それでものと鉄道は必要だよっ‼️
こんばんなまらステ💙Kyoskéこと厚沢部煮切(あっさぶにるぎり)だべさっ✨
能登地震が起きた当初は北陸新幹線って予定通り開業できるの❓
新幹線は頑丈だとしても並行在来線はヤバくない❓
って思ってたけど、既に復旧しているのは流石としか言いようがない。
北陸線は物流の大動脈だから相当頑丈にできているんだろうし、だからこそ並行在来線を引き受ける第3セクター会社にとってはメンテナンス費用など重くのしかかることになるのだろう。
先輩格であるしなの鉄道は過大なインフラのスリムアップを検討し始めている。これについてはまた別で書くね。
能登半島を除けば、ここに家屋や崖崩れなどの被害はあるにしても、原発の故障もなかったしそれほど深刻ではなさそうだけど、能登半島のなかでも奥能登と呼ばれる北部の状況は相当深刻。
それは奥能登の入り口である穴水までしか達していないのと鉄道についてもそう。
のと鉄道は旧国鉄路線を承継している第3セクター鉄道のひとつだけど、他と違う特殊な形態でもある。
1988年の国鉄分割民営化時に穴水―蛸島間に敷かれていた能登線を石川県主導で承継したのが始まりで、ここまでは全国各地の第3セクターと一緒。
でも、津幡ー輪島間のJR七尾線のうち1991年に和倉温泉以南が電化されると、それと引き換えに非電化区間をのと鉄道が引き受けることになる。
ただしJRの関与しない能登線と違い、七尾線区間はあくまでJRが保有してのと鉄道に貸し出す仕組みになった。
ゆえに七尾ー和倉温泉間ではJRの電車特急とのと鉄道のディーゼルカーの両方が走り、JRの各駅から和倉温泉、あるいはのと鉄道の各駅から七尾までなら初乗り運賃が二重にかからない柔軟な対応が可能になっている。JRの普通電車や快速電車は七尾折り返し。
金沢と輪島・蛸島を直通するディーゼル急行もあったけれど、大阪・名古屋・越後湯沢から和倉温泉まで乗り入れてくる電車特急との接続がよくなかったり、
元日印協会会長の政治力もあり能登空港や能越自動車道といった競合インフラの開発が進むと、のと鉄道は次第に経営が苦しくなる。
2001年に七尾線穴水ー輪島間、2005年に能登線を廃止して、七尾ー穴水間のみが残って現在に至る。
この区間だって決して需要多いわけじゃないのよ。輸送密度は2019年で735人と存廃論議基準。
だけど、石川県が無理矢理でも残しているのは、石川県の他に電化されていない路線がないので職員の雇用がないことと、北陸新幹線開業時に並行在来線の分離が決まっているので鉄道運営のノウハウが欲しかったためとしている。
そして前者の理由から2014年に旧北陸線を引き受けたIRいしかわ鉄道が開業しても廃業していない。
そこへきて今回の震災。
のと鉄道の自前路線なら意地でも復旧させるだろうけど、果たしてJR西日本は素直に復旧を選ぶだろうか。
JR西日本は隣の富山県において城端線と氷見線をあいの風とやま鉄道に譲渡することを決め、高山線も譲渡を言い出している。
七尾線非電化区間に関しても、のと鉄道に保有譲渡を迫るのではないかな。
それで復旧できるならいいのかといえば、今までのと鉄道がどうにかやってこれたのは自前の路線ではなかったからだともいえ、今後の経営はますます厳しくなる。
JR西日本が復旧と引き換えの譲渡を迫ってきたとしたら、石川県としては苦しい選択になる。
選択肢としては①非電化区間廃止、②損壊の激しい能登鹿島ー穴水間廃止、③全線復旧ということになるか。能登鹿島は利用が少ないので、手前である程度利用のある能登中島までになるかも。
自分としては条件付きで③の全線復旧を推したい。
今のように漫然と鈍行しか走らせないなら②がいいと思っている。
元々の雇用維持というか観点を考え、多額の復旧費用を避ける意味からね。
だけれども、能登における総合交通体系を革新するのなら穴水まで完全復旧を考えてもいい。
端的にいえば金沢までの直通が当たり前だった時代に戻すこと。
和倉温泉以南の電化は、逆に奥能登の切り捨てになってしまった。
しかし能登地震とは関係がなく、北陸新幹線の金沢ー敦賀間の開業によって、大阪発サンダーバードの直通が無くなる。
であるならば、七尾・和倉温泉で運転系統を分断する意味がない。金沢ー穴水間を直通させるべき。
