど、次回(2/7月曜20:00〜)の山岳鉄道🚞は話長くなると思う💦

noteでも今日からエアアジアについて書いていくけど、ここではClubhouseで端折った東南アジアの話とかもしていこうかと思う。

ではでは、テイクオフ✈️

1リンギットの革命

エアアジアは #マレーシア 🇲🇾発祥のLCC(格安航空会社)として今や誰もが認識しているけれど、元々は政府系重工業会社DRBハイコムが1993年に設立した航空会社でLCCではなかった。

当時マレーシアの航空業界は #マレーシア航空 🇲🇾一強。エアアジアが付け入る隙などなく、多額の負債を出すことになる。

2001年にマハティール首相の進言で、元ワーナーミュージックのアジア役員 #トニーフェルナンデス に買収を打診。トニーは買い手としてのチューンエアを設立したうえで1リンギット(当時0.26USドル)でエアアジアを買収することになった。

トニーはクアラルンプール生まれのマレーシア国籍🇲🇾だけれど、ゴア系🇮🇳アメリカ人🇺🇸の父とマラッカのマレー系🇲🇾ポルトガル人🇵🇹の母との間に生まれ、マレー語は理解はできるけど流暢には話せない。

『インドの衝撃』主宰の広瀬さんはアポ無しでもインタヴューに応じてくれた気さくな人だと仰ってた。

ロンドン=スクール=オヴ=エコノミクス卒業後、ワーナーで若くして躍進するけれど、LCC設立の夢を追って退社したところだった。

エアアジア買収額こそ1リンギットだったけど、1100万USドルの負債つき。運転資金も当然必要なので私財を擲ち、持ち家を抵当に入れてのチャレンジだった。1964年生まれなのでエアアジア買収の時で37歳。高給取りではあっただろうけど、巨万の富を築いているとはまだまだ言い難い歳だよね。

しかも911直後で航空需要激減という最悪なタイミングに見えたけど、航空機リース料が40%と大幅に下がり、他社を解雇されたパイロットを大量に採用することができた。ピンチはチャンス。今現在の苦境でもこういう新しい航空事業が世界のどこかで花開くかもしれないよ。

そのリソースですぐに会社を建て直し翌2002年には黒字化及び負債を完済、最低1リンギットからというキャンペーンが奏功して瞬く間に国営の #マレーシア航空 🇲🇾を独占の座から引き摺り下ろし、2003年にはジョホールバル🇲🇾ーバンコク🇹🇭線で国際線就航を果たす。本当はシンガポール空港🇸🇬を使いたかったけど拒否られたので隣のジョホールバルにしたんだと。日本人にとってはサッカー⚽️日本代表が初めてワールドカップ出場を決めた忘れられない土地だよね。

同年の #タイ 🇹🇭を皮切りにインドネシア🇮🇩、 #フィリピン 🇵🇭と東南アジア各国にグループ航空会社を次々設立し一大グループに成長した。 

LCCなので、機内食、受託手荷物、事前座席予約、機内プログラム(機内にモニターがなくタブレットをレンタル)、Wi-Fiなどは全部有料。イスラームの国なので機内食は豚肉や酒がない。ただ、長距離国際線を担当するブランド、エアアジアXは酒の販売がある。そのためにブランド変えてるって方が正しいかもね。昔の「日本アジア航空」の匂いがする(笑)

CAのセクシーな制服も売りなんだけども、男性からの人気というだけでなく、若い女性にとっても解放の象徴的な支持があるんじゃないかな。以前スカイマークがミニスカートにしたら女性から総スカンをくって頓挫したことがあったけど、おそらく同じ効果を狙ったがやり過ぎだったという話。見比べてみればわかるけど、エアアジアなんか比較にならないぐらいミニスカだから💦

マレーシア航空の落日

エアアジアが急成長する一方でマレーシア航空はエアアジアの台頭に加え、2004年から2008年までの原油高で経営状況が大幅に悪化、2006年には国内線96路線をエアアジアに移譲し国民の移動インフラ自体がエアアジアに交代したといえる状況にあった。

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2007年にマレーシア航空自身が #ファイアフライ 🇲🇾というLCCを立ち上げたんだけど、エアアジアの優位は何も変わらなかった。

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そういう状況のなか、2011年にマレーシア航空とエアアジアは資本提携を行い、トニーがマレーシア航空の取締役となって改革を行おうとするけど労働組合の反発が強く、翌2012年に政府が介入して資本提携が強引に解消され、トニーも辞任した。

このあたりJALを髣髴とさせるし、政府系航空会社はどこも辿る道って感じがするよね。

そしてマレーシア航空は2014年に事故を2件起こして民心が離れ、今なお立ち直っておらず閉業の可能性も示唆されているような有り様。

マレーシアではもうひとつ2012年設立の #マリンドエア 🇲🇾という航空会社もある。インドネシアのLCCライオンエア🇮🇩が設立した航空会社で、安価ではあるもののエアアジアよりはやや高めでサーヴィス面に力を入れている。ちなみに新千歳に乗り入れている。

