お金の学校2 (1)0円生活圏をつくると決めた
2020年10月11日
お金の学校を書き終えて、ほっとしたのも束の間、僕のところにはいのっちの電話がどんどんかかってきてる。思いつきではじめたお金の学校だったが、と言いつつ、僕はいつも思いつきなのだが、おかげでいろんな面白いことができるかもって思いはじめている。いのっちの電話をしていて、一番もどかしいのは、金銭的に援助できないことだ。お金がもうないのに、役所に行ってもお金がもらえるわけではない。生活保護を受けたいと思っててもなかなか実際にもらうまでは道のりが険しい。というか、そもそもみんなムッチャお金がない。それなのに、お金はかかるわけである。やたらとお金はかかる。
というわけで僕は援助したくなる。しかし、さすがに振り込んだことはない。振り込みたいし、振り込めるんだけど、家族のこともあるし、僕は18歳の女の子を、身寄りがないその子を養子にしようとしたこともある。しかし、それは失敗した。だから、我が家の決まりで、家族をこれ以上増やさないという項目がある。それは僕に対する警告だ。僕は過ちを犯している。だから、僕は慎重になった。当然だ。でも、僕はいのっちの電話を受けるたびにいつも、もっと支援を強化したいなと思っていた。
どうにか僕だけが自由に使えるお金があればいいなあ、思い切り使えるお金を持ってみたいなあ。それは別で思っていたのだが、今回、お金の学校をつくる過程でひょんなことからお金が手に入ったのである。僕は無料でnoteでお金の学校を公開した。また本になれば出版社に売れるから問題はないわけだ。売れると言っても、原稿料をもらえるわけじゃない。印税だけだ。多くの作家たちはどうやって食っているかというと、文芸誌なんかに原稿を書いて、原稿を売っているわけだ。一枚五千円くらいだと思う。それで200枚書いて送ったら100万円が手に入るというわけだ。それだったら、本が売れなくても金にはなる。しかし、それだと本を書いたあと、すぐに本が出せるわけではない。まず雑誌に掲載する、そして、それを半年後とかに本にする。もちろんその時も印税としてまたお金をもらえるから、そうやって多くの作家はお金を得ているのだが、しかし、それだと僕には遅いのである。
そもそも僕はどんどん書いちゃう。1日10枚原稿を書いちゃう。だから一冊の単行本って350枚くらいなんだけど、それが35日で出来あがっちゃう。しかも、お金の学校は書くのが楽しすぎて、1日50枚以上書くときもあった。1日10枚だから、実は1日5万円稼いでいるのである。それをどうにか可視化してみたいと考えていた。1日5万円で休みがないんだから、月に150万円である。それで年間1800万円の収入になる。しかし、実際はどうかというと、そのようにはなっていない。全ての原稿が売れているとは限らないからだ。僕の年収は毎年、ほぼ変わらず、これもまた不思議なのだが、1000万円である。下ることもなければ、それ以上になることもない。1200万円稼いだ年が2度ほどあったような気がするが2011年に初めて1000万円を超えてから、今のところ10年が経過するが、ずっと1000万円である。本なんかほとんど売れてないのに、この金額はすごいんじゃないかなと思っているが、他の作家がどれくらい稼いでいるのかは知らない。石川直樹は、俺はお前の2倍はすごいと言ってたから稼いでいるなあと思った。僕は作家の中では中堅といったところなのか、でも、文章だけで食べている人は大変なんじゃないかなと思う。それくらい、僕はなんでもやってる。いろんなことをして、なんでも屋になって、どうにか稼いでいる。
ところが、今年はおかしなことになっている。もうすでに15万円の絵が200枚ほど売れているので、3000万円稼いでいることになる。銀行口座で確認したら、今期は6月から始まっているのだが、6月から9月末までの4ヶ月でやっぱり3000万円になっていた。これはとんでもないことで、今までの僕の年収の3倍に当たる。税理士の人はこのままでは税金をたくさん払わないといけないといっていろんな節税対策の方法を教えてくれている。といっても税金から逃げることなんかできないわけで、まあ、払うしかないんだろう。僕は貯蓄型保険を今までの月20万円をさらに10万上乗せした。さらに別の月40万円の貯蓄型保険にも入った。とまあこれはよし。それにしても変な状況である。
かといって別に本は売れてない。売れないことなんじゃんってよく言われるのだが、まとまらない人が今のところ一番売れていてるのだが、18000部である。それってすごいことじゃない?と僕は思うし、今、2万部なんてほとんど売れない。だから、売れてるってことになってる。なってしまってる。しかし、僕は売れてるのだろうか。ちょっと計算をしてみよう。
まとまらない人は一冊1650円税込である。そして、僕の印税は本の価格税込の10パーセントである。つまり、一冊あたり165円入ってくる。
165×18000=2,970,000円
18000部売るのって無茶苦茶大変なんですよ。僕のことたくさんの人が知っているわけではないし、とは言っても9万人近くフォロワーはいるわけですが、それでも、いや、しかし、9万人フォロワーで2万人近くの人が本を買うって、結構すごいな、と今思いました。思い直しました。すみません、皆さん、すごいですよ。でも、2万部近く売れて、収入が300万円って皆さんどんな感じですか? 多いですか? 2万人ですよ。国作れますよ。
本って、まあ、俺は簡単に書いちゃうけど、それでも書いて2ヶ月、編集して2ヶ月、近々でも5ヶ月くらいはかかっちゃうんですよ。すると、300万円を五、僕の場合は早いから5で割れるんだけど、普通の人だと8ヶ月くらいかかると思うんですよ。そうすると、月収で考えると37万円ですよ。2万部売った男が、月に37万円で夢あります? いやないっしょ。これやばいっしょ。しかも普通初版って五千部くらいなんですよ。僕でもまだ多い方みたいですけどね、他の人の初版の数は知りませんけど。僕の場合は大抵五千部、調子いい時で八千部、文庫で10000部みたいな感じですね。すると、ですよ、重版しなかった場合、どうなるかというと、一年に一冊の場合、なんと月収が7万円くらいになっちゃうんですね。この世界の文豪である坂口恭平がですよ。ムッチャ面白い本かいて、5000人のところに届けて、それで月に7万円ですよ。大丈夫ですか。これでもまだ大丈夫、きっとうまくいくよ、なんて言えますか? 言えないっしょ。やばいっしょ。流れてないっしょ。はい、そうです。このシステム、全く流れてません。経済ではありません。つまり、ムッチャ売れたら経済のような感じがします。100万部とか? でも2万部だと月に30万円男になります。これフツーっすよね。なんか気持ちいいみたいな感じないっすよね。で、初版ボーイだとまじやばくなります。俺子供二人いるんですよね。まじやばいっす。作家やめなきゃいけなくなります。というか、こんな感じじゃ全然楽しくない!楽しくないんですから、流れない!だから経済じゃない。
でも、僕はなんか楽しそうに見えるでしょ?
