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サンガスタジアムbyKYOCERA外伝~あの席から見た風景~

クローズアップされる観戦環境

今年、「エディオンピースウイング広島」と「金沢ゴーゴーカレースタジアム」が華々しく開業し、あらめて“観戦環境”の大事さがクローズアップされています。「んなもんサッカーなんぞ河川敷のグラウンドでやろうが、最新のスタジアムでやろうが、競技そのものの本質は変わらんじゃろがい?」などという過激な主張もまぁわかるっちゃーわかるのですが、見る側、観客の側からするとそれはまったく別次元なのです。

何がいいのかって?

新しいスタジアムに来て「うわー!やっぱ専スタだと見やすいよね!」「近くて迫力があるよね!」みたいな感想を言い合う人々をたくさん見てきましたが、おそらく広島の人も金沢の人も「雨が降っても濡れない!!(大・感・動!)」みたいな、もっと根源的な部分で喜びを感じておられることと思います。野ざらし雨ざらしの興行など、エンターテインメントではなく修行です。まぁ金沢は一部屋根のかかり方が甘かったり、野ざらし雨ざらしエリアもありますが…。

そして今年10月には長崎に「PEACE STADIUM Connected by SoftBank」がオーブンの予定。名前が長い!綴りを間違えそうになる!ぜひピースタで変換できるよう辞書登録しておきましょう。

専用スタジアムにはさまざまな席種が

長崎はシーズン途中に新スタジアムに引っ越すため、現在のトランスコスモススタジアムとほぼ同じカテゴライズで「SS指定」「S指定」「A指定」「B指定」「両ゴール裏席」を割り振るそうです。このため、席種は結構シンプル。前述の広島、ピースウイングなんて南・北・式・京…席種が多すぎて、まるで平安時代の藤原氏のように複雑です。おそらく長崎も来年からはもっと細かく複雑になるでしょう。「ヴィヴィくんわんぱくシート」「下マッスルシート」「金利手数料はジャパネットが負担シート」などが予想されます。

開業年のPEACE STADIUM Connected by SoftBankの席種割り
細かすぎるエディオンピースウイング広島の席種割り

前フリが長くなりました。わが京都府が誇る球技専用スタジアム「サンガスタジアム by KYOCERA」は、割とシンプルな席割と、なおかつアウェイサポーターでも座れる席の多さでゆるめのスタジアムとなっております。今季から席割りが細かくなったり、ホームエリアの指定が増えたりしましたが…。座ろうと思えばどんな席にも(お金さえ払えば)だいたい座れるスタジアムだと思います。

開業年のサンガスタジアムbyKYOCERAの席割。のちにコロナ対応で全席が指定席化され、いまだに「さじき席」は運用されていない。


サンガスタジアムにあるレアな席種とは?

ただし、そんなサンガスタジアムでも座るのがなかなか難しい席が2種類あります。
1つは記者席。メインスタンドの最上階にあります。非売品です。
もう1つはいわゆるVIPルーム。メインスタンド3階にあり、サンガスタジアムでは「スカイボックス」と呼ばれています。

サンガスタジアムbyKYOCERAのメインスタンド3階・4階。
ちなみに最もハイグレードなVIP席/貴賓室は2階のVIPラウンジ(放送ブースの真下)。付随する席の一部は「サンガプレミアムシート」として一般販売されている。

サンガスタジアム5年目を迎え、今までいろんな席から見てきましたが、今回初めて「スカイボックス」から試合観戦する機会を得ましたので、もしかしたらいつか誰かの役に立つかもしれない…と公の意志の駆られ、ネットの荒波の片隅に書きとめておこうと思います。

スカイボックスから観るには?

サンガスタジアムにはメインスタンド3階にA~Pまで16室のスカイボックスが用意されています。

サンガスタジアムbyKYOCERA・西スタンド(メインスタンド)3階の間取り

基本的にはスポンサー企業が契約していて、その関係者が接待とか社員の福利厚生等で使う部屋。なのでこの場所から観戦するには、
・スポンサー企業からお招きされる(または社員になる)
ことが必要となります。まずはスポンサー企業に招待される人脈づくりから始めましょう。ごく稀に企業からのプレゼントキャンペーンとかもあります(→ルートインホテルズ[~6/18])。

