NY ガールズダイアリーとセックスアンドザシティー 〜どちらの世代にも属さない私〜
私の趣味のひとつ(これを趣味というのかはわからないが)が海外ドラマを一気見すること。
なんという時代になったのだろうか、ボタン一つで大量の海外ドラマにリーチできてしまうのだから。ほんの何年か前まで私の海外ドラマのリーチ先は自転車で10分のところにある怪しげなビデオ屋さんだった。
そのビデオ屋では同級生がバイトしてたから、当時私が好きだった「セックスアンドザシティー」なんてタイトルのビデオは田舎の高校生にはちょっと刺激的すぎて、借りる時同級生がいないようにといつも祈っていた。親にも隠れて見ていた。
最近懐かしくて時々セックスアンドシティーを見ている。シーズン1のキャリーブラッドショーがいつの間にか私より年下になっている。30代になってから見るセックスアンドシティーは響く。でもきらきらと恋愛や友情、仕事に邁進するキャリーたちを見ると、私は部屋で海外ドラマをだらだら見て何やってんだと意味のわからないジレンマを抱くのだった。
最近、セックスアンドザシティーの視聴記録が残った私のデバイスのおすすめ欄にこの「NY ガールズダイヤリー」なるドラマが表示された。このドラマはミレニアム世代のセックスアンドザシティーと言われているらしい。はじめは軽い恋愛もののガールズサクセスヒストリーかと思ったけど違った。それからセックスアンドザシティーとも全然違う。
このミレニアム世代はもの心ついた時がらもちろんインターネットがあり、SNSがあり、自分のプラットフォームがあるという人たち。
ちなみに私は大学2年生の時にミクシーというSNSが流行り始めた世代。私は大学で写真を勉強していたが、まだフィルムで撮影し暗室で写真を現像していた。一方で全てがデジタルカメラに置き換わろうとしていた時代。もし私が自分の世代を名付けるなら、インターセクション世代とでも言おうか。
話をミレニアム世代に戻そう。とにかくこの人たちの強みは自分のプラットフォームを持っていて、声を挙げることができるということ。周りを巻き込んでムーブメントを起こし社会を変えていこうという人たち。ドラマでもそういう視点で描かれている。半径50mの描写をしていたセックスアンドシティーとはそこが違う。それからこのドラマをだらだら見ていても意味のわからないジレンマを抱くことはない。(ちなみにセックスアンドシティーは大好き)むしろこのミレニアム世代のパワーに後押しされる感じなのだ。
ミレニアム世代の凄さというのは海外だけの話しではない。私の知り合いの娘さんが野球をやっているのだけれど、周りは男の子ばかりだし監督は怖いしでもうやめたいとなっていたらしい。そこに野球をしている女の子で有名な10代のインフルエンサーがいて、彼女にメッセージを送ったところ丁寧なリプライをもらったそうだ。彼女に励まされて、また頑張ろうとなっている。メッセージには「男の子の中に混じってかっこいいね。頑張って続けていつか一緒に野球をやろう」と書いてあったそうだ。
私が10代のころは自分のことしか考えられなかった。他の人を励ますなんて多分やってこなかった。彼女たちは自分の好きを発信しつつ他者にも励ましパワーを送ることができるんだ。
wow!