前世界から
現在、仙台に滞在中です。仙台を訪れるのは今年二度目のこと。
ぼくがとても尊敬しているシンガーソングライターのひとり、西山小雨さんのライヴを見に来ました。
仙台には不思議な縁があって、今から6年くらい前に父親が単身赴任で1年ほど暮らしていたので、その際に何度か仙台を訪れては岡村靖幸や向井秀徳のライヴを観に行ったりしました。
けれど、父親が帰京してからは仙台に足を運ぶことがなくなり、長い間仙台という街は記憶の中に収められた状態に。
しかし、何年か前の初夏に笹口騒音オーケストラのいちメンバーとして出会った西山小雨さんが仙台出身ということをきっかけとして、小雨さんの故郷である仙台にライヴを観に行く為にちょくちょく訪れるようになりました。
ある時、気まぐれに父親が住んでいたマンションのある街を訪れたりもしたのだけど、久しぶりに懐かしい場所を歩いていたら、一見変わり映えしないように見えて実は小さな所がどんどん変わっている事に気が付きました。唯一変わらないのは暗闇に光るお月様と雲だけ。
色々と変わっていくことで街がより良くなるのは良い(より良くならない場合もあるけれど)、けれども少しでも思い出がある人にとってはそれまでの街が変わるのはとても寂しいこと。そんな何とも複雑でわがままな気持ち。
そして何よりも仙台という街に偶然が重なりすながら今も定期的に訪れている奇跡みたいな運命こそ一番不思議で仕方ない。
人生における突然の出会いは、思いもしない偶然をも運んでくるもので。