「いやいや無理だって!」って皆さんには、もうひとつ、
・SANGA CREW(ファンクラブ)向けの招待
というルートがあります。
スカイボックスの1部屋はファンクラブ向けに用意されており、毎試合抽選で18名が当選する、という仕組みです。どういうわけか、今回これに当選しました、くじ運はだいたい悪いのですが。特に善行も積んでいませんが。せっかく当選したからには、どういう感じなのかを後世に書き残しておきたいと筆を執…キーボードを叩いた次第であります。

《当選までの道のり》

(前提条件→)プラチナクルーかゴールドクルーであること
①ホームページで「スカイボックスご招待」抽選受付開始のお知らせが告知される
 ↓
②応募フォームに入力する
 ↓
③当選メールが届く

簡単ですね♪ なお、応募するのめっちゃ忘れます。後日でいいか…と思ってたら締め切り過ぎてます。それと、ハズレた時は何も届きません。世の中そんなもんです。当選した場合には不意にメールが届きます。対象試合の1ヶ月前くらいの金曜17:00ちょうどのことでした。あ、応募ページの概要にちゃんと書いてありますね。「17:00頃配信予定」ですが、マジで17:00ちょうどに届きました。さすが親会社が大企業、ここらへんはきっちりしてます。

メールが届いたら、そのメールの文面=招待状となり、当日必要になります。めちゃくちゃ原始的です。PCで受信したので、PDFにして保存しておきました。

スカイボックス満喫レポート

●受付&入場まで

今季のサンガスタジアムの開場時間はキックオフ2時間前ですが、「スカイボックス」の受付は1時間半前から。ならばのんびりと行くか、ナイターだしな。。。と、昼にJ2中継を見てから家を出て亀岡駅に降り立ったのですが、かめきたサンガ広場は黒山の…いや紫山とピンク山の人だかり。ああ!もう森脇健児トークショーが始まってるじゃん!

サンガ自虐ネタ漫談で笑いをかっさらっていた森脇健児氏

ぶらぶらしつつ17:30になったので、「スカイボックス」の受付へ。受付はメイン側の入口階段からスタジアム側に奥まったところのSANGA CREWブース。ここで、当選メールという名の招待状画面と会員証カードを見せると…あら不思議、1枚の紙切れ案内状を手渡されますので、それを絶対に失くさぬように握りしめて、さらなる奥地へ。立地上なぜか裏口漂う人気(ひとけ)のない表玄関へと向かいましょう。

エントランスからエンターすると、VIPをお迎えたてまつる受付の方がいらっしゃるので、そこで秘密の合言葉(自分の名前)を告げます。名簿に無事名前が記載されていれば、首からさげる「スカイボックスパス」を渡していただけるという仕掛けです。

「あちらのエレベーターからどうぞ」―案内されるがまま右手のエレベーターへ。エレベーターの前にはVIPの方向けにユニフォーム等を販売しているコーナーなんかもあるんですねー…へぇーなるほどーとか思っている間にエレベーターの中に押し込まれ案内され、3階へと連れていかれます。正確には、エレベーターに入ったら自分で3階のボタンを押して、自分で上がるのです。ここから先は、全部自力です。

●潜入!スカイボックス18時

このスカイボックスが連なるメインスタンド3階は、スタジアム開業前の内覧会で見学したことはあるのです。ほら、これ。これがその証拠の記事。見たことあるのですが、実際の試合当日の1時間半前くらいだと雰囲気は全然違う。ちょうど出張先のホテルにチェックインしてエレベーターを降りた時のあの静けさです。各部屋の扉には、「株式会社〇〇〇〇様」と当日の部屋の主の名が記されています。じっくりと見て回りたいところでもありますが、廊下にはだいたいスタッフの方が立っていたりするので、不審な動きはグッとこらえて…。

SANGA CREWの当選者に割り当てられているのは、一番端の「A」の部屋。一番中央からは遠い…いやホームゴール裏寄りですね。部屋はスカイボックス群の中でも一番広い部屋で、テーブルが3島ほどあって、ぐるっと囲むソファーがあって、スタジアム側には屋内からピッチの様子が眺められるカウンター席もあります。
もちろん空調完備。この日は外気温も心地よい気温だったのでよかったのですが、真夏の蒸し暑い日とか、12月とか2月・3月の凍える寒さの時には有り難みMAXなのは間違いありません。

「スカイボックス」にはそれぞれ行き来自由なテラス席が付属しており、ピッチを見おろすように観戦できます。席の場所は決められておらず、基本的に早い者勝ちです。というより、いわゆる「フリーアドレス」ですね。早めに来てた人は、最前列を陣取ってた方が多かったように感じますが、個人的には最後列をおすすめします。理由は後述します。


