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写真展|千載一遇展に出展したお話

どうもキョジンです。

久しぶりに写真展に出展しました。
と言っても4ヶ月ぶりなので、世間的にはそんなに空いていないかもしれません。


千載一遇展とは?

谷津郁騎さんとキャン・ナカムラさんが主催する写真展です。

テーマが、エグい。
精鋭10人の写真家が十人十色の表現を展開する。

千載一遇展公式Xより


フライヤーの画像

昨年は「一喜一憂展」という名前で開催しており、四字熟語でテーマを毎年変えて開催する形になりました。
ちなみに、僕は昨年は僕は参加していません。
一喜一憂展を拝見していて印象に残っていたので、今年募集があった際に応募してみたのが出展のきっかけです。

写真展として「千載一遇」そのものがテーマとなっています。

せんざいいちぐう【千載一遇】
(千年に一度しか出会えないような)めったにないよい機会であること。

Oxford Languages

公式Xにあるようにエグいテーマです。
さて、どんな展示になったのか見てみましょう。

出展作品について

タイトルとテーマ

今回のタイトルは「千夜+少女」
モデルはおなじみ加藤歩さんです。
※加藤歩さんのX https://twitter.com/Kt_Aymr_95

今回は図録収録のためにタイトルを先に出さないといけなかったので、タイトルを考える時間があまりなく、困ったら「少女」に逃げがちなので次回はもう少し考えます。
今回も「創作短編写真集」を軸にした展示です。


創作短編写真集についてはこちら

今回は、千載一遇展の展示と別に写真賞の応募も考えており、2つ同時進行しようと構想していたのですが、途中から明らかに無理があるなと感じ、1本にしました。
加藤歩さんに概要を連絡したのが7月下旬で、8月に2回のリクエスト撮影+撮影会3枠で撮影しました。

今回は夜撮影で構成しようと思っていたので、使える過去撮影が少なかったのもあり、作品作りに対する撮影時間は今までで一番時間がかかりました。

 ポートレート写真をメインに活動中。
ロケ撮影が好き。
今回の展示作品は、夜を生き場所にしている女の子が主人公です。
フォトブックはストーリー調で分かりやすいようにテキストを入れていますが、それでも謎が残るようにしています。
写真と同じで見た方の想像にお任せしますと言う意図と、自分が単純に余白がある話が好きなんですね。
図録は展示にもフォトブックにも使っていないアザーカット中心に選んでみましたので、フォトブックも見ていっていただけると嬉しいです!

キャプションより

キャプションの最後、日本語おかしいですね。
図録もフォトブックも見ていっていただけると嬉しいです!と書きたかったと思われます。

こちらにあるように今回は、夜に活動をする女の子のお話です。
フォトブックは「夜が好きだ」という言葉から始まります。
夜撮影にする理由を付けたかったのが、主目的でしばらく女の子のモノローグ調のセリフが続く構成です。

今回は見ていただいた方に、「女の子」が何者だったか?という問いかけをしてみました。
設定的な答えはあったものの、みていただいた方の話を聞くとそういう解釈もできるのかと気付かされることも多く、大変興味深かったです。

ちなみに僕の設定と同じ答えをされた方は2人いました。

それでは、実際の展示を見ていきましょう。


出展作品(全体)

展示の全体はこちら。

展示全体と加藤歩さん

今回はA1が2枚と縦長の額にA4を2枚、A5を1枚の構成です。

左がメインビジュアル、真ん中は時系列で昼は家で寂しそうにしている女の子が夜は着飾っているという時間経過による様子を表したものです。
右は物語の終盤に使っている印象的な1枚を置きました。

今回の印刷用紙は全て「EPSON写真用紙 絹目調」を使用しています。
以前、フレッシュ×REFINE合同写真展に出展した時に使用したのですが、黒の発色がよく、夜撮の印刷には合っていると考えたのが理由です。

出展作品(個別)

今回のメインビジュアルです。
渋谷スクランブル交差点で佇む主人公の女の子。
ありがちでオリジナリティには乏しいと思いますが、それゆえの王道感もあります。

ちなみに、作品にオリジナリティはあった方が良いとは思いますが、誰かがやっていたを必要以上に恐れる必要はないかなというのが僕の考えです。
パクリを作品にするのは良くないと思いますが、これぐらい誰でもやるよなーという題材になるともはやというところですね。

今回はありがちな写真をメインに据えましたが、ありがち=分かりやすさもあるので、今回は夜撮だというのをストレートに伝えたくてこちらにしました。
また、行き交う人の中にただ立っているという絵が孤独さを感じると思いました。

こちらの写真はスローシャッター(SS1/2 f6.3 ISO320)で撮影しました。
後から明るさは上げているので、最適な露光にするならISOはあと1〜2段あげた方が良いかと思います。


中央上の写真、昼は外にも出ずに家で寂しそうにしている様子を表しています。
窓を見ている顔、特に瞳と唇が印象的、身体は影に溶け込むようにしました。

このシーンのみレンタルルームを借りて撮影しています。


中央真ん中の写真。
昼から夜に映り変わる時間を撮りました。
印象的な光と雲の影がどこか神秘的な雰囲気です。


中央下の写真。
こちらは夜になって、お洒落をして街に繰り出す主人公です。
主人公はモデルをしているという設定で、着飾って写真に撮られている様子を表しています。
この衣装は新宿での撮影です。


右の写真。
この位置には本来新宿で撮影した写真を置こうと思っていたのですが、今回のお話にもぴったり合う事もあり、こちらを採用しました。
ちなみに、大筋として主人公はミステリアスで達観したような所もありつつ、どこか寂しげな存在でした。

この写真が一番評判もよく、展示をこちらにしてよかったと思います。

フォトブックについて

今回のフォトブックは前回の84ページをさらに上回り92ぺーじになりました。
今回もかなりじっくり読んでいただける方も多く、励みになりました。

今回も販売させていただいたのですが、前回完売したので前回より多く印刷して、少し高く設定してみました。
高くしたのは単純に前回の価格設定だと原価回収もままならないので、次に繋ぎにくいという点と、単純に実力試しの面もありました。

完売には至りませんでしたが、販売冊数は前回を上回りました。

価格設定的にもかなり不安だったので、かなり嬉しかったですし、大大大感謝です。

フォトブックに関しては、「#Images東京2024というブックの展示会に出展しますので興味がありましたら、ご来場ください。

展示を終えて

今回はテーマの「千載一遇」への落とし込みが難しかったのですが、他の出展者の皆さんもそれぞれの千載一遇に向かい合い非常に面白い展示になっていたと思います。

僕も今回は過去一、産みの苦しみを味わったかもしれません。
展示では色々な感想をいただいて、今後も頑張ろうと気持ちを新たにできました。
SNSとは違う、実際に生の意見を聞けるのが展示の醍醐味の一つだと改めて感じました。

来年も四字熟語の展示は行われます。
僕ももちろん出ます!また、来年会いましょう。

(それ以前にいくつか展示がありますので、そちらもぜひ)

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