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勉強法の正解

クリスマスも終えて、
仕事納めの地点も見えてきました。

筆者は、29日が最終日。

最後の1日まで
しっかり勤め上げていきたいです・・・!


共育LIBRARYへようこそおいでくださいました✨

教育、人間、人生など、様々な「知恵」や「情報」が詰まった図書館のような、皆さんがくつろぎ、人生の「気付き」を得たり、知的好奇心を満たしたりできる居場所を目指しています😌

どうぞ、ごゆるりとお過ごしください。

共育LIBRARYりょーやん、元教師です。


効率的・効果のある勉強法。

そのようなテーマで、
これまで幾つかの「勉強法」についての
記事をまとめてきました。

自分自身が
勉強法を工夫して
少しでも効果をあげようとしてきた経験は
多くの人がもっていると思います。

もちろん、
筆者自身もその経験はある。

それに加えて、
自分とは能力も性格も特性も違う子どもに、
どうしたら効果的に学習が入るのかを
毎日毎日考え続けてきました。

最近では、
心理学の知見も入り、
勉強法のある種の「正解」のようなものが
見えてきた気がします。

もちろん、
筆者の主観による「正解」です。

自分に合う方法は
千差万別ですから。

それらを一度、
体系化してひとまとめにできたらと思います。

何か1つでも、
役立つ方法があれば幸いです。



優先順位❶ 精緻・体制化

まず、前提として、
勉強法というのは座学に関するものです。

仕事の勉強は、
「実践」が絶対的王者なので。

国語の読解や
算数の証明のような
論理的な思考を鍛える部分は除外します。

そのような中で、
勉強のコツの優先順位を考えた場合、
あなたは何を1番にあげるでしょうか。

筆者はまず、
脳内の記憶が収納されている仕組み
重要視します。

脳の中の記憶は、
図書館のようになっていて、
各セクションに記憶の引き出しのようなものが
存在していると想像しがちです。

しかし、
人間の記憶は、
マインドマップのような

同系列の概念同士
まとまってつながっていることが
有力な説として捉えられています。

これを、
意味ネットワークモデルと言います。

https://maruhi-lab.com/chikakuninchi/?page_id=858

よって、
新しい知識を取り込むためには、
意味ネットワークに紐づけてしまえばよい。

色付けされていないただの情報を、
長期記憶に送る方法は
2つだと言われています。

精緻化リハーサル
体制化・組織化です。

以前も大学入試の勉強の記事で
紹介しました。

1番目の画像は、まさに、
意味ネットワークそのものです。

既に脳内にある情報に
関連づける
のが精緻化。

2番目の画像は、
同系列の情報をグループに分けて
まとめて
います。

この時は、
2~3冊の参考書の情報を
統合してしていきました。

これが、体制化・組織化。

このような土台をとりあえずつくれば、
新しい情報もどんどん関連付けることが
可能になっていきます。

きちんとどう関連しているのかを
落とし込んでいくことが
後々習得速度を加速させます。


優先順位❷ 学習の法則

次は覚え方。

学習の法則とは、
すなわちLD支援で使われる
多感覚指導のことで、

出来るだけ複数の感覚を使った方が、
記憶に定着しやすい
というもの。

見るだけよりも、
聞く、書く、論述、説明を加えた方が、
習得のしやすさは段階的にアップしていきます。

https://meducate.jp/column0138/

筆者は、
学級担任時代、
担任発表がある始業式までに、
クラスの子どもの名前を全て覚えるように
していました。

その時に、
目で見て音読したり、
一部を隠したりするだけではなく、

ICレコーダーに吹き込んで、
音声でも聞くようにしていた。

そして、
問題形式にして
覚えているか通勤時間にチェックしていました。

大学院入試でも、
1つのテーマを説明形式で
レコーダーに吹き込み、

最後にテストがあるという音声を録音し、
車の移動中に聞いていた。

この
「テストをする」という形式も、
「人に教える」と同等レベルの
記憶の残りやすさであることが
明かになっています。

先に掲載された心理学者たちの関係図も、
わざわざ顔写真をはって、
視覚情報の種類を増やしています。

ノートまとめの際も、
色々工夫ができますね。

後々記述しますが、
嗅覚なども合わせると
より効果的になります。


優先順位❸ 脳科学テクニック

その他にも重要な
勉強のテクニックを
「脳科学」というくくりでまとめておきます。

■ 分散学習

分散によるメリットは以下です。

・ストレスを軽減できる
・記憶が定着しやすくなる

脳はストレスを感じた際の
グルココルチコイドという悪玉ホルモンは、
記憶力を低下させる原因。

よって、
ちょこちょこ分散することが吉。

また分散した方が、
同種類の系統の情報を
頻度を高くして海馬のふるいにかけることになる。

よって、
「命の危機に関わる」と勘違いさせるほど、
何度も同系統の情報にふれさせる。

復習も大切。

1日後に1回目、1週間後に2回目、
1か月後に3回目、2か月後に4回目

理想的です。

レミニセンス現象と言われるように、
60覚えていたものが、
睡眠を経て数日後に80になるという現象もある。

