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しあわせはゆっくりと後ろから
最近の私の日常はとてもゆるい。
家族が全員でかけた後にゆっくりと洗濯物を干す。
朝ドラの時間は手を止めて物語に没頭する。
その後、掃除機をかけたり玄関や水回りをきれいにする。
やりたい家事のすべてが終わり時計を見ると、午前中の半分はもう終わっている。
ちょっとひと休み、とお茶を淹れ本などをめくっていると
「あら、もうお昼じゃない」
とまぁ、だいたいこんな感じだ。
家がスッキリして気持ちがいい。
とうれしくなる一方で、家のことしかしていないこの状況に
「何もせず半日が終わってしまった…」
「こんなのんきに過ごしていていいのだろうか…」
という自責の念がどうしても湧いてくる。
だが、ベランダで揺れている洗濯物を眺めていてハッとした。
これはいつかの私が望んでいた生活ではないかと。
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自分の欲しいものや理想の生活の風景、憧れているものなどのイメージを制限せずノートに貼り付ける。
そんなワークをしたことがあった。
イメージを先行させることで願いを叶える効果があるそうだ。
こんな服が着たい、こんなところへ行ってみたい、こんな体験をしてみたい。
たくさんの写真を貼り付けたが、私が最後のページに貼ったのは、普段着で洗濯物を干す女性の後ろ姿だった。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/111032468/picture_pc_d2b337f67670011e4695f8c61b76c02f.jpg?width=1200)
ノートに記された日付は2017年
当時はフルタイム勤務の会社員で二人の子はまだ幼く、部屋は散らかるのにその都度片付けることや掃除機をかけるなど、生活環境を整えるための時間や体力が足りていなかった。
クタクタになりながら布団に倒れ込む毎日に、私が願った理想は
ただ、のんびりと丁寧に
家族のことができたらいいなぁ…
ということだった。
まさに、今していることではないか。
なんとまぁ、あれから6年も経ったの?とちょっと笑ったけれどあの時の「こうだったらいいな」がちゃんと実現したのだと気づいたら、素直にうれしく、胸が弾んだ。
ここまでを振り返ると、頑張ったことも、手放したものもたくさんある。
それがあってようやくここまできた。
自責などしている場合ではない。
この豊かさをもっと受け取ろう。
あっという間に手に入れたものは、あっさりと手元から逃げていく。
ゆっくりと時間をかけて辿り着いたこのしあわせはきっと本物だ。