転職のこと ep.1:会社を辞めるのに3年かかりました
転職のこと
ここでは私が退職を決意し、転職活動を始めて、実際に退職・転職するまでのことを書いていきたいと思います。正直、このコロナ禍でよく転職できたなと自分でも思います。転職先の会社との出会いは、ちょっと運命的でした。運がよかったといえばそれまでですが、最終的には自分の心と向き合った結果、望むものを引き寄せたのだと思っています。
初めにお伝えしておきますが、私の転職は「夢を叶えるために転職した!」というような、ポジティブな話ではありません。恥ずかしいお話もありますが、この際ありのままの私をさらけ出したいと思います。
なぜ、3年もかかったのか
退職することを考え始めたのは、2018年7月頃。実際に退職したのは、2021年3月。つまり退職するまでに、2年9カ月もの時間がかかってしまいました。(以降、3年と表記いたします。)
月日の長さだけ見ると、無駄な時間を過ごしてしまったような気もしますが、今となっては、私にはそれだけの時間が必要だったのかもしれないと思います。
3年もの時間がかかってしまった理由を一言でいうと、
覚悟がなかったから
これに尽きると思います。
覚悟がなかったということを、3つに分けてお話したいと思います。
ポジションへの執着
ネガティブな転職活動
そもそもどうしたいのか、自分でもわかっていない
1.ポジションへの執着
2018年頃の私は管理職を任されて2年ほど経っており、チームの管理や後輩の教育をしながら、全社的なプロジェクトに参加したり、経営に関わる会議に出席したりと、それなりに重要な仕事にも関わるようになっていました。他部署から業務上の相談を受けることもあり、周りからも、そして会社からも必要とされているという自負がありました。
毎月の給与額にも満足していました。私の住む地域の30代正社員で考えると、同年代よりも良い金額をいただいていたのではないかと思います。洋服が好きな私は毎月新しい洋服を買い、それを着て仕事に行くことが頑張るモチベーションにもなっていました。
一方で、このままでいいのだろうかという不安もありました。サービス業のため一般的な企業と比較すると休みの日数は少なく、また毎日残業をして遅い時間に帰宅する日々でした。年々忙しさは増していき、通っていたジムに行く機会も少なくなりました。休日は昼頃に起床し、午後は溜まった家事をやるという、味気ない過ごし方。
仕事のストレスも徐々に重くなり、睡眠に影響が出始めました。毎朝5時に眠りから覚めてしまい、起床時間まで目を瞑ったままその日の会議の進め方を考えたり、抱えている問題の解決策を考える。そして、疲れの取れないまま、また仕事に向かうという生活をおくっていました。
それでも、退職まで3年かかりました。
体も心も辛いはずなのに、慣れた環境から一歩踏み出す勇気が、
私にはありませんでした。
2.ネガティブな転職活動
退職を考え始めた頃、手始めにと転職サイトへ登録をしました。
求人をいろいろ探してみるものの、なかなか「ここ、良いな」と思う企業に出会えませんでした。営業職はやりたくない、ここは給料が低すぎる、会社が自宅から遠い。どの求人を見ても、これがイヤ、あれがイヤと理由をつけては、画面をスクロールし続ける日々でした。
退職したところで、そもそも職が見つかるのだろうか。
私は他社でも、通用するのだろうか。
人間関係をまた最初から築かないといけないのは、面倒。
今の年収を維持するなんて、絶対無理。
こんなネガティブな気持ちで仕事を探したって、見つかるわけありませんよね。次の仕事が見つからないから、今の会社を退職することができない。だから仕方なく、ここで働いているんだ。私は自分に、そう言い聞かせていました。
3.そもそもどうしたいのか、自分でもわかっていない
休みの日数が少ないのがイヤ、残業が多いのがイヤ。でも今のポジションを手放すことには不安がある、今の生活レベルは下げたくない。やりたい仕事があるわけでもないけれど、漠然と「私はこのまま、ここに居てもいいのだろうか」という不安があるだけ。
私っていったい、どうしたいのだろう。
私のことなのに、どうしてわからないのだろう。
何度も自分の気持ちを紙に書き出して、私の望みは何なのか、私はどうしたいのか、自分自身と向き合う時間を作り続けました。占いに行ってみたり、キャリアカウンセリングを受けたりもしました。
この時、これまでの私が私の心と向き合うことなく、本当はどうしたいのかという気持ちを無視して生きてきたのだと気付きました。
結果として、3年の時間はかかりましたが、新卒から15年勤めた会社を退職しました。退職するという道を、私は選んだのです。
次回の記事では、なぜ会社を退職することにしたのか、ということについてお話したいと思います。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。