見出し画像

ヴェルビエ・フェスティバル2023②



 

スイスは物価が高い


 スイスはとにかく物価の高い国です。それに加えて歯止めのかからない円安ですから、この夏ヨーロッパに旅行した日本人の皆さんは、私と同じく例年以上の散財となったのではないでしょうか。。。2003年ごろから3年間、月に2回ジュネーヴのコンセルヴァトワールに通っていた時期があるのですが、パリからの飛行機代はeasyjetで往復50ユーロ(当時で6,000円)なのに、現地で飲んだり食べたりするとあっという間に飛行機代に近くなってしまった記憶です。ジュネーヴはフランスとの国境に近いので、家賃の安いフランス側に住んでジュネーヴに日々通っている学生もいると聞いたことがあります。あれから15年以上経ち、物価は更に上がっていました。通貨に関しては、当時は1CHF(スイス・フラン)が92円だったのが、今年は162円!!日本に帰国してからというもの、何でも安く感じて財布の紐が緩くなり困っています。
 最初に滞在したヴヴェは、外食するとメインの一皿とスイスのワイン一杯頼んだだけで平均35CHF(5,800円)ぐらい。

ひよこ豆のコロッケやワカモーレのベジタリアンサンドウィッチ。美味しかったけれど量が多すぎ。ギャルソンに丁寧に説明&お詫びして半分ぐらい残して「ご馳走様」させてもらいました。
Vevey周辺のLavauxは世界遺産にも指定されているワインの名産地で、とっても美味しい。


 ヴヴェにはチャーリー・チャップリンの住んでいたお屋敷があり、インテリアや日用品は住んでいた当時のまま保管され、一般に公開されています。と言っても、一軒の家なので2時間もあればゆっくり全て見学できるサイズなのですが、入り口で入館料が29CHF(約4,700円)と聞いた時には躊躇いました。入館してみると、資料で見たことのある生前のチャップリンの生活の様子が細部まで再現されていて、セレブリティの暮らしぶりや、チャップリンの趣味趣向がよくわかります。特別に敬愛していたクララ・ハスキルが弾いたスタインウェイのピアノや、親交の深かった音楽家達のお写真、親戚や友人を招いていた素敵なダイニングのテーブルウェア、寝室、そして映画関係の資料…と、見ごたえはたっぷりでしたから、後悔は全くしていませんが。

サロンに置いてあるスタインウェイ。ここでクララ・ハスキルがピアノを弾き、チャップリンが録音をしたダカンのかっこうが確か残っているはずです。
色々な音楽家と親交が深かったチャップリン

https://youtu.be/dXnqt8b65bc?feature=shared

 そんな調子で、ヴェルビエもヴヴェよりはいくらかマシといった程度で全てが高いのです。前の記事に書いたMont fortに行くゴンドラのチケットは42CHF(6,800円)もしますが、宿泊先のホテルで支給される「Verbier infinite playground」という赤いカードを見せると半額の21CHFになるので、行かれる時にはぜひ利用してください。何も知らずに「割引券はお持ちですか?」と、ゴンドラの窓口で聞かれ、「多分ここでは何の役にも立たないと思いますが…」と言って赤いカードを見せると、お姉さんが「そんなことないわよー!半額にしてあげられるわよ」と言って割り引いてくれました。


ここは2260M。3330Mまで行かなくても、ここで十分スイスアルプスを展望できます。ゴンドラを一回乗り換えれば到着。ただし料金が3330Mまでと同じになってしまいます。頑張ればハイキングでも行けるので去年は歩きました。


 食費を抑えようと思ったら、数人でアパートやChaletに泊まり、自炊しながら時々外食するのが一番賢いと思います。食材はミグロ(migros )やCoop(コープ)と言ったスイスの大型スーパーマーケットで調達することができます。

ホテルの朝食。この他にセレアルやヨーグルト、ハム、ゆで卵があります。
健康志向のスーパーマーケットのミグロ。
アルコールは隣のDENNERで買えます。


お気に入りのレストラン

 参考までにヴェルビエでわたしが気に入っているレストランをご紹介します。

Milk Bar
 ここはクレープリーで、去年来た時は毎日通いました。スイスはチーズがとても美味しいので、チーズ入りのクレープがおすすめです。クレープを頼むのならりんごの発泡酒シードルも飲みたくなります。シードルはDoux(甘口) とBrut(辛口)があり、キリッとした辛口がおすすめ。ここでお昼にシードルを飲んでしまうと、午後のマスタークラスを聴く予定が部屋でお昼寝・・・となってしまいます。標高が高い分、酔いも回りやすいので要注意です。デザートのアプリコットタルトは高校時代の同級生の友人に教えてもらいましたが、絶品です!テイクアウトできるので、ほぼ毎日買ってホテルで食べていました。


La Nonna Verbier
 イタリアン。ヴェルビエに毎年来ている友人に連れてきてもらいました。ヴォンゴレのパスタがとっても美味しいですし、ベジタリアンメニューもあります。イタリアンなのでついつい白ワインが飲みたくなり、お昼寝の危険があるのはクレープリーと同じです。

ヴォンゴレ、たこのリゾット、トリュフのパスタ、ペスト

La Table d' Adrien
 絶好のロケーション。テラス席からの景観が素晴らしく、お天気が良い日にこちらのテラスでランチできればヴェルビエで一番優雅な一時になると思います。もし私がツアーのプランナーなら、ここのランチは必ず組み込みます。日曜はブランチもやっていると書いてありましたが、日程が合わず残念でした。個人的な感覚では、ギャルソンに水やワインを勧められて「要りません、水道水だけください」は、ちょっと失礼な感じのレベルのレストランかなと思います。メニューにはトリュフのフォンデュなどもあり、土地の名物を食べることもできます。

オマールエビのパスタ。グリーンピースのピュレ。
テラスからの素晴らしい眺め

 あまりお腹が空いていなければ…
ヴェルビエの中心にはパン屋さんが2軒あるので、パン屋さんのサンドウィッチやキッシュのテイクアウトが便利です。夕方に行くと売れ残ったパンをサービスしてくれました。

バゲットのサンドウィッチ(右)

チーズフォンデュやラクレットが名物なのですが、私はあまり好きではないので情報がなくてごめんなさい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?