民主主義の基本をわかっていない人が多くなってきた。
ちゃんと義務教育で教わったはずだが、「多数決」は民主主義の基本です。
ただ、これには前段階があって、「いろんな人の意見を交換しあう。意見がある人は発表する」というのを、ある一定時間行うことが必要です。もちろん、1つのことに永遠に話し合うほど暇ではないので、たとえば1-2時間とか、もうそれを2セットか3セットで終わりで結論を出すということが多いです(もちろん、憲法問題など重要なものは、5年も10年もかかります)。
いわゆるマイノリティの意見がここで吸い上げられます。
また、たとえばA案とB案とで、最初A案だと思っていたが、反対意見を聞いていたら、B案に変わる人も出てきます。
この結果、最後に多数決になります。
そして、そこの組織でA案が多数なら、A案が決定です。なにか、町内会のルールだとか、会社の企画などは、これでそれに従わないといけません。
B案には、たとえば妥協策を入れ込むときもありますし、何もない場合もあります。
B案にこだわる方がいたとしても、黙っているか、そこのコミュニティを出ていくだけです。あるいは、B案に近いがそこのコミュニティで賛同できるA案の延長的なものを自分だけやるかです。もちろん、折衷案をだしたければ、出すべきです。
最近で、一番重大事案で、はっきりしたのは、英国のブレックジットです。非常に拮抗していました。45:55みたいなかんじで、国民の数万人が寝返ったら、違う方になったかもしれません。(でも、全体に見ると、ブレックジットされたほうが英国は幸せのようです。EU内のほうが問題が多そうですし。)
ところが、最近は「多様性」「多様性」と叫べば自分たちのわがままがきいてもらえると思っているノイジーマイノリティが増えていて、合理的に多数の幸福を考えず、自己中心的な話を通そうとします。
もちろん、マイノリティーにきちんとした論理的・合理的理由や理論があれば、おそらくうまい折衷案ができるでしょう。
たとえば、LGBTはマイノリティーですが、今はレインボートイレということで、男子トイレにも女子トイレにも入るのが困るから、「誰でもトイレ」というのができています。これは、「本当に必須で困っている」「(マイノリティ側であっても)他の人をちゃんと納得できる理由がある」「女性も、まだ男性(性転換手術が途中かまだの人)な人が女子トイレに入られても困る」から、実現できたのであって、非常に解決法としては、いい例だと思います。
実際に痴漢男性がLGBTのふりをして、女性トイレに出入りする例がありましたので、いい決着だと思います。
(ただ、逆に人工肛門の人や車いすの人が誰でもトイレを使っていますが、「私はLGBTじゃないのに、ちょっといやだなあ」と思う人もいます。でも、あまり大声で反対する人はいないので、ちょっとかわいそうかなあと思います。マイノリティーの中でも、複数派があるという例だと思います。)
あとは、設備的なものが足りないのだったら、要所ごとに、完全LGBTだけのトイレを自分たちのお金で建てていけばいいのだと思います。
0円で、だれか、たとえば駅や公共施設で「作れー」というのは、厳しいかもしれません。ぽんと100万円くらい寄付されたらいいかもですね。
マイノリティ側がもし、自分の意見を通したいなら、マジョリティー側が納得するような、素晴らしい説得案を出すべきなのです。
それをせず、なまけて、「俺たちは少数派だから、もっと尊重しろー」と子供のようなことを言っても、時間の無駄です。わーわーいう暇があったら、「これではいかがでしょうか?」という案をもっとよく考えるべきなのです。
ちなみに、弱者はずるい人が多いです。LGBTの陰でこんな悪質な戦術をとっている男性がいるので、うそかどうか、汚い手なのかなどもよく考えるべきです。
また、このように搾取者がいて、いかにも「私、被害者なんです」という顔をするケースが多々ありますので、これにも騙されないようにしないといけません。
https://note.com/kyokannazuki21/n/n8bf49329f6fd?magazine_key=m0d9d0b38de7e
日本は、サイレントマジョリティーがたくさんいるが、もうちょっというと、マジョリティーはもっと発言してもいいと思うな。
欧米だとそうですからねえ。
TVは洗脳装置。うーん、その通りですね。
いやー、まともな人は何万人いても、きちんと1-2列に並んでおられますね。これが、まっとうな日本人、まっとうなマジョリティーというものです。
さっすが、民度が高い日本!!
