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お局はなぜ存在するのか

「お局」
この言葉は小学生の頃、当時たまたま見ていたヒューマンドラマで初めて耳にした言葉だ。


意味は、
『「局」(つぼね)に丁寧語の接頭辞「お」をつけた表現。「局」は古来、重要な身分の女性を指す敬称』
と辞書には書いてあるそうだ。(ネット調べ)
しかし、今回語りたいのはもう一方の意味の場合の話だ。

もう一方の意味は、「職場で幅を利かせている年配の女性職員を揶揄してそう呼ぶことがある。」というものだ。

いわゆる、後輩から恐れられている先輩女性社員のことだ。
みなさんの職場にはいるだろうか?

私は、いわゆる「お局」がいる職場を経験したことがある。この先社会人になる学生の方々は一度はそういった先輩に出会う経験をするかもしれない。

お局の生態は、経験上の話になるが、新人女性社員が職場に異動して来ると聞こうものなら、まず良い気分にはならない。マイナスイメージからスタートし、新人社員の行動をよく見ている。観察しているのだろう。そして指摘をしてくるが、大抵理不尽なものが多い。

私も新しい職場に異動した時、「可燃ごみの中にペットボトルのごみを捨てたでしょ。」といきなり女性の先輩社員から責め立てられた。
その方は、他の社員からも礼儀や態度などには気をつけた方が良いと事前に聞いていた方だった。警戒していたはずなのに...。
無論、私は捨てていない。捨てていないことを丁重に伝えるも、向こうは私が捨てたという意見を持って臨んできている分、それを否定されることですら不快なのである。
全く、理不尽だ。

その後、丸くおさまったかというとそうでもなく、1ヶ月ほどは挨拶をしても冷たい返事とそっけない態度が続いた。

当時の私はそれが嫌で、その方の機嫌を取ろうと話しかけたり、挨拶をしっかりしたり、マナー関係で注意されることがないようできる限り真面目な社員でいることを心がけた。

すると、向こうから話しかけて来ることも増え、にこやかに話せるくらい態度は変化した。

予想にはなるが、私がその方のテリトリーや築き上げてきたものを侵害するような人間ではない、とその方の中で判断されたのだと思う。


しかし、その状況まで持っていくにあたり、私は相当なエネルギーを消費した。出勤時間や出勤日が日々変わる職業であるため、彼女が出勤する日はいつか、その日は休憩が被るかなどを考え、日々精神が削られていた。

そして、タチが悪いと男性社員と和気あいあいと話すだけでも機嫌が悪くなるタイプもいる。
その方はまさにそうだったので、私は出来る限りその方の前で男性社員と話さないようにした。


ここまで聞いて、多くの人は私の行動に「なんてアホなんだ」と思うかもしれない。

正解である。アホだ。このようなエネルギーを使わせる人間、職場の環境はあってはならない。私は後輩にこんな思いをさせたくはない。

ではなぜお局は存在するのだろうか?


私は、彼女らの中にある自信のなさ・劣等感・妬み・嫉みが原因であると考える。
もし自分に自信があって、自分を認めることができていれば、どんな新人が来ようとどんと構えて気にすることはないはずだ。

しかし、そうなっていないということは彼女らはどこかで自信のなさがあり、それにより劣等感を抱いたり、嫉妬したりするのであろう。

また、自分が今まで築き上げてきたコミュニティがこの新人のせいで壊されてしまうかもしれないと危惧してしまうのも一つの原因であると考える。

私は今まで頑張ってきたのに!
今のポジションを手に入れるためどんなに苦労したか!
あの新人が来てから上司は新人につきっきりだし!
みんなからちやほやされて!
私の努力はなんだったの!?
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.

あくまでも想像であるが...このような思考に陥っていると考える。

新人が来たことで環境に何らかの変化があったとしても、努力してきた事実は変わらない上、自身の評価も変わる訳ではないのだから、自信を持つべきなのだ。


しかし、お局と言われる彼女らに対しこのような言葉をかける"抑止力を与える存在"がいる職場は少ないだろう。職場で権力を握っていることも多いため、誰も彼女らに何も言えず、ここまで来てしまった。お局の存在は根深いのである。


そしてこれは他人事ではない。
自分自身も、お局になる可能性は大いにある。


長年働くと、後輩社員も増えてくる。
新人の若さやパワーに対し、羨ましいなと思ってしまうことがあるかもしれない。今もたまに、昔は良かったなあと思うことが多々ある。

劣等感や自信のなさがないかと言われたら嘘になる。

しかし、私は先輩にされてきたようにその存在に嫉妬し、理不尽に嫌悪感を抱いたり、怒ったりすることは絶対にしたくない。お局先輩にはならない。


歳を取ることは経験を積むこと。
自分が最善だと思う道を選んで、自信を持って前に進むべきだ。
心に余裕を持とう!
自分の機嫌は自分で取ろう!


良い歳の取り方をしていきたい。


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