痩せ我慢が上手なんですかね? 痩せ我慢できそうに見えます?
はい、できないです。だから昔はちょいちょい大変でした。アオが生まれたばかりの時、2009年、アオが一歳、フーは専業主婦、必死で育児をやっていて、俺も実は0円ハウス、TOKYO0円ハウス0円生活、隅田川のエジソン、そして一坪遺産を出版して、それなりにいい感じですよね、みたいに思われている時に、通帳に20万円しかなくて、家賃が国立で2LDKで10万円してたんですよ、あんな田舎だったのに、北口の、チベットって言われてるようなところで、清志郎が通ってた小学校の真向かいにあるアパートだったんですけど、家賃払ったら、もう10万円しかないじゃん、やばいっしょ、みたいな感じで、俺焦ってたんですけど、フー焦ってないんですよね。これには参りました。やばいくないっすかフーさん。
ということで、俺、引越しのサカイにいくわ!って働くことにしたんですよ。世界の文豪である坂口恭平が、ですよ。引越しのサカイで、慣れない大荷物を持ち上げることにしたんですよ。俺が、ですよ。こんな楽しくないこと絶対できない男がですよ。なんと言っても世界の文豪の僕がですよ、ま、自称ですよそりゃ、自分ではそう思ってるってだけですよ、世界の文豪の漫画歴史シリーズで、最新刊、南方熊楠の後に坂口恭平ってそのうち、あの漫画になる予定でいるんですよ。ノーベル文学賞とノーベル平和賞、あのどう考えても汚い金持ってそうななんか北欧の人間たちのあの汚い賞を欲しがってどうするんですか、あれでしょ、ダイナマイト作ったやつなんでしょ? あれなんであんなにすごい賞みたいになってるんですか? ま、それはいいとして文句言ってても仕方がないっていうか、仕方がないんじゃなくて、俺金がないんですよ。家賃払ったら10万円しかない。しかも、入ってくる予定もなかったんですよ。作家って入ってくる予定がまちまちすぎて、人生設計立てられないんですよ。そうです。俺も昔はそんなフーテンの作家でした。残り10万、可愛い一歳のアオちゃん横目に俺は行きましたよ。引っ越しのサカイ国立店に。谷保にあるんですよ。俺が昔、マリファナ吸ってた谷保八幡宮を抜けて、金のない俺は人生に負けたような気がして、本4冊も書いて、世界の文豪になると豪語してた俺は低姿勢でサカイの事務所に入っていきました。まず入り口が臭くて、清潔な俺は泣きそうになりました。
で、一人のボスに一人の新人がつく、みたいな感じで、小さめの家とかの引っ越しに行くんですけど、途中で、大きめのやつ入ったからって、ヘルプに入ることになって、俺何も分からず行くと、なんか冷蔵庫とかムッチャ大きいんですよね、全部おっきくて、そこを手伝うことになったんですけど、さっきから気になってたのは、どう考えても年下の男が俺のボスなんですけど、そいつの口が悪いんですね。なんかむかつくんですよ。俺、世界の文豪なのに、年下の頭悪そうなやつに、おい、とか、お前とか、初めて会った人に言えます普通? 俺言えないですよ、その瞬間に殴ろうと思ったんですけど、やっぱり俺一歳の娘いるじゃないですか、だからなんも言えなかったんですよ。俺、疲れるとすぐ休んじゃうんですね、我慢というものができないんですよ、だから、よく踊り場ででかい家具一人で持たされて、疲れるので、すぐ休んでたんですよ。すると、そのボス猿がすぐ俺を見つけて、なんかムッチャ怒ってるんですけど、日本語じゃないみたいな言葉で、聞こえないっていうか、意味がわからなくて、ただムカつくことはむかつんで、もうすみません、って言うのやめたんですね。初日ですよ。俺バカだと思うんですよね、もともとバイトの面接とか絶対落ちてたんで、俺、頭悪い奴になんか言われるとすぐ無視しちゃうんですよね、調子に乗ってるやつだってことなんでしょうけど、そもそもそんなになんか口悪いって、品がなさすぎじゃないすか? だからそうやって、ちょっとだけ自分が先に働いているからって、調子に乗って、口が悪いやつ、全員ぶっ殺そうと思っちゃうんですよね。俺、でも、見た目優しいじゃないすか、俺、なんかふざけているような顔もするじゃないすか、だから、むかつかれやすいんですよね。すぐ怒られちゃう。昔、ムッチャ俺を怒ってた人が数年前、波に飲まれて死んじゃったんですけど、みんなが悲しんでるのに、俺一人でガッツポーズしちゃって、周りがドン引きしてました。はい、いじめ絶対ダメの精神は、つまり、僕がすぐ虐められるんですよね。ふざけてるからでしょうね。人のいうこと一つも聞かないからでしょうね。どんな人からの忠告も、上から言われたら、一つも聞くことができないんですね。僕は。ちゃんと説明してくれたら頭はいいんで、全部わかるんですよ。意味は。でも、頭ごなしに言われると、理解自体を拒否しちゃうんですね。そういうボスザルがいたってことです。でも、金がないから、働かなきゃいけないんでしょ、もうどうでもいいやって思うようになってました。たった1日で。ほんとに我慢できないんですよね。
で、三日くらい経った時、また大変な現場があったんで、僕もボスとヘルプに出かけたんです。その時のボスはショウさんという人で、ショウさんはムッチャ優しくて、ムッチャ小さいのに、細いのに、ムッチャ大きい冷蔵庫一人でいけちゃうようなキン肉マンで、まじ尊敬したんですけど、そのヘルプに向かった先ってのが、あのボスザル主軸の現場で、これは大変だ、と思ってはいたんですけど、ショウさんはムッチャ優しいんで、踊り場で俺が休んでても、ゆっくり傷つけないようにやればいいよ、とか言ってくれてたんですね。でも、ある時、また踊り場で荷物を置いて、一息ついてたら、あのボスザルがこっちにきてですね「お前、さっきからちゃんと持ってねえじゃん、踊り場でサボってばっかいんじゃねえよ」とか言い出して、俺もそこで流石に仏のかおも3度までじゃないですけど、ブチ切れまして、殺気出しちゃったんですね。睨みつけて。そしたら、胸ぐら掴まれまして、お前新人のくせに舐めとんのかみたいになりまして、ボスザルほんと性格悪いんですよね、俺もまじ殺意持ちましたからね、胸ぐらの手を勢いよく解いたんですね。暴力はしませんよ俺は。でも、防衛は一瞬でやる。ちょうど通りかかったショウさんが、すぐに止めに入ってくれて、俺はやり返すつもりはなかったですよ。でもそのボスザルはお客さんが見てるのに、そんなふうにするんです。そういう人時々見ると、コンビニとかで、どう考えてもお客さんに聞こえるのに、わざわざ新人に怒ってるやついるじゃないですか、あんな感じでした。でもショウさんムッチャ優しく、代わりにその荷物を持って行ってくれたんです。俺もちゃんとやれって感じですけど、ショウさんは俺には怒らなかったですね。持てる力を出せばいいんだよ。無理すると、荷物が壊れるし、腰もやられるから、長続きできないから、それでいいよ、休み入れないとまずいなら休み入れたらいいよ、ってのがショウさんのスタイルで、僕は助けられました。
