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今さら聞けないオスプレイ
事故を起こすとか日本にも配備されるとか生産終了とか何かと話題のV-22オスプレイ。試作一号機の初飛行は1989年で、近く30年になろうかという意外に歳月の経った航空機だ。しかし歳月が経った割には、きちんと理解されているようには感じられない。今さらそんな基本的なこと聞けないのだろうか。今回は、オスプレイがどういう航空機なのかをなるべく噛み砕いて見ていく事にする。
そこで、最初に明言しておこう。
2026年前後でオスプレイの生産が終了するというのは、もともと決まっていた既定路線の事である。
もともと予算が降りた生産数を達成するのが2026年前後である、というだけの話で、要求された性能を満たさなかったからとか、まして欠陥機だからもう造らない、といったいかにもセンセーショナルでマスコミが食いつきそうな理由で生産終了になるわけではない。そういうあたり、一部のアクセス数稼ぎ勢のミスリードに乗せられないようにしなければならない。
オスプレイは何ができるのか
オスプレイは洋上の揚陸艦や航空母艦から人員や軽物資を敵地に強行輸送する「侵攻輸送」に最適化してデザインされた。軍の要求は「人員24名(2個歩兵分隊)とその持ち物を運ぶ」だったのでもちろんその要求は満たしているが、そのぶん輸送機として決して大型とは言えない。逆に重装備の輸送は要求されなかったので機体サイズは人員輸送向きにデザインされており、機内の幅は1.7m強しかなく車両でいうとトラックはおろか日本の軽自動車でもぎりぎりだ。
艦上運用では難しいが、オスプレイは垂直離着陸機と言いながら実はふだんから少しでも前進滑走して離陸する事が推奨されている。その方がパワー(≒燃料)が節約でき、滑走距離を伸ばすにつれて搭載量も増やす事ができる。これはハリアーやF-35といったジェット垂直離着陸機でも同じだ。
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引用元:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:CH-46_Sea_Knight_on_USS_Saipan.jpg
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