出張森づくり隊@能登 ~能登創りPRJ@森のたね ~
2024.10.11-13 出張森づくり隊@能登
レポーター:森のたね所属
静岡県牧之原市「 森の古民家どんぐりの芽🌱🐿」運営 めいちゃん
森のたねとしては昨年から関わっている、能登。
当初からお世話になっている「ケロンの小さな村」では、毎年子どもたちが集まり自然に触れるワークショップがあるそうで、今回は森のたねが講師としての役割を託されたとのことでした。
1日目(10/11)
今回のメインである、石川県能登町にひっそり佇む森の小さなレストラン※「ケロンの小さな村」での森づくり支援。(※Instagramの紹介文より)
ケロンの小さな村へ到着すると、さっそく、村長のひでちゃん、副村長のたくちゃんにご挨拶をして、作業に参加しました。
まずは、この日ケロンの小さな村へ支援に訪れていた能登半島地震の支援チームである「TEAM JAPAN」との作業。
普段は炊き出しや泥かき、物資の配給をメインに活動されているそうで、森のたねとはケロンの村で何度か森づくりを共にしています。
手を入れたのは「頂上桜回廊」
ケロンの山に桜回廊を作りたい!という7年にわたる計画のもと、尾根を切り拓いた場所です。
現在は、地肌が露出していて、雨水もただ表面を流れていくだけの状態。
水分が浸透しづらく、掘ってみると土もカチコチです。
この場所をまさに「回廊」らしくなるように、森の治療をしてあげよう!ということで、今日は頂上付近にいくつかしがらみをつくることに。
まずは、切り拓かれた時に置かれた枝や丸太が山の縁にボサッと置かれている状態を何とかしよう!と、枯れ枝を引き出してしがらみの材料ごとに分け分け。
その横では、森の女将を筆頭に「回廊」となるべきぐるり道を拓きます。
座を切り、枯れ草や枝を詰め詰め。
森の地肌に風穴を開けることで、森が呼吸しやすくなり、ポケットに溜まった雨水は土に浸透していきます。
そして、木こりの心得があるYUKI⭐︎隊長、かごしマンが丸太を切り、杭を作ります。
こちらは階段状のしがらみの材料に。
丸太を並べ始めると、TEAM JAPANの元気印、リコさんも杭打ちに参戦し、階段より上のぐるり道の方までしがらみを作ることができました!
美しい緑の杉っ葉が詰められたしがらみの階段を見て、心地よい疲労と達成感。お疲れさまとばかりに、午後の心地よい風が森に吹き抜けました。
TEAM JAPANのみなさん、さすがのパワーで、ケロンの森にたくさん風穴を開けてくれました!
出張森づくり隊のメンバーも、みなさんの元気に引っ張られて、心なしかいつもよりパワフルに活動することができました。
夜は町野町の「まちのの湯」に浸かり、温かいお風呂に入れることに感謝。
明日も頑張ろう。
2日目(10/12)
いよいよ子どもたち向けの環境教育のイベント当日。
今回は森づくり隊が先生として、「森が喜ぶ森づくり」をレクチャーします。
そして、金沢星稜大学から有志の大学生と、先生や職員さんも参加してくださいました!
保護者の方々を含めると総勢35名以上、森のたねとしては過去最大級の森づくりイベントです。
がんちゃんチーム、きょーちゃんチーム、めいちゃんチームに分かれ、作業に取り掛かります。
まずは、1月の地震で亀裂が入ったところに、枯れ枝や枯葉を詰めていきます。ともすれば、土を入れて固めたいところですが、それこそが崩れやすい地盤になってしまいます。
枯れ枝や枯葉を詰めると事で、しがらみや階段同様、雨水の浸透に繋がり、柔軟なやわらかい、豊かな土壌に変わっていきます。
あらかたの亀裂は埋め終わり、午後はそれぞれのチームが手分けして、しがらみ作りに取りかかります。
的確な指示のもと、お手本のようなしがらみを作り上げた
がんちゃんチーム。
急斜面を何往復もダッシュして材料をかき集める子どもや、しがらみの美しさと森づくりの楽しさにハマってしまう大人たちなど、個人の覚醒がめざましくもありました!