実証実験でも、
効果が唱えられているのが、分散です。


■ 感情を動かす

脳が記憶できるものは、
感情が絡んだ出来事と
本人が覚えようと意識した出来事です。

符号化特定性原理というものがあります。

学習したことは
それが行われた状況と共に記憶され、

覚えた時と同じ状況の時に
思い出しやすくなる
というもの。

つまり、
楽しい雰囲気で学習したことは
楽しい雰囲気で思い出しやすくなるということ。

エネルギー的に言えば、
楽しい感情というのは軽く、
少ないエネルギーで思い出せます。

辛いと思いながら勉強すれば、
その逆です。

また、
新しいものに出会ったり、
初めての場所に行ったり
しているときに
シータ波
という脳波が出ます。

これが出ているときは
少ない刺激の回数で、
長期記憶に記憶が送られる。

楽しく、ワクワクしている時も、
シータ波が出ることになる。

だから、
楽しく勉強できる人は最強です。

目標設定、
音楽などで楽しそうな雰囲気をつくるなどが、
できる工夫でしょうか。

また、嗅覚は、
視覚や味覚と違って
直接大脳皮質に届き海馬を活性化します。

バラの香りをかぎながら暗記すると、
そうではない場合と比べ、
テストの平均点が11点上昇した実験もある。

そのような感覚に訴える勉強環境を
整えるのも効果的でしょう。


■ 変化と繰り返し

復習は、
毎回同じやり方では
効果を十分に発揮できません。

変化がない勉強法は退屈な「作業」となり、
シータ波も偏桃体も刺激されない。

学習の法則が応用できますね。


■「大局→細部」の順に勉強する

歴史学習などによくある、
時代名を覚えてから歴史学習に入るやつですね。

全体の大枠を先に知って、
今学んでいることが、
どこの部分で何と関連しているかを
分かりやすくする。

要するに、
意味ネットワークをつくりやすくするとも
言えるでしょう。


■ 経験記憶にする

様々ある記憶の種類の中でも、
学習に重要なのが、知識記憶と経験記憶。

知識記憶は、
きっかけがないと思い出せない。

対して経験記憶は、
自分の過去の経験が絡んだ記憶。

自在に思い出せ、
覚えこむこと自体がラクで、忘れにくい。

入力を繰り返すよりも、
出力を繰り返す方が脳回路への定着がよい
研究で明らかになっているのですが、

その出力=アウトプットを、
経験にしてしまえばよい。

それが、
学習の法則でいう「人に教える」や、
テスト形式にしてみることが、
エピソードとなって
記憶に残りやすいことにつながります。

身近に教える相手がいなくても、
「2歳年下の人物に教えるつもりでつぶやく」
でもオーケー。


■ 継続する

継続すればするほど、
知識というものは増えていくことになります。

知識量10000の人と知識量9000の人が
50000もの量の内容を同時に覚えると、
知識量が10000の人の方が
1043件多くの情報を覚えた
という実験もあります。

元々もっている知識が多いほど、
新しく学習する内容が覚えやすくなる。

これは、
意味ネットワークや、
精緻化の視点から説明できますね。

よって、
継続していけばいくほど
等比級数的な上昇カーブを描いて
学習効率が上がることになります。


優先順位❹同時・継次処理

最後に、
発達心理検査の項目にあるものですが、
同時処理と継次処理についてふれておきます。

人間の認知特性には、
何の感覚が優位なのかという視点と、
物事をどのように捉える方が向いているかという
視点が存在します。

後者がこの2つです。

同時処理は、
以下のような特徴。

継次処理は、
以下のような特徴です。

自分がどちらのタイプに当てはまるかは、
以下の記事をご覧ください。

これらの認知特性を踏まえて、
もう一度先ほどの画像を見てみます。

人物を中心とする、
心理学の歴史の全体像と、
各人物たちの関連性が分かるようになっている。

これが、同時処理です。

加えて、
誰が出会って、
どのようなアイディアが生まれ、
それがどのように弟子たちに受け継がれていったのかは、

ある種の小説のような物語です。
物事が起こった順序・時系列も分かります。

これが継次処理です。

筆者は自身のことを、
同時処理6割、継次処理4割ぐらいだと
思っています。

よって、
二刀流の認知特性を使ってまとめるのは、
より記憶に残る。

こんな応用の仕方も、
あり得ると思っています。


まとめ

年齢を重ねるごとに、
単純に暗記をするような勉強は
しんどい部分も増えてきます。

集中力を維持する体力も、
若い頃よりも低下する。

しかし、
その分を経験
この記事のような知恵でカバーするのが、
大人の座学勉強と言えるかもしれません。

資格勉強でのステップアップを、
生きがいの1つとして趣味にしている人もいます。

工夫によって楽しみを生み出しながら、
コツコツと学び続けていきたいですね。


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コメントを読んだ方々が、
より教育についての知見が深めることができる
図書館でありたいと思います。
いつもいつも、最後まで読んでくださり
本当にありがとうございます!
皆さんの今日・明日がよき1日でありますように😊



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