ひな人形の思い出
私はもうすっかり年寄ですが、お人形や手芸などがわりと好きなので、3月が近くなりますと、雛人形を見たりして思い出します。
まあ、最近はマンション用に、親王飾り(2人しかないもの)で箱に入って収納できるものなど、コンパクトなものが人気です。あとは、変わったところでは、リカちゃん人形のひな人形や、衣装がゴスロリみたいに黒いレースのついた衣装とか、あるいはうさぎや猫のひな人形など、いろいろあります。
ですが、年寄=昭和生まれのひな人形は、実はちょっと珍しいのですが、一部関西?で流行した、館付き5段(6段?)フルセット雛人形です。緋毛氈で、棚を組み立ててもらって、そこに男雛女雛、3人官女、左右大臣2人、5人囃子、白丁3人(傘とか沓持ちですね。たぶん一番身分が低い召使)で5段で、たぶんもう1段くらい、御膳類や箪笥など家具類がついていました。もし、多いものなら、もう1段、御所車に籠、茶道具までついているのもあったかもしれません。あいにくと私のは、御所車はなかったです。残念!
一番上の親王飾り部分が、館になっていまして、当然屋根と床があって、欄間みたいになってまして、御簾もあり、そこに男雛女雛を飾りました。
衣装は、平安時代の束帯と十二単で、色目は有職故実にあわせてあったと思います。
「館ってなに?」と思われる方もいると思いますので、ネットで検索してみました。だいたい、これに近いかなと思います。一番下の御所車と籠がなかったです。お膳セット、箪笥、衣装櫃みたいなのはありました。まあ、それだけで1段取ってしまいます。これみたいに、漆塗りに金色の蒔絵が施されておりました。
https://kankou-kawachinagano.jp/blog/local/633/
ここまでは大きくないですが。
もう、なんか雛人形資料館とかで飾ってもいいレベル(苦笑)。
大学が京都にありましたので、雛飾りを見せてくれるお寺などに見学にいきました。享保雛などが飾ってありました。だいたい、皇室の皇女が尼さんになられるのですが、皇室を出るときに「寂しいといけないから」といって雛人形をセットで送られました。尼になる皇女としては、一生一人ですから、たしかにかわいそうかもしれないです。今みたいに、キャリアとかないので、がんばりところもありませんしね。
おお、このページに丁寧な解説があるようです。
すっかり廃れておりますwww へー、関西だけに流行で、関東とかはあまり入手できなかったってことですね。
あと、思い出したら、お雛様っていまどきは釵子(さいし)ではなくって、ゴージャスな宝冠だったのです。
こういうやつです。
うちの親は、若い時は金持ちだったのか、あるいは派手好きなのかわかりませんが、見栄えのするものを買ってくれたのかもです。たしかに、同世代の友達に聞いても、館付きはまあ、聞いたことはありません。歌にも、金屏風くらいしかでてきませんしね。
ちなみに、普通のはこれですね。釵子です。これは、これでかわいいですよね。
(しかし、ずっとしていると前髪と頭のてっぺんだけ禿げてきそうで怖いです。50才とか60歳とかになった女官などはどうしたんだろう・・・。まあ、行事のときしか、こんなのしないから、まあいいのか?)
えーと、能で若い女性役の人、これはたとえば「羽衣」の天女ですが、頭に被ってるものですね。
こういうのです。
すっかり何十年もたって、ぼろぼろになってしまったので、親に捨てられてしまいました。ああ、お雛様、かわいそう(涙)。
しょうがないので、自分で大人になってから、購入しました。
さすがに、5段も6段もいらんので、親王飾りですが、今回は立雛にしました。わりと気に入っています。
(親王飾りだけのわりに、20万円ほどしましたwww 太っ腹だなwww)
たまに、雛人形展示美術展などにいって、館をみつけると、「おおー、内のに似てるー」と一人思い出すのでした。
まあ、館はありませんが、死ぬまで大切にしようと思います。