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あなたは「舌力」をあなどっていませんか?

寒くなってくると、
やはり動く量が少なくなるのか
少し筋力が落ちがちになります。

寒い中で敢えて身体を動かすことで
よりキビキビ動こうと好循環が生まれる。

運動を欠かさないようにしたいです。


共育LIBRARYへようこそおいでくださいました✨

教育、人間、人生など、様々な「知恵」や「情報」が詰まった図書館のような、皆さんがくつろぎ、人生の「気付き」を得たり、知的好奇心を満たしたりできる居場所を目指しています😌

どうぞ、ごゆるりとお過ごしください。

共育LIBRARYりょーやん、元教師です。


現代は健康面や発達に関する情報が
様々溢れている時代です。

運動することの重要性は
誰しもが知っていることだと思いますし、

歯のケアをするために
歯磨きやデンタルフロスを行うことなどは
多くの人が意識していることだと思います。

ただ、

「あなたは舌をきちんと鍛えていますか?」

と問われて、
「はい!」と即答できる人は
そこまでいない気がするイメージです。

人間の臓器や身体の形などは
全て意味があります。

舌という機能も、
発達上不可欠な存在であり、

発達凸凹とも
密接に関わってくるパーツです。

今回は、そんな
「舌力」というものに着目した
記事を執筆していきます。

楽しんでもらえると幸いです。



「舌」が使われる漢字

「舌」が使われる漢字には、
どのようなものがあるでしょうか。

舌を使って言葉を紡ぐ「話」

舌が辛くなってやめる「辞」

舌をある場所につけることで
息をする「憩」
(ある場所は後述します)