さて、話が少し幅広になってしまいましたが、では、「多数決」以外の意思決定方法とはなんでしょうか?
ここで、いくつか出してみましょう。
(A) 持ち回り式
案が、ほとんど似た場合で、わりと小さいコミュニティの場合は、「今年はこれで、来年はあっち式ね」という場合です。
たとえば、名門大学の教授会の学部長とか、小さい団体でレベルが全員高いときなどは、この方式を取られます。任期2年で持ち回りというケースは多いです。もちろん、病気で参加できないといった特例で外してもらえることはありますが。
この場合、教授というのは多少は学生の人気とかありますが、たいがいは学問平等、知能レベルはだいたい同じ、それに恥の精神もありますが、すっとんきょうな案はでませんので、持ち回りでやっても、変な悪質ルールが決まることはないのです。もちろん、0ではないので、困るのですが・・。ただ、それをやるとその教授は、任期が終わったら、村八分と思われます。損失が多いのです。ただ、外国人のようにいつでも逃げられるなら、やるかもしれませんね。
(B) 幹部グループ決済式
これは企業や総理官邸で行われる方法です。
要は一定以上のスキル・経験のある有識者だけで合議をして、決定する方式です。多くは社長、総理、委員長などがいますので、他の委員、役員、大臣などから意見を交換、聴取してから、トップが決定します。
実は日本は、奈良時代からこの方式で、日本の組織が一番やりやすい方法でしょう。
間接選挙式ですね。
この場合、マイナーな案はそれなりに出てきて、最終的には合議で落とされるでしょう。利益とコストが見合わないからのことが多いです。全員ができるかぎりハッピーにするのが、民主主義であり、Win-Winですから、そのあとがやりやすいです。
一定以上のスキル・経験者だけですので、あまりにもアホ意見は出ません。
とはいえ、いい意見だけど、あまり知られてないとせっかくのいい意見が採択されないかもしれないです。これは、実際日本でもあります。なぜなら、日本の官僚が下準備しますが、頭が固いし、英語などもたいしてできない人が多いので、海外でのうまい例などを調べきれてないとか、海外でもやっていないが、うまいアイディアが出てこないのです。
ただまあ、ノイジーマイノリティがよく出すアホ意見は、無視されると思います。ノイジーな人がわーわーいうのが、この例です。
当人はいい意見を言っているつもりですが、有識者や普通の常識人からみたら、つまらなすぎ、わがまますぎて、選択案にもならないことが多いのです。いいアイディアでも、企業や国では、予算があるので、実施もできません。
たとえば、すべてのビルにエレベーターをつけて、車いすの人が通れるようにしろ・・・などでしょう。完全に予算オーバーです。今だと、建築法で31m以上なら、エレベータをつけなさいといったのがあると思いますが、2階建ての12mほどの家にまでつけられないです。家族の場合は、自宅にホームエレベータをつければいいだけです。
https://aiwaok.jp/articles/elevator-building-obligation
なお、これは言い換えれば、「間接民主主義」で日本の議会選挙と同じです。2院あるのが、バランスを取っています。片方がアホ議員だらけになっても、もう1院あるので、保険がきくわけです。
日本国民 → 議員選ぶ → 議員が議長や総理を選ぶ という方式です。総理は他の大臣を選びますが、委任されているようなものです。
これは日本人の気質に一番あっていると思います。
なぜかというと、日本人は「和の精神」が基本です。これは悪い例だと、同調圧力になりかねません。いいときは「和の精神」で、悪く出ると「同調圧力」です。
日本人が、総理大臣を直接選挙をやると、アホの芸能人や顔がいいだけの若い人、全体を見れず、金だけくれる人が総理になってしまうのです。
議員については、実際に発生していますが、数百人の1人なので薄まっています。
一番はっきりした例は、これではないでしょうか? 大臣やらせても、悪法しかできませんでしたよねえ。
https://www.youtube.com/watch?v=YnZ_dcwvZiE&t=1s
人間は、歴史を知らないといけません。
直接選挙で衆愚政治になった例があります。それは古代ギリシアのオストラコン制度で、陶片追放で優秀なリーダを追い出してしまいました。
