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岡田あーみん(巨万の富男)

小2くらいの時だと思う
俺には5上の姉がいて、仲が良かった。

姉は岡田あーみんの「お父さんは心配性」という漫画が好きで、
毎日俺に読み聞かせをしてくれたりしていた。

お父さんは心配性の内容を、俺と姉の二人で全役やって、
コミック1巻からストーリーを進めていく遊びをよくやっていた。

そう、姉にとって「お父さんは心配性」はバイブルだった。

ある日曜の午後、親父が庭で火を焚いていた。
当時はどこの家も、燃えるゴミを庭の焼却炉でガンガン燃やしていて、
1週間分の燃えるゴミ、いやプラスチック類も全部まとめてガンガンに燃やしていた。

ダイオキシンとか気にしなかった。

俺と姉は庭で火を見て遊んでいた。
木の棒の先を火に入れて、先っぽが燃えた木の棒で遊んだりしていた。

次の瞬間、姉が叫んだ

「お父さーん!!!!」

振り返ると、泣き叫ぶ姉
親父に何かあったのか!?俺がさっきまで親父がいたところを見ると、
びっくりした顔の親父が立っていた。

無事だった。
焦らせやがって。

姉を見ると焼却炉に木の棒を箸みたいに使って何か取り出そうとしていた。

そう、燃え盛る炎の中に
表紙が焦げて黒く変色した「お父さんは心配性」があった。

燃えるバイブル。
発狂する姉

「お父さん(実父)!!!お父さん(は心配性)を早く取り出して!!!」

混乱する親父
バッタを捕まえた俺
燃え盛る炎
ダイオキシンの匂い

プラスチックの焼ける臭いを嗅ぐと、未だにあの映像を思い出す。

【終わり】

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