それにしてもボスザルはむかつく。で、ヘルプの帰りに、ショウさんと二人で運転席にいて、俺がぼやいてたんですよ。
「ボスザルむかつく、なんであんな風に人に怒ったりするんすかね」
「金井くんね、ちょっと気が荒いからね、でも家族いて、三人子供がいてね、家も建てたんだよ」
「へえ、ショウさんも家族いるんですか?」
「いや、俺は一人だね。一人が気が楽で」
「恋人はいるんですか」
「いや、恋人もいないね。一人でいるのが気が楽で」
「へえ」
「それにしてもボスザルむかつきますよ。今度あんなことされたら、俺反撃しちゃいそう」
「まあ、やめときなよ。喧嘩しても意味ないから。俺の横にいればいいじゃんいつも」
「ショウさんがそれ指示できるんですか?」
「うん、できるから、君が出勤の時は、一緒にやるように上司に伝えるよ」
「わあ、それは嬉しいです。俺世界の文豪だから、なんか上から注意されただけで、もう感情剥き出しになっちゃうんですよね。俺もだめですね」
「あんな言われ方したら仕方ないよ。へえ、世界の文豪なんだ?」
「そうですよ、俺まじでムッチャすごいんですよ」
「へえ」
「それなのに、金がなくて、それでこんなところに来ちゃったんですよ」
「へえ。サカイねえ。1万円くらいしかもらえないのにねえ」
「そうですよ。俺は世界の文豪なのに」
「君おもろいね。本読んでみたい」
「ぜひ!送ります!」
「でもね、サカイって、どうしようもない奴らの集まりに見えるじゃん?」
「はい見えます」
「でも、いろんな人いるんだよ。俺そんないろんな人の話聞いてるのも好きでね。この仕事やってて楽しいなって思う。あいつはちょっと口が悪いけど、あいつの住んでる町の祭りがあって、そこで神楽踊るんだけど、それがすごくてね、俺毎年行ってるんだよ」
「へえ、あの御行儀の悪いやつが神楽ですか?」
「まあね、口は悪いけど、仕事はちゃんとするし、年下だけど、まとめる力があるからね、だからこそ、強く言ってしまうんだけど、慣れたらいいやつってわかるから。それにしてもあいつの踊りすごいんだよ」
「へえ」
「他にも作家とか、メキシコばっかり撮影してる写真家とか、芸術家も多いんだよ」
「へえ」
「そんな奴らの話を聞いているのが俺好きでね」
「で、ショウさんは何かやってるんですか?」
「え、俺?」
「はい。ショウさんムッチャ顔綺麗じゃないですか」
「そうかね」
「はい美男子ですよ。尊い顔してます」
「でも背丈小さいからね。チビだよ俺」
「でもムッチャ筋肉あるし、力強いじゃないですか」
「小さいからね、色々練習したんだよ。どうやったら簡単に持ち上げられるかをね。つまり、荷物を持ち上げるのもただパワーじゃダメでね、てこの原理みたいなことをすれば、小さい体の人間でも引っ越しの仕事ができるんだよ。運転もすればその分、手当てがつくしね。俺夜も他の仕事してるから」
「ショウさんすごいっすよね。なんか尊敬します。男の中の男ですよ」
「あのねえ」
「はい」
「実はね」
「はい?」
「俺ね、女だったんだよ」
「え?」
「俺ね、性転換してるの」
「え?」
「タイで、タイって国ね、性転換してて、それで借金がいっぱいあるから働いてるのよ」
「ショウさん元女?」
「そうよ。ま、体だけが女だったんだけどね」
「そっか。でもなんでもいいっすよ。ショウさんはショウさんでしょ」
「ま、いろんな人間がサカイにはいるってことだよ」
「なんかすみません! 俺サカイのこと馬鹿にしてました。なんか調子に乗ってたのかもしれません。金がないから、ここで働くなんか、それ自体も調子に乗ってるかもしれません。俺世界の文豪って言いながら、金がないからって、引っ越しのバイトして、それでも調子に乗ってて、もちろんボスザルはむかつくけど、多分俺の態度にも問題があったんだと今気づいたっす」
「気づけばいいよ」
「俺、やめて、ちゃんと世界の文豪になります。もうバイトしながら、俺世界の文豪だって口にするのやめます」
「いいね」
「ショウさんありがとうございました。このまま会社に帰らずに、いえに帰ります」
「おもろすぎるね。それでいいんじゃない? 会社の人にはちゃんと仕事はして行ったよって伝えるよ。お金は?」
「もういらないです。ショウさんの借金の返済に1万円ですけど、寄付します」
「いやいや俺はもらえないよ。でも気持ちはありがとね」
「まあいつか会いましょう」
「うん、世界の文豪になってよ、坂口くん。いい顔してるからきっと大丈夫だよ。名前もいいと思うんだよなあ」
「うわ、ショウさんに褒められると、なんか嬉しいっすね。本当っぽい」
「俺、嘘つかないよ」
「それでは!」
「じゃあね」
という感じでサラッと映画っぽくすぐ僕はしちゃうので、そのまま帰ったわけですけど、この日も日払いのおかねは結局貰わなかったんですね。もともと気前は良くてですね、僕の場合は自分が持っているいい宝とかあるじゃないですか? あれとかも平気で人にあげれちゃうんですね。だから何にもないんで、売れるものもないんで、現金がないんですけど、フーとアオは腹空かせてるじゃないですか? 帰ってきて、1万円置いてきたって言うと、普通怒られるじゃないですか、でもそこはフーさんですから、怒らないんですよね、でもどうする?ってなります。残り10万円です。ま、次の家賃が生活してたら払えないんですね。貯金は200万円あったんですが、それを全部使い果たして、それでも俺は世界の文豪を辞めるわけにはいかなかったので、バイトもしないで過ごしてたらこうなったわけです。俺の責任です。つまり俺がなんとかしなくちゃいけない。俺は自分の絵を持ってましたが、売れるやつです。何人かには売ったことがありました。50万円でカナダ人たちには売れてたんです。でも、金がないからって50万円で買ってくれとはなかなか言えなかったんですね。金がないから作品買ってって言うと、作品の価値が落ちるんですね。だから言わないんです。でも金もないんです。
でもですね、そう言えば、思い出しました。僕のことを面白いって言ってた親友がいるんですけど、彼は出会い系サイトのプラットホームを作ってて、年収8000万円くらい売り上げているやつで、昔からの友人なんですけど、そいつが俺に「水道管みたいなもんだと思ってなよ、金が無くなったら100万円あげるから、金がないからって活動やめるのやめなよ」って言ってくれてたんですよ。そういうの忘れないじゃないじゃないですか。でもお酒の席の多分ちょっとした一言だったんですよね。だからそのつもり多分ないと思うんですよ。でも、覚えてましたから、すぐ電話したんですね。100万円くれって。ショウさんの素敵すぎる話もしました。そしたらなんかそいつ感動してくれまして、でも条件があるって言うんです。
