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J2視覚化計画2023〈第5節〉

#J2視覚化計画2023

今季は新進気鋭のアナリスト陣にご登場いただき、ひとこと解説を加える予定です。

◎今節のアナリスト◎丹生賀 育太郎

5節の時点で首位に立ったのは町田。今節のエリキは別格だった。デュークと合わせて派手な外国人補強に目を奪われがちだが、稲葉修土のような縁の下の力持ちの働きが頼もしい。去年からいるが翁長聖の存在感も抜群だ。セーフティな試合運びが上手く、今のところ穴を感じさせない。
2位の大分も順調だ。1点差でも勝ちをもぎ取れるし、前節のように劣勢に立たされても引き分けに持ち込めている。チーム自体に勢いがあるから高畑奎汰のようにノッてくる選手も出やすい。町田と大分は5試合で勝点13(無敗)と、絶好のスタートが切れたのではないか。

ただし、1~5節というのはまだ長いレースの序盤に過ぎない。

過去5年の自動昇格チームの5節時点の順位をひもといてみよう。
2022年の新潟は12位(勝点6)、横浜FCは1位(勝点13)。
2021年の磐田は11位(勝点6)、京都は9位(勝点7)。
2020年の徳島は3位(勝点10)、福岡は12位(勝点7)。
2019年の柏は2位(勝点12)、横浜FCは13位(勝点6)。
2018年の松本は20位(勝点3)、大分は9位(勝点8)。

これらを見ると、この時点での順位や勝点が最終順位と結び付いていないことがわかる。ただ、勝点5以下から昇格できたのは2018年の松本だけ。これはさすがに例外的かもしない。逆に開幕から5節全勝スタートから昇格できなかった例もある。2021年の新潟&琉球が記憶に新しい。

J2をマラソンで例えるならまだ5km地点。スタート直後の位置取り争いみたいなものだ。大事なのは、結果よりもどれだけ手応えを掴んでいるかだろう。2021年の磐田や京都などは6節から一気に加速した。どのチームにもまだまだチャンスがある。元々力を持っているチームは特に。ただ、開幕前に大きな期待を集めながら最下位に沈む徳島は少し気がかりだ。

丹生賀 育太郎(にぶが・そだてたろう)
1979年和歌山県生まれ。気まぐれ文筆家。大学時代は朝ドラ社会学を専攻。座右の銘は「J2でしか見えぬものがある。J2でしか育たぬ者がいる」

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