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埼玉県私立入試のしくみと必要なこと:(ベーシックPart2)

前回の記事では「埼玉県私立高校の合否の決め手」として、

各私立高校が実施する

個別相談会

について、書かせていただきました。

今回の記事では、埼玉県私立高校入試についてさらに書き加えさせていただきます。

※前回の記事をお読みいただいていないために、流れがつかみにくい場合は前回の記事をお読みいただけるとわかりやすくなると思いますので、前回の記事も以下に貼り付けました。
前回の記事をご覧いただいていない場合は、ご一読ください。

埼玉県私立入試のしくみと必要なこと:(ベーシックPart1)|さいたま教育thinking

※前回の記事でもふれましたが、本記事の内容は、一部の難関大学付属高校などあてはまらないケースもございます。志望する私立高校が、本記事で取り扱うしくみにあてはまっているかどうか、必ずご確認ください。


埼玉県私立高校入試にしぼった日程を書かせていただくと、

中3の
夏休み~   : 説明会+個別相談会スタート
9月~12月 : 説明会+個別相談会
1月22日~ : 入試
1月末まで  : 合格発表

となります。(説明会やその他さまざまな学校行事は12月までの間、幅広い期間で行われますので、上記は主に行われる期間とお考え下さい。)

この中で、最も大切なのは

個別相談会

です。個別相談会で各私立高校が提示する成績基準をクリアすれば、

確約

が出て、

ほぼ合格が確定する

わけですから、埼玉県私立高校の入試は確約を取ることを第一に考えれば良いわけです。

であれば、確約の条件は?
これが最も大切になります。実際に、

確約の基準は私立高校によって異なる

ということになります。ですから、

受験を考える私立高校の基準を知る

ことは、必ず必要となります。

また、各私立高校の基準は

単願と併願で異なる

ことになります。単願併願については

単願:受験した私立高校を第1志望として合格したら必ず入学する
併願:受験した私立高校は第1志望ではなく、他の高校が合格したらそちらへ入学する

ということになるので一般的に、

単願の基準は低く、併願の基準は高く設定されている

ことになります。



そして多くの場合、基準となるのが

1・中学3年生の模擬試験(主に北辰テスト)

2・中学3年生の1or2学期の通知表or評定

です。

この2点についてしっかりと考えていかないと、不要な努力をしてしまうことになります。

さて、ここで確認しておきたいのが、1であげられている「中学3年生の模擬試験(主に北辰テスト)の、

北辰テスト


について、簡単に確認をしておきたいと思います。

「北辰テスト」とは?

①埼玉県中3生の大多数が受験する会場テスト
②受験会場は、北辰テストを主宰する「北辰図書」が指定した会場(主に私立高校)となり、中学3年生はその指定された会場へ行って北辰テストを受験する
③志望校を4校まで書くことができて、試験の結果によってそれぞれ合格の可能性が示される
④各科目の偏差値、3教科合計の偏差値、5教科合計の偏差値が結果としてあらわされ、私立高校の合格可能性は3教科の偏差値で、公立高校の合格可能性は5教科で判定され、パーセントであらわされる
⑤試験科目は国数英理社の5科目、試験範囲は受験時までに学習した内容ほぼすべて
⑥出題の形式は埼玉県公立高校入試本番の問題に近づけてある

といったところですね。


この後は親御様と私とのよくある会話を見てください。

※それぞれのケースは、中3生4月上旬の会話です。

ケース1
親:うちは、私立高校を第1志望に考えています。私立高校の受験では北辰テストが大切と聞きました。4月の北辰テストをすでに申し込み済みです。4月の北辰テスト対策をやっていただきたいのですが。

私:できるだけ対策を行います。ただ、
4月の北辰テスト結果は、それほど重要に考えなくても大丈夫ですよ。

親:え、なぜですか?

ケース2
親:うちは、私立高校を第1志望に考えています。部活動を引退してからは、受験勉強に専念するように子どもに話しています。夏休みをこえて、2学期には志望する高校の成績に達することを目指しています。

私:わかりました。受験したい高校はすでに決まっていますか?

親:〇〇高校です。

私:では、中2までの定期テストの成績と、通知表9科目の数字を教えていただけますか。
(親御様に定期テスト各科目の得点と、通知表9科目それぞれの数字を教えていただきます。その数字を確認したところで、)

私:それでは、中31学期のスタートから勝負をかけてください!
また、国数英理社の5科目をがんばって勉強していただくべきです。

親:え、なぜですか?私立高校の受験科目は国数英の3科目ですよね。

私:そうです。

親:?


すでに、ご理解いただいているみなさまもいらっしゃると思いますが、
ケース1・2ともに、

埼玉県私立入試において最も必要なこと

は何か?の

1・中学3年生の模擬試験(主に北辰テスト)

2・中学3年生の1or2学期の通知表or評定


に関わるものです。

そして、各私立高校の成績基準はさまざまなので、「私立高校合格の戦略」も各私立高校によって変わってきます。

みなさまはぜひ、お子様が受験する私立高校の成績基準をお調べください。その上で、本当に必要な

私立高校合格の戦略

を考えていただければ、必ず最短ルートで私立高校の合格を勝ち取ることができるはずです。

これは私立高校第1志望のお子様にはもちろん必要なことです。

しかし、公立高校第1志望のお子様も私立高校の入試で必要以上の負担がかからないほうが良いわけですから、やはり必要となりますね。

今回の記事では、前回記事に続いて「埼玉県私立高校の合否の決め手」となる「北辰テスト」の概要と、よくある私立高校受験を考える親御様とのやりとりを書かせていただきました。

埼玉県の私立高校受験は一般的に他地域と比べて特殊だと言われることが多いです。他地域では、中学校の先生が私立高校の受験に深くかかわることもありますが、埼玉県の場合、中学校の先生が私立高校の受験にかかわることは原則できないことになっています。
ですから、ご家庭が主となって私立高校の受験にかかわらなければなりません。その最たるものが、ご家庭で動いていただく私立高校の個別相談会です。
ご家庭が主となって動いていただかなければいけないからこそ、「戦略」も非常に重要となります。

次回からは、私立高校受験についての「コア」シリーズとなります。

有料記事になりますが、私立高校第1志望のご家庭はもちろん、公立高校第1志望のご家庭も、私立高校の受験はほぼ関わることになると思います。

興味を持っていただいたみなさまにご一読いただき、そのうえでみなさまのお役に立てれば幸いです!

よろしくお願いします!



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