出会い系サイトっていろんなプラットホームがあるからわからないじゃないですか、だから一番上のプラットホームをみんな使ってるんです。だからググって一番上に来ないといけない。しかし、それをつくるのはとても難しいですね。そいつはそのSEOって言うんですか、そのプロみたいなやつなんです。でもそれでもGoogleで順位を上げるのは難しいらしいですね。テキストが必要だと彼は言うわけです。コピペで作っても、Google先生すぐ見分けちゃうみたいで、そうやってゴーストのサイトを作って、順位を上げていくらしいんですけど、トップになるとなると、ゴーストじゃ無理で、本気でサイトをいくつも作る必要があるんですね。で、そのための原稿が必要で、でも簡単に書けないじゃですか? でも俺って本は売れないけど、みんな知ってると思いますけど、馬鹿みたいに原稿が書けるじゃないですか。だから、僕は官能小説を書くことにしました。もう自分が経験したsexの話を書いただけです。なんも嘘書かなければどんどん書けるわけですから、ここは一つ全部正直に書いてみることにしたんです。すると、彼が100万即日で振り込んでくれるって言ってくれたんですね。でも100万見たら安心しちゃって、それ以降、原稿を一文字も書いてません。官能小説の。よく彼から突っ込まれます。でも、あとで一枚絵をあげました。それで納得してもらってますが、詐欺まがいのことをしてしまいました。でも今でも仲がいいです。付き合ってれば、いつかお金は返せばいいのですから、とにかくケチなやつから借りないことです。余裕がある人に借りましょう。というか借りたような雰囲気で、もらいましょう。見つけるべきなのは、水道管です。水道管のような男です。女だと体の関係とか作らなくちゃいけないので、面倒くさいでしょう。水道管のような男を、女性なら女を、それぞれ見つけましょう。誰が自分の親友の中で一番金を持っているのか、それをしっかりと頭の中に入れておいてください。それがあなたの水道管です。
だからこそ、普段から、しっかりと友達の財布状況は確認しておきましょう。そして、気持ちよくおごりたくなるような人間でいましょう。嘘でもいいんです。人助けしておきましょう。とにかく笑えるやつがいいです。僕がいのっちの電話をしている理由ももともとはそこからきているかもしれません。つまり、困ったらいつでも助けてあげたい、と思われるような人間にわざわざなりましょう。そうすると、金のことを心配しなくて良くなります。これまじです。今、俺が金がないから仕事全部できなくなった、とか言い出したらみんな財布開くでしょ?千円でも振り込むでしょ?そういう人間になるべきなんです。そしたらまずお金に困るということがありませんから。サカイで怒鳴られても、無視できますから。だから金がないからと言って、引越しのバイトでもすればいい、みたいな僕みたいな安直な行動はやめましょう。金輪際やめましょう。見つけるべきは金持ちの友達です。それだけです。小銭を稼ぐことはやめましょう。金持ちの友達を探しましょう。いないなら、綺麗な服でも買って、金持ちが集まるようなところに出かけて、なんか一芸を披露してみてください。命も惜しくない、どうなったっていい、でも俺は楽しいことやる、と決めた人間に金持ちは弱いです。ここは頭に入れておいてください。でも体は売らないこと。ここも大事です。体を売るとややこしくなります。流れなくなるのです。体はただで触らせましょう笑。体は売らずにただで触らせるとどんどん流れていきます。どんどんいいことばっかり舞い込んできます。自分の体を売り物と思わないこと。自分は湧き水であると自覚してください。自分のたらたらと垂れるお水をみんなにしっかり飲ませてあげてください。きっとあなたの周りからは人が去ることはないでしょう。ちょっと去ってもすぐ戻ってきます。人間には水が必要です。きれいな水が必要です。きれいな水、湧き出る泉、自分のことをそんな風にイメージしてみてください。
というわけで、僕は2009年にやばくなりましたが、借金もせず、サカイで働くのも三日に留めて、100万円をゲットしました。その日はもちろん家族ですき焼きを食べました。こういうお金が棚からボタっと落ちてきたときには大事にしないでください。1日だけしっかりすき焼き食べてください。こじき根性は不要です。すみませんみたいな態度は厳禁です。常に心地よく楽しく気持ちよく。無駄使いをしろとは言ってません、乳首をピンと立てて生きろと言っているのです。姿勢もよくしてください。下を向いてはいけません。それが乞食紳士と 言うものです。乞食ではいけません。乞食紳士でなければなりません。なぜなら世の中に重要な大切な必要とされていることだけやって生きていくと決めるのですから。それがお金の学校です。お金は社会に必要なものです。それと同じようにお金であるあなたも社会に必要です。水道管が開くのも無理ありません。お金であるあなたを扱うのに、なぜあなたからお金をもらったりするでしょうか。あなたがお金なのですから、お金をもらうことだけがあなたです。あなたはそのもらったお金に対して、あなたを献じるのです。しかし、体は売らないんです。体はお金ではありません。お金はあなたの心です。魂です。それを売るのです。
ここで見えてきたと思います。あなたが売るべきものは、冷蔵庫を持ち上げる労働力でもなく、コンビニ弁当でもなく、つまんない教材でもなく、石油たっぷりの化粧品でもなく、あなたの魂です。どうやったらあなたの魂を売ることができるでしょうか。私は自分を例にして、常にあなたの魂の売り方を示しているつもりです。
そんなわけで、話はようやく最初に戻ります。なんでしたっけ? 最初に? 最初と言いますか、この、早速始まっているお金の学校、第二幕についての説明を始めたいと思います。
僕はお金を援助したくなってました。それで3000万円手に入りました。しかし、このお金はなんとなく、我が家のお金っぽい感じのようで、フーさんはうーん、使うのかあ、みたいな顔をしてました。そこで僕は自分で自分の好きなように、家族とか関係なく、まじで好きなように使うお金をゲットしようと思ったのです。お金ですから、僕です。僕のことです。僕を僕はゲットしようと、そこで僕はお金の学校を始めたわけです。ここで稼いだお金はなんと言うか、いつも本を書いたり、絵を描いたり、してお金を稼いでいることとは別会計なイメージ、そうなんでもイメージでいいんです。そうイメージしたんです。それを伝えました。フーさんに。フーさんも了解。好きにしていいよ。人間ってのはイメージできないんです。お金の学校始まる前は無料で原稿を公開するわけですから、それで稼げると言っても、たかが知れてるわけですね。でも、僕は魂を売るわけです。実は半端ないんです。ということで、実は10日間で1000万円の稼ぎを叩き出してしまいました。これには家族もびっくり税理士もびっくり僕はびっくりしませんでした。だって、魂を売ってますから。だって、これは僕が自由にしたいと思って、稼いだんですから、僕が好きにやるための、しかも僕は僕の魂の命令に従って生きてますから、僕が好きにやるってことは、とんでもないことだと思うんです。今まではお金がなかっただけなんです。