舌の作用によって
唾液という水が出て
体が活性化する「活」

舌の場所が不適切ことにより、
身体や精神に乱れが生じる「乱」

漢字のなりたちに至っては諸説ありますが、
これだけの舌が使われている漢字を見るだけで

舌が重要な役目を果たしていることが
分かるような気がします。


舌と身体の連動性

舌には、
以下のような役割があると
一般的には言われています。

・味覚を感じるセンサー
・食べ物を食道に送り込む
・言葉の発音

しかし、
これらは舌の役割のほんの一部で、

これらには留まらない
多種多様な役目を舌は担っています。

例えば、
歯のかみ合わせ顎の形成

これはまた後述しますが、
舌の場所によって、
出っ歯になったり、
下あごが出てしまったり
歯のかみ合わせに大きな影響が生じます。

そのことによって、
顎関節症という
あごの関節のトラブルが生じることもある。

そして、
顎関節症の患者というのは、

それ以外にも
様々な症状を伴っていることが多いのです。

頭痛、肩こり、腰痛、睡眠障害、うつ病、
胃潰瘍、高血圧、低血圧、糖尿病、
喘息、リウマチ、アレルギー
などなど。

また、
顎関節症が改善すると、
それらの症状も一緒に改善することが
報告されています。

つまり、
「舌」という部位は
身体面や精神面にも
大きな影響を与える存在であるということです。

ここから、
舌の影響をさらに詳しく見ていきます。


舌による身体・メンタルへの影響

まず、
舌を鍛える過程は
どこの段階から始まっているのでしょうか。

それは、
お母さんの母乳を吸う段階からだと言えます。

母乳を出して栄養を摂取するためには、
ただ唇を使って吸うだけではなく、
舌を使うことが必須です。

乳幼児の子どもの行動の中に、
指しゃぶりという行為があります。

乳児期はまだよいのですが、
幼児期や小学生になっても
まだ指しゃぶりが残る子どももいる。

そういった子どもたちは、
どのような場面で指しゃぶりをするのでしょうか。

それは、
初めての人や場所に遭遇したような
不安を感じる場面
で行います。

指を母乳を吸う時のように見立て、
舌を動かすことによって
精神面を安定させようと
本能的にしているのです。

人間の発達というものは
勉強すればするほど
1つの無駄もないことが分かってきます。

母乳を吸うことで、
上部頚椎に対しての発育にも
良い刺激を与えることが分かっていますし、

それが、
首が座る、おすわり、二足歩行にまで
つながっていくことも分かっている。

すなわち、
姿勢にも関係するのです。

他にも、
歯並びにも影響を与えるのは
先に述べた通りです。

自然界の動物には
歯並びが悪い種族がほとんどいません

それは、なぜでしょうか。

生まれてから母乳を吸うという
生物本来にプログラムされている
自然な行為を行うことによって

自然と歯並びが整うように
できているからだと考えます。

ただ、
人間の発育では
母乳以外のツールに頼ることも
多々あるでしょう。

場合によっては、
乳児期の周囲の環境が整っておらず
十分に舌を動かす経験を積めなかったことにより

歯並びに影響があったと言えるケースが
あるかもしれません。

乳幼児期は顕著ですが、
大人になってからも
舌を適切にトレーニングしていくことで

歯並びが整ったり、
顔が細くなったり

目に見えた影響が出る場合もあります。


舌と発達凸凹の関連性

以前に原始反射の統合についての
記事を書きました。

発達凸凹を抱える子どもは
原始反射が統合されていない子も多く、

何かに夢中になったり
集中している時に、
口が開いていたりします。

舌を固定する場所によって、
口が開いてしまったり
するのです。

また、
鼻呼吸ではなく
口呼吸の子どももたまにいたりする。

これも舌の場所と関係します。

鼻呼吸は、
吸い込んだ空気を
鼻毛や鼻腔粘膜によって

細菌やほこりなどの異物を取り除き
取り除く浄化作用が働く

鼻を通すことによって、
適度に温められ、湿度も与えられ、
体内に送り込まれる。

一方で、
口呼吸の場合は、
浄化されず、
細菌が直接肺の中まで送り込まれる

そのため、
風邪をひきやすかったり、

免疫力の低下から
喘息やアトピー、花粉症などに
なりやすいと言われています。

そして、
口で呼吸をすることにより、
浅い呼吸、胸式呼吸になり、
交感神経を刺激しやすくなる。

すると、
精神的な興奮を起こしやすく、
自律神経のバランスが乱れやすくなってしまうのです。

また、
舌の場所や鍛え方によって
如実に影響が出るのが
滑舌でしょう。

これは、
構音障害という
呼吸や発声、共鳴、構音のどこかに問題が生じ、
発音が正しくできない症状につながりますし、

滑舌が悪いことによって
周囲の目を気にするようになると、

吃音といった症状も
出てきたり、悪化したりするかもしれません。

吃音は、
メンタルの状態に左右されることも
よく言われている症状です。

学校にある
通級指導教室の中には、
言語を扱うことができる教師がおり、

構音障害や吃音の子どもに、
口や舌のトレーニングを行って
滑舌をよくする訓練を行っている場合もあります。

そのような発達の凸凹まで
舌は影響を与えていると言えるでしょう。


舌の正しい場所とは?

SNSでも歯並びについて調べてみると、
舌の場所を指摘している動画が
数多く存在します。

突然ですが、
あなたの舌は普段
どのようなポジションに収まっている
でしょうか。

これは、
動画のサムネイルの画像にもあるように、

舌の先を上の前歯の付け根辺りの
スポットと呼ばれる丸い膨らみ
に当てて、

舌全体を口蓋に
ぴったりと密着させる状態

正しいポジションだと言われています。

舌がこのポジションにあることにより、
歯並びが良くなったり、
滑舌が良くなったり、
顔が細くなったり
メンタルや自律神経を整えたりすることは
これまでも述べました。

そして、
それ以外にも
とても重要な効果があることが分かっています。

1つは姿勢が良くなることです。

唇を閉じ、
舌を口蓋に吸いつける状態。

この状態以外では、
直立姿勢のときに
前方や左右へのバランスが
大きく分散してしまう
ことが
実験により分かっています。

それに比べ、
舌が口蓋に吸い付いている状態では
重心移動やバランスの崩れが
他と比べて少ない
ことが分かっている。

姿勢が安定すれば、
身体に余分な負荷をかけずに済みますね。

結果として、
集中力の向上なども
期待することができるでしょう。

もう1つは
睡眠の質が向上するということ。

普段から舌を口蓋につけた状態だと
運動神経の口腔領域の活動が抑制され、
脳の負担が少なくなると言われています。

脳の疲労が少ないことによって
良質な睡眠を確保することにもつながる。

また、睡眠障害の1つである
睡眠時無呼吸症候群にも、
舌を口蓋につけることの重要性が
示唆されています。

この症状の原因の1つが、
寝ている間に筋弛緩がおこり、
舌根部や軟口蓋が沈下することで
軌道が閉塞されてしまうと言われている。

舌以外の要因も数多くありますが、
舌の筋肉を適切に鍛えることは
大事な要素の1つだと言えるかもしれません。

このように、
「舌の場所」には
私たちが想像する以上の
様々な効能が隠されているのかもしれませんね。


まとめ

健康面、
美容面、
精神面、
そして発達面など、
多岐に渡る分野への影響をもつ「舌」。

もともとは、
言語聴覚士のように
発達凸凹への支援として
舌の訓練があったりすることから
興味をもって調べ始めたのですが、

想像している以上に、
色々な役目があることに驚きました。

まだまだほんの入り口に過ぎない情報でも、
これだけの影響力があることが分かった。

さらに調べていけば、
より重要な役目を担っていることが
分かってくるかもしれません。

こうして人間に関することを調べると、
人間の発達や身体のつくりは
何1つ無駄なく緻密に設計されている
ことを
ありありと感じます。

これからも、
人体や発達の不思議を
解き明かしていきたいです。


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