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2019年時点で国内線シェアはエアアジアが60%、マレーシア航空が29%、マリンドエアが11%でエアアジアがダントツ。

それでも一定数マレーシア航空が占めているのは、エアアジアにはない長距離国際線やローカル線のネットワークがあるのと、国際的にも評価の高いサーヴィスがあること、それに礼拝室があるとかそういうムスリム向けの配慮があるからだろうね。

マレーシア航空が本当に閉業になったら、エアアジアでは代替できない価値も多い。何とかして立ち直ってもらいたい。

第二の主戦場タイ🇹🇭

タイは先述のように2003年に進出、エアアジアとシン=コーポレーション🇹🇭の合弁で #タイエアアジア 🇹🇭が設立されるのだけど、このシンという会社はタクシン元首相の関連会社。

タイはエアアジアだけでなく周りの国の航空会社が次から次へと子会社を作ってくるので激戦。そのなかでもタイ=エアアジアが国内線シェアの35.7%(2018年)を占めていてトップ。

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早いうちにタイに進出して足場を固めたことと、一度はスワンナプーム空港に移るものの、真っ先にエアアジア=グループとしてドンムアン空港に戻ったことも大きい。

2位の #タイヴェトジェットエア 🇹🇭(17.3%)は #ヴェトナム 🇻🇳のLCC #ヴェトジェットエア 🇻🇳の子会社、

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3位の #ノックエア 🇹🇭(16.0%)は #タイ国際航空 🇹🇭出資のLCC、

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4位の #タイライオンエア 🇹🇭(14.7%)は前出のインドネシアLCCライオンエア🇮🇩の子会社、

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5位の #タイスマイル 🇹🇭(11.0%)はタイ国際航空の別会社で今の国内線はほぼこちらのブランドになっている。

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LCCによる2位争いが激化しているというところかな。

苦戦中のインドネシア🇮🇩

インドネシアの場合、元からあったアウェアという航空会社が2005年にエアアジア傘下になったことで #インドネシアエアアジア 🇮🇩に改称された。

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2014年に墜落事故を起こしたこともあってか、インドネシア=エアアジアは国内で2%しかシェアを取れていない(2017年)状況にありながら撤退しない理由は、

インドネシアで最強を誇るライオンエアとはマレーシア本国をはじめ多くで競合しており引くに引けないこと、

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他国と違い国内線の需要が非常に多く2%でもそれなりの数字になること、

インドネシア発着の国際線ネットワークの維持のため、などが考えられる。

シェアこそ低いがタイに次ぐ主戦場と考えられているようだ。

2010年代の有望市場フィリピン🇵🇭

フィリピンへの進出は2010年代になってからで、2012年から #エアアジアフィリピン 🇵🇭として運航を開始する。当初はマニラ乗り入れの権利がなく、クラーク発着となっていた。クラークは元米空軍基地がそのまま空港になったところ。

一方でゼスト=エアウェイズ🇵🇭という現地航空会社と業務提携を行い2013年からエアアジア=ゼストも飛び始めた。そこで初めてマニラ乗り入れの権利を得て、以後クラークからマニラに拠点を移動、2016年には両社が合併してエアアジア=フィリピンとして存続している。

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国内線シェアは現地LCCの #セブパシフィック 🇵🇭が圧倒的に強く6割、 #フィリピン航空 🇵🇭が3割に対しエアアジアは1割と健闘している。

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ヴェトナム🇻🇳では飛び立てず

ヴェトナムでは当初合弁航空会社を設立する予定が進められていたが、政府の外資規制が入り頓挫。エアアジアの資本撤退を受けて国内単独で #ヴェトジェットエア 🇻🇳が2011年から飛び始めた。現在ではタイで子会社同士が覇を競い合っている。

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その後、 #ジェットスター 🇦🇺が #ジェットスターパシフィック 🇻🇳としてヴェトナム市場に入り込んだものの、2018年に元々あった #パシフィック航空 🇻🇳に戻りジェットスターは手を引いた様子。

ドイモイ政策とかあったけど、まだまだ社会主義国は難しいのかなって。

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押し寄せる危機と迫られる変革

飛ぶ鳥落とす勢いで成長してきたエアアジアだけど、コロナ禍で航空需要が激減したことで赤字に転落してしまう。

そこで食事の宅配、配車などに参入し、かつ旅行予約や金融なども含めて一括に提供できる #スーパーアプリ を開発、事業多角化に邁進している。

売上の5割を非航空事業とすることを掲げ、今年1月3日には社名を「 #キャピタルA 」に変更することを発表、株主総会での承認を経て正式に変更される。

今までもホテルなどの関連事業はあったものの、これからのエアアジアはコングロマリットのなかの一事業部門という位置付けになるということだ。

おわりに

明日も引き続きエアアジア、やってくよ‼️

続きが早く知りたければ音声版をよろしくね💖

Clubhouse『インドの衝撃(インド大学)』では、2月7日月曜20:00〜「インドの山岳鉄道」、3月1日火曜20:00〜「インネパレストラン」も決まってるのでそちらもよろしくお願いします🇮🇳🇮🇳🇮🇳






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