僕がお金を60億円くらい持ってたら、僕はみんなを雇います。もしくは安い宗教法人を買い取って、無税にして、僕は宗教法人に入ってくれた信者に対して、全ての生活の全面的なサポートをしちゃいます。なぜなら、僕は日本国に任せるよりも僕に任せた方が人間がいきいきと暮らせるんじゃないかと妄想している、キチガイデンジャラスピーポーだからです。危ないんです。僕は。妄想も妄想で終わるなら笑い話ですみますが、こいつは冗談で終わらせないんで、危険なんです。だからお金が稼げないようになっているわけです。NHKも僕を使えば盛り上がるのは分かってますが、使いすぎると危険、混ぜるな危険みたいな、だから深夜枠にポツンと入れます。ゴールデンは地方枠以外は無理です。みんなが気づいちゃいますから、キョーへーザンスガってことに気づいちゃうわけです。だから放送しないんです。しかもそんなことを平気で文章にしちゃうくらいの僕は勘違いやろうなんです。だから、どっちからも危険なんです。冗談組にとっても冗談かなんかわからん危険なやつだし、国家にとっても冗談のふりして下克上しようとしているやつに見えて危険、殺したい、みたいな感じなんです。中国なら僕は殺されてます。ロシアならどうでしょう。きっと殺されてます。僕の思想に伝染性があることに彼らは頭がいいからすぐ気づくわけです。
なぜ僕が日本で活動しているのかと言いますと、そして、英語を使わないかと言いますと、僕は実際には英語は実はペラペラです。だから、英語でグローバルにみんなになんかいつかは国連で働く人みたいに、なんか慶應出のなんか洒落た、なんか頭いいひとみたいな、国連みたいな、感じで生きていくという道もなきにしもあらずだったわけですが、なんかなんかそういうトーキョーっぽい感じ、なんかなんか、きもいみたいなそういうなんか大学教授とかなんかなんかきもい、民衆の味方してるなんか言いながらなんか税金なんか貰いながらなんか大学キモいなんかキモいみたいな生き方もやったら、なんかなんかエビスの近くに高いマンションなんか洒落た一億円なんか住んだりして、なんか若いけど、なんかいけるみたいな、なんか頭いいし、お洒落なんか、かつ、国家とも付き合いつつ、なんか、なんかなんかみたいなライフスタイルマガジンの表紙とって、なんかラップしたりするようなやつになってしまいそうな僕ですが、やっぱりなりませんよね、いい感じっすよね。適当にそこら辺あしらって暮らせるのは、いつもお布施してくれるみなさんのおかげです。
つまり、答えは簡単です。日本で日本語で思想を伝え続ける限り、僕は殺されないからです。
勘違いやろうだと思っている頭が悪い人たちには何も伝わらないと思いますがそれでいいんです。ごめんなさいね差別して。みんな差別嫌いですもんね。差別絶対だめ派でしょ。僕は全く違うので、多分日本の公共放送には出れませんね。と釘を指しとくわけですけど、いいんです。差別は必要です。こいつは一国の主に相応しくない、その言葉を言うためには差別しなくてはいけないのです。僕が使う差別はこれだけです。お前には相応しくない。僕が同時に命のをかけている時にだけ、差別が有効になります。僕はスガのアベのエダノカンの選挙権を差別することによって剥奪します。そして、抹殺するのです。社会から抹殺します。なぜならば、あまりにも無能だからです。
しかし、無能すぎてこそ、僕を殺せないのです。日本の警察は馬鹿です。政治家も馬鹿です。国家の安全に関わる奴はみんな馬鹿です。頭がいいやつをすぐに殺す中国国家は馬鹿ではありません。というわけで日本は実はとても安全な国です。隙だらけです。安心してください。無茶ができます。頼むから無茶してください。真面目に働きすぎないでください。働くのは国家の命令です。命令に背いても殺されないのはこの国ぐらいです。頼むからしっかり遊びましょう。
というわけで、1000万円好きにできるお金ができました。みなさんのお布施のおかげです。宗教法人のふりしてくれてありがとう。いや、これは違います。お布施ではありません。これは経済です。貨幣経済です。無料で読める最高の文章などありはしません。それが常識となってます。無料のものはどれも質が悪いです。質が悪いけど、みんな金がないから、質が悪いの分かってて、でも感じがよければいいなと思って、ユニクロとかGUとか買うのです。あちらには、コムデギャルソンのパタンナーをしていた方でなかなか金が稼げない方々がたくさん働いてます。そうやって、無料に近い金で、買えるそれなりの世界を実現しているので、ある意味、僕の思想にも近いかもしれません。ユニクロたちも。でも川久保玲は憤慨しています。私が育てた最高の技術者たちが、安い早いみたいな牛丼の、洒落た牛丼やであるユニクロの看板デザイナーたちを育てることになるとは想像もしてませんでした。
と言うわけで、僕も経済におふりをするんです。というかそれが本来の経済です。お布施じゃない、ことにするんです。と言うわけで、無料記事を書きましたが、実はその講座のお金が10万円するって話を書いたわけです。うそもまことです。気づいたら、1000万円、つまり、100人の方が10万円振り込んだわけです。ありがとうございました。しっかりと好きに使わせていただきます。これがなんとか基金みたいになると、僕の自由に使えなくなります。お金を自由に使えないと流れなくなります。経済にならないんですね。
だから好きに使います。というわけで、僕はまず家賃5万円を払えず死にそうになっていた心臓の弱い人に即日で5万円振り込んでみました。みんなにもお伝えしたと思います。そして、家賃7万円が払えない、実は他にも借金があることは伝えてきたのですが、そのかたはその借金は自分で返すから大丈夫とおっしゃいました。その魂がよかったです。だからすぐに7万円を振り込みました。二人とも幸せそうなメールでお礼してきました。嬉しかったです。みなさんのおかげです。そして、クソ夫のDVに苦しむ妻、そして、心中しようとしてましたので、つまり娘さんが二人いまして、中一と小六の娘さん、給付金も受け取れず、夫は浮気、そして、ギャンブル三昧で妻の母親からも金をせびる始末。僕の世界では速攻殺されてしまうであろう馬鹿野郎一名。とにかくこういう奴は逃げないといけませんが、ねっからの寂しがり屋である可能性も高く、まじうざいけど、逃げると凹むので、逃げしません。ムカついた僕は30万円を振り込んで、熊本に逃げてきたらいいじゃないかと伝えました。
というふうにお金が使えるようになってきました。思うままに、お金を使ってみたいと思います。お前の自分の欲しいものでも買えばいいんでしょうが、私は欲しいものが一つもありません。アオがテレビ欲しいと言うので、それだけは買いました。あの子はテレビっこなのに、小さなボロいテレビでずっと我慢してきてたので、アオは喜ばせたくなりました。ソニーの43型ブラヴィアを、それと複数番組、子供達はすぐ喧嘩します。なんでテレビみたいなつまんないもので喧嘩したりするのか理解はできませんが、理解ができないからと言って、それがつまらないものだと断言することはできません、これは僕の意見だからです。だから二人にテレビだけ、さらに複数番組録画できるブルーレイレコーダーみたいなやつを2つで20万円しましたが、それは買ってあげました。家計からではなく、僕の1000万円から。
