京阪電車は何故QR乗車券にできるのか
こんばんなまらステ💚Kyoskéこと厚沢部煮切(あっさぶにるぎり)だべさっ✨
関西と台湾、それに韓国の記事は秀逸なものが多い産經新聞。
関西で強いのは元が南大阪新聞から始まっているからで、台湾は日中国交回復のときに他社がこぞって支局を台北から北京に移したなかで産經は台北支局を維持して情報収集をしてきたため、韓国は黒田記者という優秀な個人に支えられているから。
ということで京阪電車が大手私鉄で初めて乗車券をQRコード化して、磁気乗車券を廃止するのだというネタを産經が独自で記事にした。
同じことを仮に関東私鉄がやったとしたら、産經が独自記事を出すことは不可能だろう。
しかしながらそんな心配はいらない。
関東私鉄にこんなことはできないからさ。
いやいや、東武・西武・京成・京急・JR東日本とその系列が共同でシステムを持ちQR乗車券を開始すると言ってるじゃないかと。
そーねー、じゃあこれらの路線と直通する東京メトロや都営地下鉄はどーなんの❓
そこから直通してきた人は磁気乗車券を出してくるだろーから、完全にそれを廃止することはできそーにない。
よく考えてみてほしい。京阪は他の地下鉄などと乗り入れをしていないということを。
戦前は丹波橋で近鉄電車と直通したり、いまの阪急京都線にあたる新京阪、JR阪和線にあたる阪和鉄道なんてものを敷いてたり拡大志向だったけれど、戦後は一貫して孤高。
大阪でも京都で独自の地下線を掘って、淀屋橋や三条、出町柳といった少し癖のあるところに独自のターミナルを置き、近年ではさらに中之島にも進出した。
この中之島線というのが大失敗と言われており、阪神野田まで延ばして阪神電車もと直通運転をするとか、並走するJR東西線を共用することだってできたんじゃないかと思うけども、そーはせず我を押し通した。
かつては東福寺でJRと中間改札なしで行き来できたけど現在はできなくなったし、
昨年JR、近鉄、叡電との間に設定されていた連絡運輸、つまり異なる会社間を1枚の切符で乗り通せることをやめた。
これが布石だったんだよね。
もっとも叡電はやめる必要なかったんじゃないかと。だって京阪グループだし、叡電も孤立していて他社と直通運転をしていない。
QR乗車券がある程度うまくいけば叡電にも広げていくのでは。
ちょ待てよ。
京都地下鉄と京津線が直通してるじゃんって。
うん、そーだね。だから大津線(京津線➕石山坂本線)はQR乗車券にならないし、なかなか変わらないだろう。
このように直通運転をはじめとしたリソースの共通化を推し進めてきた他社に対して、ガラパゴス化をあえて進めてきた京阪が一番進んだことができているというところ。
京阪以外の大手で追随できるとしたら西鉄しかない。
南海は今はできるかもしれないけど、近い将来なにわ筋線を介してJR西日本、更には阪急と一体化するので無理。
JR全社と京阪、西鉄以外の大手私鉄全社、東名阪と京都・福岡の地下鉄、それらと直通運転を行なう各社があるとき一致団結してシステムを共通化のうえ磁気乗車券をQR乗車券に置き換える時がやってくるのだろうけど、
それはもーちょい先になるはずで、まずは京阪のケースを固唾を飲んで見守ることになる。
京阪としてはこのコスト削減効果を従業員の待遇改善に回せば、鉄道業界でも深刻になりつつある人手不足の状況で先手を打てる。
他の大手私鉄からしてみたら、あーやられたなってとこだよね。
関西5社で唯一プロ野球チームを持ったことがなく、関西と北陸以外ではホテル京阪くらいしか事業展開もしていないため全国的知名度は低いけれど、中之島線を除けば実はとてもクレヴァーな鉄道会社だといえる。
北陸新幹線の設置予定駅になっている松井山手も京阪が開発した街だし、政治力もあるわけだ。
ある意味では日本で、いや世界で一番進んだ鉄道会社なのかもしれないよ。
とりあえず知らない人は覚えてね、と。
それと本記事はノットスポンサードですが、関係者からの寄付をお待ち申し上げております。
それじゃあバイバイなまらステ💚厚沢部煮切でしたっ✨