多くの若者は、「見る極楽」と「やる地獄」を知らない。
劇団四季に入る人には、「見る極楽とやる地獄」というのをよくご存じで、俳優さんだろうと、裏方さんだろうと、どっちもご存じです。
これは、客として見ているだけなら、極楽のように楽しいけれど、自分が実行する側は、何時間も何日もめちゃ怒られて(プロ意識だ)、自分でも試行錯誤で苦しんで、準備をして当日もがんばらないといけないという意味です。
漫画、小説、映画、ゲームとかは、一見楽しいですが、そもそもが娯楽なので、MUSTではありません。農業や工業のように、「これがないと生きていけない」ものではないです。
それに、ただのあこがれで若い人がたくさん参入してきて、正直、夢破れてどんどんやめていきます。
私は別に漫画をメインでする気はなかったので、ぜんぜんいいのですが、メインにしたかった人が夢破れると大変悲しいと思います。
(私の場合、知能が高すぎて、漫画家みたいに「普通」クラスの知能でできる仕事は、正直言って苦悩でもあります。設計したり、調査したりするほうがよっぽど楽しいです。)
好きなことを仕事にすると、逃げ場がありません。
「え? これ好きだったのに、もう自分には才能がこれ以上でないんだ」とか、「これ、好きだったのに、お客さんにぼろくそ否定されたよ、ショック」ということになります。
テクニックが未熟ですと、よけいそう思う毎日が多いと思います。
「同期のXXさんはできるのに、大好きなこれがぜんぜんできてない」と比較しても、またショックです。
あとは、表面が派手そうな仕事は、レッドシーだということです。
ゲームだって、簡単なのは1人で作れてしまいます。ファイナルファンタジーみたいな絵もきれい、ストーリーも面白くて、小技もたくさんあって、キャラクターもたくさん出る・・・ようなのは10人20人とチームで作らないと無理ですが、より簡単なものは、器用な人なら1人で作れてしまうので、市場参入が容易なのです。
そういう意味では、ブルーシーであるところは、皆が、「え、なんか準備しんどいし、うざいよ」という市場や仕事です。
そういうブルーシーのほうが、競争相手がなくて、勝ちやすいです。
「自分が食べていければよい」というレベルですから、年収で1000万円あれば、十分いい暮らしができます。500万円でも、まあ食べていけるし、年50万円や100万円は貯金ができます。車や家も買えるラインでしょう。
リサイクル業などは、3K職場ではありますが、社長さんであっという間に億万長者になった人を知っています。景気はいろいろあるのですが、みな、やりたがらないので、扱うものによってはぼろもうけのものがあるのです。
弱い人は、なんでも辛ければ逃げます。
1つだけ逃げて、2つめ3つめで戦うのはぜんぜんいいと思います。
しかし、1つ目逃げて、2つめ逃げて、3つ目も4つめも逃げると・・・もう誰も信用しないし、仕事も何もないし、それを30年40年続けているとこういうことになりますね。
https://note.com/kyokannazuki21/n/n0fe01a7b9598?magazine_key=ma42b0f07c980
これは苦手だけども、あっちは大丈夫という、「逃げないで戦う場所」を1つは絶対に持っていないといけないことだと思います。
そしてそれが「あなたの花を咲かせる場所」にもなるのだと思います。
10代はしょうがないけど、20代も後半になって、まだぴーぴーがーがーと泣いている弱い人にはならないように、今から精神も肉体も鍛えるのがいいと思います。自分がわかれば、自分の弱点を改善できます。
同じ業界でも、違う仕事はあるので、それを狙えばいいと思います。
たとえば、ゲームが好きだが、ゲームプログラマーやゲームデザイナーになる才能がなかった人は、ゲーム会社の経理や営業だって、立派な仕事ですし、好きなものの近くにいれます。
お芝居が好きなら、劇場の受付でもいいのです。
俳優になるにはものすごく大変だし、けっこうすぐ体を壊したりしますが(しかもけっこうメンタルも病むらしくて、うつ病になる人多いらしいです)、受付や事務処理なら、毎日こつこつ続けられます。70歳でも続けることができるでしょう。
そういうことで、視界を少し広げたほうがいいのかなと思います。
おまけ:
とはいえADHDみたいに、苦手なことが多いと、どれができるのかを探すのは口でいうほど簡単ではありません。
一応、引きこもりの人向けに、いろいろ書いています。メンタルヘルスの資格は持っているので、臨床医の先生ほどではないですが、理論はだいたい知っています。ご参考に。