
根釧間の混線をどう解いていくか
こんばんナマステ💚Kyoskéこと暑寒煮切(あっさむにるぎり)だよっ✨
昨日、東根室駅の廃止検討報道に対して言及したんだけども、
このエリアではもーひとつ危機が迫っている。
これ。
地域で話し合った結果、縮小運行というかたちで1年続けることになったけど、特急ねむろ号が先行き危ういことには変わらない。
これに対してJR根室線の釧路―根室間は花咲線という別名があるけれど、
こちらも輸送密度はパンデミック前で200人台と厳しい。
車社会以前に人口自体が僅少で、どちらも残していくというのは正直いって難しい。
北海道にはローカル線にぴったり並走する長距離バスが多く、このことがJR北海道の経営を圧迫するひとつの原因にもなっている。
根釧間の場合はもう共倒れ同然の状態なわけで、道内の他の地域にも増して公共交通のあり方を考えなくてはいけない状況。
ただ、これもう答えは出てるんだよね。
退出すべきは特急ねむろ号の方。
なぜかというと、市場原理だけでいえばランニングコストの安い特急ねむろ号を残って話になるけど、
花咲線は廃止すると北方領土問題を抱えるロシアに対してその放棄を匂わせるメッセージを送ってしまう。
こうした政治的な理由からまず廃止できない。
だとしたら特急ねむろ号を無くして花咲線を活かすしかない。
特急ねむろ号は根室交通とくしろバスというそれぞれのエリアを仕切っているバスが共同運航しているバスで、
根室駅を出ると厚岸までは根室半島の南側を走る花咲線とは違い北側の温根沼を経由して走る。
厚岸からは花咲線に近接して走り、隣の浜中町でも乗客を拾っていく。
浜中町はくしろバスのテリトリーだったけれど現在は撤退しており、花咲線に面していない霧多布方面へは浜中町営バスが走るけれど、花咲線に並行するバスはない。
くしろバスのテリトリーに入る厚岸町・釧路町(釧路市とは別の自治体)にはバス停が設けられておらず、あくまで根室市民・浜中町民が釧路へ行くためのバス。
釧路市内ではイオンのほか、平日は大きな病院に立て続けに停車していき、通院のためのバスであることがわかる。
これこそ花咲線では提供できない特急ねむろ号の価値、ということになる。
また根釧間での花咲線普通運賃が2,860円なのに対して、特急ねむろ号は2,290円というのもとくに頻繁に乗車する通院者には大きなメリットだろうと。さらに回数券を買えばもっとお得。
一方で特急と言いながら、高速道路を走らないこともあって花咲線の普通列車より時間はかかる。快速列車相手なら猶更。
ということで、特急ねむろ号を廃止するなら、花咲線は値下げと病院へのアクセス確保が必要になる。
通院者以外の値下げは必要とも思えないので、釧路駅における病院への路線バス乗車込みでバスを根室市・浜中町へのリターンは格安にする、というような施策があればいい。
場当たり的な補助はやめて、必要な人に届く補助をお願いしたいよ。
さて、花咲線の途中駅で1日100人以上の乗車があるのは東釧路と厚岸しかなく、終点の根室も60人程度。
あとは10人前後の駅がほとんどで、姉別・別当賀・西和田はJR北海道が廃止基準にしている3名を下回っている。
車社会であることもそうだけど、武佐―門静間の各駅、厚床―東根室間の各駅は路線バスとの食い合いもある。
今回東根室の廃止を検討しているけれど、本来なら上記の駅すべての廃止を検討すべき段階にきている。
昨日は東根室の冬季休業を提案したけど、路線バスとの棲み分けを本気で考えるのならこれらの駅を休止というところまで落とし込んでもいい。
廃止ではなく休止とするのは、ドライヴァー不足のなか今の路線バスの本数が将来にわたって維持できるかどうか怪しいから。
駅に必要なホームや信号機、それに制度上残しておかないと、のちのちやっぱり駅が必要ってなったときに必ず後悔する。
また、このなかでは上尾幌、茶内、浜中、姉別、厚床、落石については存続させる。
上尾幌は国道から離れていて路線バスが代替にならないことと、行き違いができること。
厚岸ー落石間は並行する路線バスがないことが理由。とくに茶内と厚床は路線バスとのコネクトもある。
また、厚岸―茶内間に一昨年まであった糸魚沢については集落があり、福祉的理由から復活を求めたい。
現在、根室市街地から落石へは高校の通学に合わせた便しかないけれど、花咲港から常時路線バスを延長させればいい。
現在の系統(こちらも花咲線と呼ばれるので紛らわしい)が花咲港から根室市街地を通って望洋団地を循環するものになっているけれど、駅前ターミナルで系統分轄して、駅前ターミナルから花咲港経由で落石港まで行くものと、公住循環線や西浜循環線と統合して中心市街地を循環するものに再編すればいい。
しばらくはこれでやって、バスのドライヴァー不足が深刻になってきた段階で、休止していた駅を復活させ、駅を基軸に乗合タクシーを走らせる形態へ移行させるのが適切ではないかな。
鉄路を廃止させることはできないので、バスとうまく棲み分けと協調をはかるよう切り替えてほしい。
それじゃあバイバイナマステ💚暑寒煮切でしたっ✨