というわけで、現在62万円使いました。残りまだたくさんあります。
そこでお金の学校の教科書を作ることにしました。
編集者は僕が一番最高だと思っている人に副業でやらないかと伝えたところ、即断でやりますと言われたので、100万円ギャラ払いますと言うと、高すぎると言うので、50万円にしたら納得したので、すぐ振り込みました。そしてデザイナーはまとまらない人のデザインをしてくれて、僕が今、ブックデザインの世界で一番最高の男だと思っている吉岡さんにこれまた50万円でお願いしましたところ、快諾していただけました。この三人が集まれば大変なことになると確信してますので、とにかく僕は躊躇がないんですね、はじめから妄想しているので、話がどんどん進んでいくわけです。やりたいようにやってるんですから楽しすぎます。だからうまくいくんです。全部!流れてますね!全部流れてます!きっとこれはうまくいきます!確信たら次の話、発送の問題があります。親父に50万円でどう?と聞くと、えーーーーーーーーーーー!と7秒くらい驚いてました。親父はすぐ僕の話に虜になりました。と言うことで、字がうまい親父に発送を任せることにしましたら、クロネコヤマトで簡単に送り先が出てくるサービスがあることに気づいたので、実は親父が必要なくなりました笑。そう言うと、親父がガックリしたので、親父にやっぱり任せることにしたら、親父は安心してました。面白い親父です。こんな親父だから僕みたいな、全部騙したり、インテリヤクザみたいな生き方をするようになったのでしょうか。親父は昔から僕に騙され続けてきました。親父は高校受験のときも、なんだか作業が遅れて、俺が先に見に行くことにしたんですけど、僕は当時九州で3番目くらいの模擬試験の結果だったので、ただただ頭が言い訳です。落ちるはずがありません。熊本で一番頭のいい高校を受験したのですが、なんと親父は幼い頃、この高校に二回挑戦してます。中学浪人です。大した男です。しかも二回目も落ちました。多分馬鹿です。こう言っちゃ悪いですが、実の親父ですから悪くは言いたくありません。でも僕はいつもこの話を聞くと爆笑して泣いてしまいます。だから親父は僕のことを尊敬しているみたいです。たかが勉強です。そんなこと人生の役にも立ちません。でも僕は九州で3番だったのです。簡単です。全ての問題には答えがあるんですから。僕は答えがあることには興味がありません。でもそれもただ頭がいい人のなんか自慢みたいになってしまってます。しかし、親父は違います。なんせ二回受けて落ちて、それを息子が軽く飛び越えようとしているのですが、つまり、もうほとんど信者と言っても間違いないんだと思います。キリストだと思ってくれてました。そんな俺がです。なんと不合格だったのです。どこにも僕の名前は書いてません。僕は落胆し、冷や汗を書き、自分の天才を呪いマシた。多分勘違いしたんでしょう。一年生の時、足し算引き算で0点をとった男です。帰ってきて、おかしいなあと言ってたら、天才と疑わない親父が再確認したところ「恭くん、これ足し算と引き算逆になっとるよ!」とあたかも世紀の発見をした科学者のような顔をしてました。そうです。僕は時々すっとぼけるのです。「しかも、恭くん、これ100点たい、逆だったら」と親父はあたかも俺が100点をとった神童であるかのような顔でこちらを見たのです。多分親父は馬鹿なのです。でも優しさが滲み出てしまって全ての現実をねじ曲げることができるようになったのです。僕はそんな親父が好きでした。騙し甲斐があります。しかし、今日は僕は落ち込んでしまいました。九州3番目の天才坂口恭平が、です。簡単なはずの県内一の熊本高校の受験に落ちたのですから。後は裏口しかありません。てはずをすぐに整える必要があります。なぜなら私に挫折と言うものが存在しないからです。落ちたなら裏口で入ればいいだけです。簡単です。でも当時の僕はそれでも落ち込んではいました。遅れてきた親父が「恭くん?」と不安げな目で、それこそ、あの自分の姿を思い出していたのでしょう。2度も落ちたトシくん。親父は捨て犬を見つけた時のような目をしてました。僕は首を振りました。あの神童が、です。親父はガックリ膝を落とし、両手をアスファルトの上について、泣いてました。優しい親父です。たかが子供の受験ですよ。泣きますか?それくらい親父にとってこの熊本高校の受験というものは、人生初の最大の挫折だったのでしょう。仇を打ちにきたはずの九州3番目のおとこもまた、膝から崩れ落ちてしまいました。
とそこまで演技をした後に、思い出したように起き上がった僕は、親父、ほら帰ろーぜーたこ焼き喰いてえからと言いながら、横を通り過ぎて行きました。落ち込んだって仕方がないんです。裏口です。次は。親父は、「え、恭くん」とびっくりしつつ、僕の顔を見たので、そこでネタバラシ「ドッキリでーす」と一言言った時の彼の幸せそうな顔、そして、岡潔バリに、両足を羽ばたかせて、彼は宙を舞いました。あのジャンプは一生忘れません。それくらい笑えました。というくらいに僕は親父もふーちゃんも騙し続けて4000年経っているのです。彼らは人を疑うということを知りません。素敵な人です。よくぞ俺の周りにいてくれたものだと感心します。ということで、親父は50万円あげると言っても、一切疑いませんでした。今回こそは、騙さずにしっかりと支払いたいと思います。しかし、親父は重要なメンバーではありません笑。でもマスコット的に必要なのです。経済を勢いよく流すためにはこのようなマスコットが必要です。天才三人揃えれば、後はマスコットを適当に前に配置し、そっちは適当でいいのです。そうすると、流れに流れてくれます。天才は流れに流れるのが少し苦手です。なので、天才は天才で遅いのです。僕は早い天才なんです。カールルイスなんです。つまりカールルイスと二人の天才が必要で、後は1匹の適当なマスコット。マスコットが真面目だとロクなことにならないので、マスコットはとにかく適当な人にしておきましょう。僕の場合で言うと、親父、もしくはふーちゃん、アオではなくゲンってことです。そうやって自分の周りの人間たちを観察してみましょう。それだけでも楽しいですよ。イッパイ飲めます。いや、一杯飲めるくらいの適当さでやる必要があるのです。適当ってことはどうでもいいってことです。どうでもいいってことは何が起きても大丈夫だとわかっているってことです。みんなは恐怖心が強いです。だから適当にできません。私は恐怖心をカットしてます。だから適当でいられます。受験の時を思い出してください。