バス停の男(うつこさん)謎の男シリーズ①
みなさんは幽霊ってみた事ありますか? 私はありません。 いや、見たのかもしれないという経験があります。 そう、幼いころに見た三人の男。彼らはきっと・・・。
5歳の頃の話です。 私は家族と車で出かけていました。 目的地に向かう自動車の中で、運転席の後ろに座った私は 窓から流れる景色を眺めながらぼーっとしていました。
見慣れた町並み、地方都市ならではの乱雑に発展した町並みは、 少し下品で、それでいてなんだか楽しそうでした。 このころはまだ町にも活気があったんですよね。
後部座席から外を眺めながら、ふと違和感を感じた。 その違和感は目線。誰かに見られている気がする。 だれだろう・・・
私は少し先の道路わきにあるバス停に、何か黒い影を見つけた。 なんだろう、目を凝らすとそれは全身黒ずくめのポンチョを着た男で、 私の方をじっと見ている。
車が信号にさしかかり、スピードを落とす。 見間違いかと思い、もう一度よく見てみる。 それは、 黒いぽんちょを着た男が体育座りをして座っている姿だった。 畳まれた足はポンチョの中に入っていて見えない。
その異様な映像が頭にこびりつき、今でも覚えている。 あれは、人だったのか、それとも・・・ (つづく)
※このエピソードは、インタビューを元に加筆修正を加えたものになります。