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詩の大会をやろうと思った話

ラップを始めて1年くらいして、「ポエトリースラム」という文化を知った。

ルールはイベントごと様々に変容しているが、基本的に「制限時間内に自作の言葉のパフォーマンスをする」というものだ。投票などで勝敗を決めるというのが特徴だ。野暮なようで、野暮じゃない。

「何か」を伝えたくて言葉で生きていくことを決めた自分は、特に「手段」にこだわりはなかった。

台本も持たずに出た初めてのスラムから、勝ったり負けたりを繰り返しているが、なんとなくいつも「人々の記憶に残るようなもの」を作ろうと考えている。

いくつかイベントを主催してきた僕だが、いつも「自分が参加したいイベント」を作るようにしていて、「アカペラのMCバトル」などというものは、音に乗れない僕にとって、まさに「それ」だった。

(今になって、無音でラップをするというのには、かなりの音楽性を要するということに気づいたが、それはまた別のおはなし)

大会に出るようになった3年くらい経ち、2021年より、ポエトリースラムの世界大会に日本代表を送り出す大会「KOTOBA Slam Japan」の松戸大会を運営させてもらうことになった。

どうしてもやりたいルールがあったから。
それは「パフォーマンスをしたあとに、相手の作品にアンサーをする」というもの。
数年やって、スラムに関わる人たちには「アンサースラム」「松戸ルール」などと呼んでいただいている。

競技性を突き詰めると、自分のパフォーマンスに深く入り込みすぎてしまい、相手のことを考えられなくなってしまう、という自分自身への危惧を解決したかったから。

結果、相手より多いものを作ったとしても、それがクロスしないの少し寂しいから、「アンサー」を入れようと。

これまでの3大会、始めてポエトリースラムに出た人や、様々なバックボーンの方々によって、きっと多くのドラマを生み出してくれたと思っている。

4年目、少し挑戦をしてみることにした。
それはブロックを「無音MCバトル」と「アンサースラム」の2つのルールに分けて、双方の1位と、「一番観客の印象に残った人」の3名で決勝を行ってもらうというルール。

今から、募集開始するから。少しでも多くの人の「言葉」を!
https://www.kotobaslamjapan.com/kotoba-slam-japan-2024/松戸大会/

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