ドッキリを成功させるためには九州で3番目になっておく必要があるのです。つまり、僕は先に経験し、訓練してます。それが重要なことです。緊張感のある場面で力をはっきするためには当たり前のことですが、普段の馴れ馴れしい時、つまり適当な時に、適当でいては失敗します。失敗しないのは才能の問題ではなく、普段の生活の中に恐怖心をしっかりと取り込んでいる、その恐怖心を作り出してさえいるってことなんですが、まあ、次にいきましょう、わかる人だけわかってりゃいいです。どうせ経験していけばみんな簡単にわかります。それくらい簡単なことです。僕は毎日50枚近く原稿を書く意味を考えたら簡単にわかるはずです。僕は自分が意見をする人、するべき人なんか思ってませんから、適当なんです、いつ死んでも誰も惜しまない人間だとしっかりと自覚しているんです。だからこそ僕の意見はないんです。僕は完全に空っぽです。そうすると何が起きるかお金の学校の生徒たちはもうわかると思いますが、つまり、空っぽのところに、流れが起きていると、そこに無茶苦茶大量の流れが、流れてきます。これが流れを加速する方法です。流れターボと言います。たあ坊です。たあ坊が入ってくると、どんどんどんどん流れが入り込んできます。自分の意見などないことを完全に自覚すると、つまり、自分に価値があるなどと一生聞くもんかと自分を一本の棒切れみたいに感じれるようになると、とんでもない量の流れが流れに流れてターボ全開たあ坊マックス、水分子が全部たあ坊になったと考えてごらんなさいそれくらいの大変なことを日常的に起こすことができます。天変地異を自らの内側に起こすことができるのです。だから自分の尊厳など早々と捨ててしまいなさい。いつ死んでも誰も惜しまないどうでもいい人間なんだと人から言われる前に自分に言い聞かせることです。笑えてきますから。これで簡単に恐怖心がカットできます。つまり、恐怖心とは調子に乗ってる俺ってことです。俺、価値あるぜベイベーと思っちゃってるってことです。だから失敗を恐れるのです。つまり、ちっこいやつってことです。つまり流れてません。だめです。流れを起こすためにしかもターボにするためにはまず自分が完全に無価値である、と言う自覚をしてください。お金を稼ぐとか稼がないとかその問題は問題ではありません。問題は自分に価値があると思い込んでいることです。成功している人間が素晴らしいと思い込んでるってことです。つまり、失敗している人間をダメなやつだと思うようになります。気をつけてくださいね。そんな人は絶対にいのっちの電話で死にたい人の電話を受けることなどできないでしょう。どんな人にも価値がある、のではなく、どんな人間にも価値はない、としることです。まず経済にはこの感覚が最重要項目なのです。
というわけで、脱線につぐ脱線、すみません、の一言も言わずに、どこまでも適当に、反省もせず生きてきましたが、ここらで今回のお金の学校シーズン2について説明をようやくしたいと思います。シーズン2では僕はお金を使いまくります。びっくりするほど使いまくります。流れが発生しているからです。それをお楽しみください。はい、説明終わりです。これだけを言いたかったんですけど、僕は馬鹿です。いいんです。そんな馬鹿に校閲をやりたいんですけど、とメールがきました。初めての雇用依頼のメールでした。ガラスの仮面43刷の中からなんと誤字を発見したらしいです。すげえ女です、そして、はじめにメールしてきました。ということで、普段は数万円しか稼げてないらしいんですけど、子供もいることだし、40万円でどうですか?と聞いたら、まじっすかと言って、目をパチクリしてましたが、真剣に仕事だけは真剣にやりますと真面目ぶるので、そういうのじゃなくていいです、適当に面白い感じにやってくださいなと伝えました。名前をエミーと言います。エミーよろしく。つまり、僕はこれから雇用を創造します。雇用したいんです。雇用創出もこの連載のテーマです。さらに、僕はいのっちの電話をやっている上で、逃す場所を自分で作れば、機関とか警察とか自治体とか頼らずに済むんじゃないか、なぜなら彼らは遅いからです。助けは早くしないと意味がありません。つまり、考えてください。早いんですよ。つまり、助けは経済なんですよ。経世済民ですから、もうみんなわかってると思います。
僕は助けたいです、とは言いません。今の世の中で助けるという言葉が死んでいるからです。助けるという言葉を生き返らせるために、僕は助けるとは言わずに、助けるという経済=助けるための金稼ぎ、みたいな言葉に変えて、ちょっと問題がある人みたいに演じますので、よろしくお願いします。どこまでが本当でどこまでが嘘と聞くのではなく、最初から言っておきますが、これは全てフィクションです。しかし、僕は本当のことしか言いません。それで終わりです。つまり、意味がわからないと思いますので、意味はわかるのではなく、感じてください。適当にしてないと、すぐわかる、の世界に入り込んでしまうので、それダサいので、やめてください。感じればいいんです。これから僕はつまり、ユートピアとは何か、ということについての実践と観察、そしてその報告を始めたいと思います。
すると文字組み、赤字修正などに必要なDTPオペレーターが必要だと編集者、彼の名前はサックというんですが、サックが言いました。50万円もらってますから動きが早いです。というわけで、僕は忠告通りオペレーターを求めているというツイッターで公募しました。するとすぐリアクションがありましたが、そのかたは書籍をやっていなかったので、次回何かで一緒にしましょうと伝えました。その後、もう一人、今度はガチンコで文芸書のオペレーターをやっている人がいまして、それを吉岡さん今回のデザイナーに聞きましたところ興味深いという返事が来ましたので、彼にいくらと聞くと、いくらもいらない、やりたい、と気持ちのいい返事、給料を聞きましたところ、25万円。ということで、給料よりたくさんもらえると嬉しいかなと聞くと、そりゃあまあ、でもいらないです、とまた金のオノ銀のオノスタイル。気持ちいいおとこです。名前はイッチャンです。ということで30万円にしました。
後はメンバーは必要ありません。今回、お金の学校が終わり、すぐに僕は本をつくるプロジェクトを始めました。もちろん助けるという金稼ぎのためです。つまり、経済ってことです。だからどんどん流れていきます。人選にも迷いがありません。足りないものがないんですね。これが経済です。常に溢れてます。常に流れてます。まずは本をつくるというプロジェクトを僕は、僕とカールルイス、サックと吉岡さんという二人の天才、そしてエミーとイッチャンというサポートメンバー、さらに親父というマスコットをつけて、六人体制で実践を行いたいと思います。
お金の学校原資 1000万円
支出 いのっちお助け代 42万円
編集 50万円
デザイン 50万円
校閲 40万円
オペレーター 30万円
