【Tableau】LOD計算③(Fixed)
いよいよLOD計算シリーズの最終投稿です!
VLOD、Include LODについての解説はこちら
Exclude LODについての解説はこちら
Fixed LOD
VLODとは独立で、特定ディメンションを固定して集計したいとき
Flexibility of Fixed LOD
Fixedは柔軟性が高い為、Include LOD、Exclude LODよりもっと活用しやすい
VLODとの関係
Include & Excludeは常にVLODから追加するか・除外するかを考慮する
FixedはVLODと関係なく特定のディメンションでVizを固定させるだけで、画面でどんなVizが作られているかを考慮する必要はない。
計算結果の種類
Include & Excludeの計算結果は常にメジャーのみ
Fixedの計算結果はメジャーだけでなく、ディメンションにもなれる。代表的には日付データがあり、直近1ヶ月や直近1週間といったものを作れる。
集計タイミング
Include & Excludeはディメンションフィルタが適用されてから計算が行われる。つまり、常にディメンションフィルタの影響を受ける。
Fixedはディメンションフィルタが適用される前に集計される為、ディメンションフィルタの影響を一切受けない。また、ディメンションフィルタをコンテキストフィルタに変えることで、 Fixed LODもフィルタで制御することが可能。
Fixed LODで宣言したディメンションがVLODに含まれている場合と
Fixed LODで宣言したディメンションがVLODに含まれていない場合の2つのケースに分けて考えてみた。
Case1
Fixed LODで宣言したディメンションがVLODに含まれている場合
詳細レベル/粒度の大きさ(VLOD≦Fixed LOD)
上のグラフに「サブカテゴリ毎の平均売上-Fixed LOD」を追加すると、
現在のVLOD(サブカテゴリ)とFixed LODで宣言されたレベル(サブカテゴリ)で、詳細レベルが同様のため、計算結果も変わらない。(Includeのように再集計もしくはExcludeのように複製する必要がない)
今度は更に製品名の詳細レベルをVLODに追加してみると、
VLOD(製品名)がFixed LODの中で宣言されたレベル(サブカテゴリ)より深い為、製品名に関係なく、サブカテゴリのレベルで計算された平均売上が複製される。(Excludeと同じ動きをする)
Case2
Fixed LODで宣言したディメンションがVLODに含まれていない場合
詳細レベル/粒度の大きさ(VLOD>Fixed LOD)
例①
VLODはカテゴリレベル、Fixed LODはサブカテゴリのレベルで、VLODの方が1つ上のレベルである。この場合、サブカテゴリ毎に合計した売上をVLODに表現するためにカテゴリごとに合計という再集計が行われ、左と同じグラフの結果になった。
例②
左側は単純にカテゴリ毎の平均値を出した反面、右側は一度サブカテゴリで平均を求めた後、再度カテゴリで平均に集計された。これはIncludeと同じ動きで、Fixed LODの中で宣言したサブカテゴリのレベルが、VLOD(カテゴリ)より深いため、depthが浅いVLODに表現するために再集計された。
例③
例えば千葉県の佐倉という市区町村では、
全体の平均売上:37,479
サブカテゴリの平均売上:36,566
である。
TableauはFixed LODの中で宣言されたディメンション(サブカテゴリ)が持つ項目の存在有無を確認して、2次集計が行われるらしい。
行にサブカテゴリを追加してどんな集計になっているか確認すると、
17個のサブカテゴリの内、佐倉ではアプライアンス、コピー機、家具、文房具、本棚、椅子の6項目のみ売上を持つ。そして、6項目から再度平均値を求める(2次集計)
6項目のサブカテゴリの平均売上の合計は219,396(1次集計)
これを6で割り算すると36,566(2次集計)という集計結果になる
Fixed LOD まとめ
<参考リンク>
ホワイトペーパー