和倉温泉以北は電化されていないのだから当然ディーゼルカーということになるし、ぶっちゃけ七尾線自体もう架線いらないのでは、という気もしてくる。
旧北陸線は交流電化だったけれど、七尾線はトンネル断面の拡幅をあまりせずに済む直流電化を選択した。
そのため、すべての電車は交直両用車となっておりとても高価。
交流電化は直流電化と比較して電化費用は安いけど、車両が高い。交直両用車はその上をいく。
これまで和倉温泉行きの特急が発着した大阪、名古屋、長岡、越後湯沢はすべて直流電化の区間にあり、交流電化の金沢に乗り入れるために交直両用車を走らせていたから、別にそれでよかった。
でもその大義名分はもうない。
架線を撤去してディーゼルカーによる穴水までの一本化を真剣に考えた方がいい。
電車をディーゼルカーに換えるのはCO2排出と、電車とディーゼルカーで運転免許が異なることから人の融通という意味で問題がある。
だけど、ディーゼルの煙を直接吐き出す方式をやめて、ディーゼルで発電して電気で走るハイブリッド車が既に実用化されていてCO2の排出はかなり抑えられるし、なかには電車とディーゼルカーのどちらの免許でも運転できるようにしているものもある。
もっといえば、電化区間では架線集電、非電化区間ではディーゼルで自走するバイモードカーも欧州では普及しているし、英国には日立製のバイモードカーが走っているので日本への導入も難しくない。
日本での唯一の導入例はJR東日本のクルーズトレイン四季島だけど、客単価が高いだけあり単にバイモードなだけでなく交流電化と直流電化の両方に対応できるリッチな構造で、あまり参考にはできない。しかもあまり高速運転が求められていないし。
七尾線で導入するのなら、直流電化とディーゼル発電のバイモードにして、交流電化の旧北陸線、現IRいしかわ鉄道区間はパンタグラフを下げてディーゼル走行にするのが現実的。
金沢ー穴水間は99.0km、このうち約54kmが直流電化なので過半を集電にできるなら意義はある。
ディーゼル発電かバイモードかはさておき、金沢ー穴水間を1.5h弱で結ぶ特急にしたら、約2hかかる北鉄奧能登バスの特急バスより速くなるけども、
特急バスの1,930円に対して、特急は3,090円➕のと鉄道内の特急料金となり30分程度の時間差では話にならない。
利用されるようになるにはスピードアップで所要時間差を拡大するか値引くか、ということになる。
七尾線は線形がいいので現時点でも100km/h出しているし更なる高速化はできるけれど、必要なのはそこじゃない。
バスドライヴァー不足やCO2排出を考えたときに、金沢から輪島や珠洲への特急バスをやめさせて、穴水までのと鉄道に乗せる施策が必要。
北陸新幹線から来た人は運賃が通しになっているから別に値引かなくともいいけれど、金沢から穴水、さらに乗り継いで輪島や珠洲へ向かう利用者向けには相応の値引きが必要になる。
県の意向が働きにくいJRの津幡ー七尾間だけ抜き出してみると運賃➕閑散期指定席特急券で2,080円。
金沢ー穴水間で特急バスの運賃が1,930円なので列車は2,400円程度までは許容できるとして、県の意向がきくIRいしかわ鉄道➕のと鉄道で470円。
穴水で乗り継ぐ北鉄奥能登バスもかなりの値引きが必要で、輪島まで760円のところを400円程度まで下げる必要がある。
結構な大盤振る舞いだけど、やってやれなくはない。
七尾線全体をのと鉄道に譲ってくれたら、IRいしかわ鉄道と合併して事情に応じた運賃の設定が可能になる。
ただ、特急が何往復もするような路線を果たしてJRが手放すだろうか。城端線や氷見線とは同列に語れない。
今回電化区間も損壊しているため、JRがどこまで復旧に積極的なのかがひとつの見極めになる。
東日本大地震の時点でもバスドライヴァーの不足ってそれなりに言われていたけど、今ほどではなく気仙沼線・大船渡線のBRT化は合理的に思えた。
だけど、今は逆に鉄道をなるべく残してバスを整理すべき時代に入っている。
のと鉄道はできる限り復旧、もっといえば輪島、珠洲への復活や能登空港乗り入れといったことまで考えてもいい。
ただでさえ北陸は新幹線の延長開業を控えて交通体系の再編が注目されるところだけど、
能登、とくに奥能登がどうなるのかを注目していきたい。
それじゃあバイバイなまらステ💙厚沢部煮切でしたっ✨