ということで、788万円残りました。もちろん、全員に即日送金しています。常に即日前金で払え。これがお金の学校の鉄則ですよね。こういうことをしっかり手を抜かずにやるんです。恐怖心がどんどんカットされていきますから。大丈夫きっとうまくいくよ。時々自分に声をかけるのです。ということで、早速予約開始しました。1日で1000冊二日目で820冊。とんでもない数です。今、こんな数の予約を二日で獲得できる作家を知りませんし、出版社も知りません。みんなびっくりしていると思います。信者の方、いや、すみません、読者の方本当にありがとうございます。これもひとえに恭平の天才の才能、いや、すみません、優しいみなさんの気持ちのおかげです、ついつい、すぐ出てきちゃうので、俺が自分で天才とか言い出したら、注意してください。危ないんです。人はすぐ棒であることを忘れます。つい意味があるんじゃないか人生には価値があるんじゃないかなんてことを言い出します。すぐ撤回してください笑。人生はむ価値なんです。私もまたムー価値です。棒になる天才です。いや、すみません、また。馬鹿です。
ということで、182万円を二日でゲットしてます。予約ですが、前金制です。詐欺師がよくやる手法です。でもみなさん僕を信じてやってくれたのです、裏切るわけにはいきません笑。でもすぐ僕は飽きたり裏切ったりします。だからこそ、前金即金で僕も側近たちにお金を支払ったというわけです。編集がついてますので、おそらくこれはうまく着地しちゃいます。本になります。安心してください。もう920万円に戻ってきました。予約はおそらく三千部はいくでしょう。千円です。300万円です。210万円かけてますからほとんど儲けないです。でも1000万円残るんです。これが僕がやろうとしている儲けです。流れは止まってません。儲けなくていいんです。不思議かもしれませんが、流れのことに注目しているのです。僕はここに流れが起きていることに気付いているのです。だからこの流れを大きくしていくことだけを自由に流れさせることだけを考えているのです。すると、流れがまた別の流れに打ち当たります。そして、打ち当たりました。僕の家からすぐのところ、僕が好きな道沿いに気づかなったんですけど、丘を降った見えないところに300坪の土地が見つかったのです。990万円で売りに出ていました。破格です。僕は920万円あります。全額現金で一括で払えちゃいます。そうすると、みんながテントで暮らせる場所が手に入るのです。楽しくありませんか?楽しいですよね。わかりますよ。みんな俺が自分のものは自分のものだと言わないこと知ってますもんね。つまり、俺のものはみんなのものだ。勘違いすることができるってことも知ってますよね。もちろん上品にしてないとムッチャ怒るこいつはってことも知ってくれてるはずです。面白いですね。僕も面白いです。家族もあの土地好きみたいです。でも自分の家を作って、入ってくるななんて言いませんよ。
僕は坂口恭平美術館を作ろうとしてます。
まずこれが第一の柱。パステル画を365日鑑賞することができます。嬉しくないですか?いつも売り切れ続出で、実際に原画を見ることができないことに最近なってまして、それもそれで嫌なんですよ。それで僕は自分のところで全部絵を売ることができるってこともわかってきたんです。パステル画が売れたおかげで僕のお金も増えました。僕は1日に一枚は描いてますので365枚は年間生まれるわけです。一枚15万円ですから、計算してみましょう。こういう計算って楽しいですよね。流れてますね。
365日×15万円=5475万円
とんでもない金額になってしまいますが、これはすごいですね。飽きられたりしますかね。僕がとんでもなく飽きたら終わるでしょうけど、それまではなんとなく行けそうな気がするのは、値段を15万円以上に僕が設定しないでいるからだと思います。絵が売れるとすぐに高くなります。ギャラリーが間に入って高くします。そして、オープニングにもこない、遠くの金持ちたちが買い込みます。そうやって投資の対象になったりします。もはや絵はおさつみたいなものになります。それの何が悪いのでしょうか。悪くはありません。面白くないだけです。楽しくないだけです。つまり、それは、多くのギャラリー、今高く売っている多くのギャラリーは、日本はどうでもいいんですが、ニューヨークなどってことです、基本的にみんなマフィアなんですね、ってことです。もうそれ以上は言いません。ということで、半分以上、芸術家はギャラリーに抜かれます。なんか好きでもないけど、あなたの遺伝子が欲しいから、精子だけ出してみたいな感じが僕はしてます。そんなところにいれないので、僕は自分で美術館を作って、自分でコントロールしたいなと思いました。一生15万円でやりましょうよ。転売するやつが現れたら、僕がすぐに買い取ります。15万円で売ったものを20万円で転売してたら、めんどくさいので20万円で買います。ということで、つまり、僕の絵はそのままおさつみたいなもので、その人が持っている価値15万円は僕の中では一生変動しませんので、いつでも買い取ります、伝えてます。もちろん、買いとっても、すぐに他に欲しい人がいらっしゃるので、それを横に回していくわけです。そんな感じで、とりあえず今年は今のところ3000万円近く確かに実際に僕は手にしているというわけです。なので、これが僕が行う経済の基本地盤になるのではないかと考えてます。僕のお札はパステル画なんです。洒落てると思ってます。
さらに、ここに僕はお金の学校の校舎を作ろうと思います。これは新政府と同じ考え方ですが、今の世の中でグズグズのこの世界で新政府というと、なんかとんがりすぎててちょっと冗談ではなくなってきたので、冗談な言葉に、お金の学校、という言葉にすり替えます。はい、すり替えだけです。実際は新政府の領土です。これは僕がずっとやろうとしてきたことですが、今は今の感じなので、言葉を変えましょう。僕が殺されても仕方がありません。僕は笑顔でいたいのです。だからお金の学校校舎を作るというテイにします。ここではお金の学校の授業があるわけではありません。自習室だけ作ろうと思ってます。自習することが一番大事だからです。その自習室に自由に入ることができる、それがお金の学校に入るってことです。入学金を払ってくれた方、それはまだだけど、教科書手に入れたという聴講生全てに、学生証を配りたいと思います。ま、これも冗談です。適当に言っているだけです。
僕の真の目的は、いつでも逃げられる、そして、そこで暮らせる〇円生活圏を作ることです。これが僕が本当にやりたいことです。そのためにいろんな隠れ蓑を作っているんです。自然とは常に隠れるものである、とはヘラクレイトスの言葉ですが、ま、そういう感じです。
もう長くなってきたので、僕が疲れました。
今日はこれくらいにしておきましょう。
とにかく場所を作ると決めたというお話でした。
明日現場を見てきます。
それではまた明日お楽しみに。