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あのゲームは今にも続く、ロックンロールな出会い。今夜、全てのバーで。

さて、本日11/17はボージョレヌーヴォーの解禁日であった。
昨晩非常に刺激的な出会いがあったので記しておく事にする。


今年はカギドラ。や極東アイセキ計画。を始めるに当たり、また自分の音楽機材を見直していた関係もあって最寄りのショットバーに月に何度かは行く習慣があったのだがGWくらいから足が遠ざかっていた。
ありがたいことに相変わらず現在も忙しい。大好きなゲーセンすら行けていない、誘ってくれる方もいるのに。


今年もあと45日ほどになったし、僕はバーで時間を消費するよりやるべき事が沢山あるような気がしている。
なので今回のヌーボー解禁日をもってしばらくバーに近づかないようにするはずだった。世界でヌーボー解禁となる11月の第三木曜日になる前の水曜日の夜はバーで飲むのがここ何年か習慣になっていたが。


昨日はそんな感じでやるべき事を終え、23時を過ぎてバーに向かう。
店内はお客が一人。
いつか見たような常連さんだ。多分話した事もあると思う。
マスターには申し訳ない事だがこの人の少なさも僕は好きなのである。
バーは落ち着いた雰囲気で静かに話しながら飲みたいし。



ヌーボー用のチーズなどを準備しながらマスターが言う。
「ところで最近の若いやつっていうのはだめだねえ、息子もいるけど全然タバコなんか吸いやしない。オレの若い頃は*学生から吸ってたけどね、ワハハ!」
そんな事をあまりでかい声で言うと昨今は色々とマズイのだろうけど、そんな豪快に笑うところはなんとなくゲーセンミカドのイケダさんに似ている。
このバーのマスターは僕の関東での親父代わりだ。
バンドが上手くいかなくて落ち込んでた時などいつも話を聞いてくれた。


僕は先ほどの言葉に返す。
「最近の若い人は生産性がない事が嫌いなんでしょうね、タバコみたいに体にも財布にも悪い物はやらない。それならソシャゲでガチャでも突っ込んだ方がマシなのでしょう」



その言葉に先客の男性が入ってきた。
「いやーそれじゃソシャゲもあんまり生産性がないみたい笑」
僕は半ば少ししまったと思い
「ああいや、決してそういうわけじゃないんですけどね笑
ただスマホゲームとかっていつサービス終了するか分かんないじゃないですか。
まあ…僕は古い人間なんでゲーセンやテレビでやるゲームが好きなだけなんですけどね苦笑」
「俺もそうだよ、ソシャゲもやるけどね笑
圧倒的ゲーセンやテレビゲーム。
まあそれ作って食ってるしね」
「えっゲーム会社にお務めですか?てか前もお会いした事…ありますよね?」
「多分ありますよ」


そこでヌーヴォー解禁の日付変更が近づき、マスターが僕らにビールを注ぐと厨房に引っ込んだ。
「どうです、良かったら一緒に飲みません?」
依「ぜひ☆彡二人しかいませんしね」



そこで僕は彼がゲーム会社で働いている事。
たまたま僕の最寄り駅に実家があって今日は帰ってきたが、普段は会社に泊まり込みで働いている事などを知った。
少し話は外れるが、僕はファミコン時代から「忍者龍剣伝」というゲームが大好きだった。
彼は格ゲーのデッドオアアライブ、NINJA GAIDEN(共に忍者龍剣伝の主人公が活躍するゲーム)なども手掛けてきた元チームNINJAのスタッフであったという。最近はヴァルキリーエリュシオンというあのヴァルキリープロファイルの最新作にも制作に関わったという。
まさかこの2022年にもなってあの忍者龍剣伝からここまで話が繋がって広がるとはね。


もともとはPC98の時代からギャルゲーをはじめオタク文化というものにのめり込み、今はお仕事でそうなったのだという。
ゲーム業界の裏話、昨今の事情なんかも聞けてゲーセントークなどに発展した時は僕らは熱い論議を交わす、以前からの友達のようになっていた。
バーの中はヌーヴォーも解禁され、すっかり騒がしくなっていた。



PC98が分かるという事はEVEバーストエラーもわかりますか?
と聞く僕に彼はもちろんと答えてそこで話がまた盛り上がる。
シナリオや音楽の方がもう亡くなっている事や、今年になってもまだ続編など出ている話でも盛り上がった。
そもそも僕が地元にいる時からそうなのだが行きつけのショットバーを作りたがるのはEVEの影響が強いからである。
そこから最近はKey作品にハマりだした事なんかも話すと
「今!?おっせええええ笑」
という感じでまた盛り上がる。確かに遅い。
去年やり始めたAIRだってCLANNADだってもう20年近い前の作品だ。
遅いのだが今またそれにどれほど感動しているか熱弁する僕を彼は珍しく思って楽しんでくれたみたいだ。


彼は結婚されているが奥様も漫画家で、自分も絵を描くためパソコン雑誌の表紙なんかも二回関わって描いた事があるらしい。
つい数年前までバンドとカープしかなかった僕よりも当然色々なそっちの業界に精通もしている。
当然目まぐるしく流行も、好まれやすいゲームもアニメも変わる。
彼からすれば僕が今ハマっているKeyなど古すぎるだろう、無理もない、平成10年代の話なのだ。


最後はラインを交換して彼が地元に帰ってくる時は必ずここで飲もうという事で握手して別れた。
帰ったら早速お礼のラインを向こうからくれた。
バー、当分離れるつもりだったのだがこういう人との出会いは純粋に楽しいし、そういう出会い自体がロックンロールで音楽にも刺激的な事だ。

まるで中島先生のユーモアのように楽しく、いい意味でデタラメなね。
これだから人と関わる事はやめられない。
そしてバーで飲むこともやめられない。




今回もお読みいただきありがとうございました♪

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柚木 依和(ユウキ ヨリト) / 極東アイセキ計画。
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