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ヴァントゥイユ

例によって自習でフランス語の音楽トーク番組を聴きながら、本来取り組まなければならない「経済問題」から現実逃避中。ラジオフランスのマルクオリヴィエさんの番組を書き起こしていると、どうしてもわからない単語が出てきました。
題材はフォーレのパヴァーヌ。

Cette pavane serait-elle la petite phrase de ヴァントゥイユ qui traverse toute l’œuvre.

ヴァントゥイユ?vingt touille?teuil?vein vain vin…
可能性あるスペルを片っ端から調べたけれど見つからず、昨日は少し時間ができるとスペルを考える一日でした。どうしてもわからないので、えいっ!と寝る前にカタカナで「ヴァントゥイユ」とググってみるとドンピシャで出てきました。ヴァントゥイユ=Vinteuilとはプルーストの「失われた時をもとめて」に出てくる架空の作曲家だそうです。

なるほど、言われてみればこの曲は「失われた…」に登場するゲルマント公爵夫人のモデルとなったグレフュール夫人に献呈されています。プルーストとフォーレは親しく文通をしていたとも言われてるから、あぁそうねと思うけれど。
しかしですよ、ラジオを聞いてる皆さんはヴァントゥイユと聞いて「あ、プルーストの!」とすぐにピンとくるのかしらね?と、自分の教養の足りなさを棚に上げて文句言ってみました。

という記事を昨日フェイスブックに書いたところ、パリ時代の友人たちから反響がありました。
『CNSM(コンセルヴァトワールのこと)にSalle Vinteuil っていう試験会場あったじゃん!』
『ヴァントイユはテレビなどでも頻繁に話題になるしプルーストもメジャーだし、教養というより文化だね』

文化!!それだね。



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