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河内のまっくろダイヤモンド
こんばんなまらステ🖤Kyoskéこと厚沢部煮切(あっさぶにるぎり)だべさっ⭐️
大阪府のバス会社、金剛バス(金剛自動車株式会社)が廃業するということに対して悲劇のような見方がされているけれど、ちゃんちゃらおかしいよそれ。
大阪府東南部、近鉄エリアと南海エリアの狭間を縫ってなのか、どちらにも属さない小さなバス会社が幅を利かせていた。
その社名は大阪府唯一の村である千早赤阪村にあり役小角が修行していた金剛山に由来し、南河内の誇りなのだろう。
大手に屈せず地域に密着したその名の通り小さくてもキラリと光るバス会社。
そんなイメージを持ちがちだけど、現実はまったくそーじゃない。
従業員にまともな給料を払わず、労使協調の日本社会にあって度々ストライキが起こり、とうとう労働組合を結成できないよう全員を非正規雇用にしてしまった。
今の若い人は少しツラいことがあるとすぐにブラック企業と言い出す、なんて揶揄もあるけど、金剛バスはどー見たってブラック企業でしょ。
それでも今日まで続いていたのは、地域が好きっていうドライヴァー達の熱意だったんだろーね。
それをやりがい搾取と呼ぶのかもしれないけど。
はっきり言って平成どころか昭和の時代に廃業させるべき企業だった。
転機は突然やってきた。
コロナ禍が終わりに近づき、観光バスの需要が増えてくると、30人いたドライヴァーのうち13人が引き抜かれたのだという。
ブラック企業としては当然の帰結でしょ。何ひとつ同情の余地もない。
今いるドライバー達は金剛バスの路線を引き受ける近鉄バスと南海バスにそのまま転籍して、今と変わらず地域の人と接するのだろう。
給与は上がるだろうし、大手なので福利厚生もつくだろう。
だから金剛バスなんか無くなって悪いことは何ひとつない。悲しむのはバスマニアくらいじゃないかなー。
こんなになるまで地域の足を任せていた富田林市をはじめとする行政の罪も重い。
こういう会社って何か大きな事故を起こしたときに、ブラック労働が明るみに出るケースが多いけど、
ここは最悪の事態になる前に廃業を選んでくれたことだけが救い。
誤解してほしくないのは、バスの世界は大手と公営しか生き残れないわけじゃない。
小規模でも貸切からしっかりやって、リピーターがつき、地域の路線バスや企業の送迎バスを任されるようなバス会社はたくさんある。
とても夢のある業界だと思うよ。
旅行業界がいずれ無くなっても、リアルな人の移動は無くならないし。
ただ、非道なバス会社がたまたま大手のエリアに生じたポケットにハマってのさばってただけ。
ところでこの地域は前述の金剛山、富田林の寺内町、それ以外にも関西以外では全然知られていない観光資源が豊富。
大手が手をつけないそういうものを発信する主体はやっぱりほしい。
金剛バスOBのドライヴァーのなかから、そんな地域を盛り上げるバス会社を立ち上げてくれる人が出てくれたらいいなって。
それじゃあバイバイなまらステ🖤厚沢部煮切でしたっ✨