プレ皇室研究: 自分とは違う意見の学説も読んでみる。「神武天皇不在論」
世の中、自分と違う人の意見も、たまには聞いてみないといけないです。
なので、「神武天皇不在説」を軽く見てみます。
たとえば、直球で質問している人がいますので、読んでみます。
要するに
「神武天皇です」って名札とかついているものが、出てないし、「記紀」以外に記載もないじゃんってことのようです。
でも、普通は考古学では、何種類かの発見事象を重ねて、「これとこれとこれが、出土している」から、神武天皇いるよね・・・っていうのもあります。
だって、「神武天皇です」っていう名札が、犯行現場に落ちていないから、犯人誰もいない、王様いないとかいうのっていっていたら、警察、だれも逮捕できないです。指紋一致、DNA一致したときだけになります。
でも、状況証拠が10個も20個も重なっていたら、自白を求めて、逮捕するものです。
だって、AND で10個だと、仮に 1/2の可能性だと 0.5の10階乗になって、ものすっごく、その人は「ほとんど黒」で説明できるからです。
まして、古代史なんて、当人はお亡くなりなので、たとえば「80%くらい合致で比定」ということをいうしかないです。
「あたってない可能性は20%あるけど、他にぴったりな人おらんからね」とかで、詰めていくしかないのです。
まあ、神武天皇陵が後付けだってのと、橿原神宮も明治創建なので、疑いたい気持ちはわかるのですが、畿内に古代で九州から引っ越してきた団体があって、そこでトップリーダがいて、その子孫が大和朝廷一派だったら、それを「神武天皇」と呼ぶ・・・というのでいいかなと思います。
三種の神器、どこから、誰が畿内に持ってきていて、形代作ったりして、今も皇室が持ってるんだから、「それないわ」は、ないわっていいたいかなあ・・・。
(わりと、変なことを言う人は、足元を見てないです。”三種の神器”っていう現物を「触れない、ただの箱」と思っているのかもです。
ちなみに、「大鏡」だったと思いますが(「栄華物語」だったかもしれないですが・・・)、宮中で火事が起きて、「八咫鏡が勝手に外に飛び出した」という話と、「いや、実は黒焦げになっていたのをみつけて、再度箱におさめたんだ」っていう話があります。まあ、現実は後者です。
「鋳造しなおすか」という会議が、宮中の大臣たちの間で話し合いがありまして、そのときは「やめておこう。(黒焦げのかけら?みたいになっていても)そのままにしておく」と決まったらしいです。
この人の金属分析は面白いので、リンクします。
「玉になっていた」というのは、ちょっとどこの出典かわかりませんが・・・。
一般には、古代鏡は、鉄または青銅、または銅の合金などで作られます。
鉄は、後の時代なので、日本国内で作れるかどうか・・・。紀元後とかならいいと思いますが、八咫鏡は後漢の鏡の真似をしています。
ちょっと面白いので、別の機会に鏡の金属成分は調べてみたいと思います。
まあ、古代の天皇が160歳以上とかなんか、そういうのは嘘だと思いますけど。