女将の包容力のもと、フリーダムに森を遊び尽くしたきょーちゃんチーム。
一見自由気ままに見えましたが、その裏では、女将の采配により他のチームよりもひとつ多く、なんと3つ目のしがらみまで作っていました!
プリンセスチームと名づけ、抜群のチームワークを発揮しためいちゃんチーム。いろんな作業を交代で行い、力仕事はプリンスにお願いして、しがらみの材料を自分で選ぶ楽しさや、得意なこと、好きなことを見つけるおもしろさを味わいました!
チームごとの成果を見ても、三者三様。
チームの中の個人個人にフォーカスすると、また楽しさや感動は人それぞれで、森と同じく人も十人十色なのだと気付かされました。
子どもたちだけでなく、大学生や大人のみなさんも、
人と人が繋がって、自然の中で汗をかきながら共同作業をすることや、
森が喜ぶ森づくり・ケロンの村がもっと素敵な空間になるためのお手伝いとして携われたこと自体の楽しさを、全身で感じてくださったようでした。
あらためて、森のたねが、出張森づくり隊が、人の心を動かしたこと、ケロンの村や、能登の森のためにまたひとつ力になれたことを想い、感慨無量でした。
森づくりに携わるほかのメンバーにとっても、「この日のためにやってきたんだ」と思える機会が、能登だけでなく日本各地のさまざまな地域でどんどん増えていけばいいな。という気持ちになりました!
森が、地域が、人と人を繋いでくれた。
そして、森づくり隊もその架け橋の一部になれたような感覚でした。
街の温泉に入ったあと、夜の時間には約3時間にわたって森づくり隊の会議。イベントの振り返り、能登で感じたこと、それぞれの森づくりに対する想いなどを語り合い、眠りにつきました。
はじめての滞在でしたが、言葉では言い表せないほどの充実感と達成感。
能登での森が喜ぶ森づくりを通してたくさんの人々の温かさに触れ、笑顔を生み出し、まさに森も心も豊かになった3日間でした!
以上、どんぐりの芽のめいちゃんでした🌱🐿
森づくり隊メンバーの感想(※ここからはきょうちゃん編集)
がんちゃん
急な坂道を登ったり降りたり材料集めをしていた子どもたちがすごかった‼︎ がんちゃんにはそれだけの体力は無い!もう年だと実感させられました!
今後は、今回行った階段・しがらみ等、経過観察をしたい!
めいちゃん
森づくりの先生としてどんぐりの外に飛び出して子どもたち、学生、大人を交えた場で実践をできたのが新鮮な経験だった。自分らしいやり方で、自分としては納得のいく、及第点と言えるくらいの成果が出せたかなと思えた。
これからは、まだ森に慣れていない人に森づくりを伝えるということはどんぐりでももっと工夫していきたいし、もっとたくさんの人にきっかけを作っていきたい。
まなみちゃん(森のたね能登現地担当)
子どもから大学生、大人まで大勢の方と一緒にもりのたね主導で森づくりしているのが、とても良い光景でした。 最近は他の団体さんも一緒に作業される機会が増えていることも聞いて、桜回廊PJの先が少しずつ見えてきたように感じました。
ケロンの桜回廊とかは特に変化が大きいなかで毎月同じ場所から撮るビフォーアフターの写真を見たいです。
きょうちゃん
森づくりの先輩として、リーダー的立ち位置での活動は、今までのように作業に没頭できる訳ではなく、疲れ方もちょっと違った。 でも、森づくり隊が次のフェーズに入った記念のイベントに立ち会えたのには、かなりの達成感、満足感を得られた。
これからも、自然と触れ合う事に、常に感動していたい。ワクワクドキドキを忘れないでいたい。 それが、子どもたちや、初めて森づくりに参加する方々への指針になると思う。
めいちゃん、レポートありがとう!
静岡からの能登はとっても遠いからお誘いするのにもためらいがあったけれど、めいちゃんが能登で森づくりに携わって下さったこと、感謝と感激で胸がいっぱいです。そして何より、芽依ちゃん自身が楽しんで下さったこと。
本当にありがとうございました!<m(__)m>
これからもがんばろうね!
ケロンの小さな村(自然体験村)
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