この制度のせいで、あれほど地中海世界でトップを走っていた古代アテナは、ローマ帝国のようになれず、落ちぶれるばっかりになりました。
嫌いな人を出すと、実は賛否両論を出している優秀な人まで、嫌いな面ばかり記憶に残って、このように追い出されるのです。
これは、脳内にバイアスがあるせいなのですが、脳科学を知らない一般人には、「なにそれ?」ですので、やってはいけない制度なのです。
理解して、よく覚えておいてください。
(C) 独裁方式
これは、まさに中国の習近平氏や、北朝鮮、ロシアのプーチン氏のようなやりかたです。
なんらかの方法で出世したトップが、一方的に独裁で決めます。
なお、この方式は警察権力や軍事権力がセットでないと長く続きません。
会社の場合は、株式シェアが社長の割合が多くないと実現できません。
結果はその独裁者の好き嫌いで決まります。誰かが損得、賛成反対なんて関係ないです。
まさに、民主主義の反対でしょう。
気の短い、短絡的な人が多いと、この方式を好む傾向があります。
一時期、アメリカのエリート大学生が、「アメリカの民主主義ではだめだ。中国みたいにしろー」とわめいていましたが、名門大学の大学生でも、人生経験が短いと、短絡的なアホになる例です。
とはいえ、独裁者でもあまりひどいと、こんなことになって大混乱です。
大多数が嫌がるようなことや、国民にマイナスになることは、やってはならない例です。マイノリティどころか、メジャーな人々も困るので、大反対されるケースが多々あります。
ただし、この独裁制度がいいケースが、1種類だけあります。まさに、奇跡の条件がそろわないといけないのですが。
(A) 国民全員がほぼバカで、無知で、決める能力が非常に低い。決めても、失敗ばかり。
(B) リーダが、あきらかに頭がよく、めったに失敗しないで、かつ利他的で国民のことを考えられること。
正直、アフリカの何か国かと南米の一部は、(A)状態で教育が行き届かず、IQも70とか低いままですし、(B)に依存するのですが、Bのリーダがひどいところが多いです。
最初のうちは、「私が国を救わなければ!」と思う人がリーダになるのですが、だんだん、当人とその周辺が腐敗してくるのです。
人間には利己的な人の方が多いですし、20年も30年も独裁者がやっていると、「こんなに苦労してるから、ちょっとくらいいいかな?」といって、たとえば、アホの息子娘を大臣にしたりしてしまいます。もちろん、仮に娘息子が賢くて有能だったら、別にいいです。でもアホだった場合は、まさにえこひいきです。
だから、初心に「国のために」と思っていた人でも、老害になると、腐敗してしまうので、独裁者はいかんということになります。
この逆をやった人がいます。故安倍元総理です。
ちょっと前まで、弟の岸さんが防衛大臣で、成果も出していたし、国民の多くは高評価でした。あいにく病気で大臣はやめられましたが、安倍さんは「弟を大臣にすると、身内ひいきといわれてよくない」と思われたので、ずっと優秀なのに、大臣にされませんでした。
こんなに、自分と身内に厳しい人はなかなかいないでしょう。
(まあ、変な発言の多い奥さんについては、離婚寸前だったらしいですが、たぶん「私が見捨てたら、よけいに変なことをするかもしれない」と思われたのかもしれないです。誰かを利用してスキャンダルにする人はたくさんいますから。)
というわけで、民主主義の基本をよく理解しましょう。
自分の意見が聞き入られないなら、なぜなのか? 全体幸福として何をしたらいいのか? 妥協案はないのか? 自分だけが自己中の独りよがりでないのか? 社会規範の反対ばかり言っているから、メジャーな人から嫌われるのではないか? などなど、周囲の、それこそ「多様な意見」を聞きまくることです。
「多様なというわりに、自己中な」意見を言う前に、他人の言うことをきちんと聞け!!
ということですね。
あと、「社会の反対、他人が困ることばかりしたがる」病気があります。
それを反社会性パーソナリティ障害といいます。
これは、発達障害に比べたら、ぜんぜん有名ではないのですが、社会における実害はこっちのほうが多いかもしれません。
ノイジーマイノリティの人は、自分がそうでないか、一度自己問診してみましょう。
特に、「どんな手段でも使いたい」「よくしれっと嘘をつく」人は、この障害の可能性がありますので、精神科にさっさと行くべきなのです。