●注意書きを解説

「スカイボックス」は応募画面の時点でいくつか注意書きが記されています。それについて解説していきます。

・ご飲食物のお持込みは固くお断り致しております。万が一、お持ち込みをされた場合は、お預かりする場合がございます。
※お茶とお水のペットボトルは、お一人様1本ずつサービスをさせていただきます。

→部屋には小さめサイズのお茶(伊右衛門)とお水(いろはす)が置かれており、それを各自取ってOKという形式。特に案内もなく、誰が管理しているという訳でもないですが、1本ずつというルールは守りましょう。


※スカイボックスでは、お食事やお飲み物をご注文いただくことが可能です。ご精算は現金のみとなります。

→テーブルに食べ物・飲み物のメニュー表があり、オーダーすると係員の方がデリバリーしてくれます。他のルームは基本同じ集団に属するグループの方たちの利用ですが、SANGA CREWはバラバラに当選した烏合の衆寄せ集めですので、ピザを頼んでみんなでパーリータイム!みたいなことはないと思います。烏合の衆を束ねる強烈なリーダーシップを持つ宴会部長適正持ちが紛れ込んでいれば別ですが…。

・ご観戦は、スカイボックスでのみ可能となります。
 ※コンコースへのご入場や一般座席ではご観戦いただけませんので、予めご了承ください。

→これは重要です。つまり、いつもは一般入場して歩き回れるコンコースには入場できないということです。もちろん場内のスタグルに並ぶこともできません。(※シーズンパス持ちで事前に一般席のチケットも取っているならそれで入れますが)

この日は森脇健児氏がピッチを激走するという余興…イベントがありましたが、森脇氏の激走を少しでも近くでみたいと思っても、王侯貴族たちが観るのは城の上から。近寄ることはできないのです。サンガキャンパス隊も、遠くから見守ることしかできません。仕方ありません。

なお、一般入場ゲートで配られる配布物は、スカイボックスのテーブルの上に無造作に置かれていました。最初はこれに気付きませんでした。だって誰も教えてくれないんだもん。抽選券とかもバラ置きで、好きな番号を選ぶことも可能ですが…(ハズレました)。こちらも1人1点ずつ受け取るというルールは守りましょう。

・他の方の迷惑となる場合がありますので、施設内での動画の撮影はご遠慮願います。

→やめましょう。

あとは、最初にもらった紙切れに「テラス席では立って応援できない」という注意書きがあります。「立つな」的な注意はルーム内にも貼り出してありました。テラスに出たら座って観戦しましょう。他のスポンサー企業のブースは立って見てる方もいましたが…(実は一般席からの視界の邪魔になることもあるのです…)。

●試合開始までにすべきこと

スカイボックスに到着したら、やっておきたいことをあらためて整理しておきます。
・お茶とお水を1本ずつもらいましょう(←セルフ)
・テーブルの上の配布物をもらいましょう(←セルフ)
・試合をみるテラス席を決めて確保しましょう

これくらい。あとはソファーにふんぞり返ったり、カウンターに座って黄昏れたり、気ままに過ごせばよいのですが、スタジアムの外に出ることも可能です。

エレベーターで1階まで降りて、そのまま出ていくだけです。首からぶらさげたパスの特権です。くれぐれもパスは常時ぶら下げておきましょう。
「あたし今、特権階級なんだ……魔法がかかったシンデレラ」とか思いながら人気の少ない通路から、スタジアム北広場へと出ると、そこにはいつもの賑やかな巷。ちょうどパーサくん、コトノちゃんがたくさんのファンに囲まれていました。2羽が出てくるのは長年の体感としておおよそ試合開始前75~70分前くらいだと思うのだけど、相変わらずマスコットグリーティングについてクラブ側は発信してくれません。

ちょうどコトノちゃんの背後がスカイボットクスの受付

その他、グッズ売り場やイベントのテント、スタジアム1階のフットボールダイナー、かめおかecoマルシェはいつも通り楽しむことができますが、コンコース上のスタグルには行けません。外で買った食べ物、飲み物をスカイボックスに持ち込むのは禁止です。ルールは守りましょう。

トイレは、スカイボックス専用トイレがありますので、ぜひ体験しておくことをおすすめします。一般客が利用できるスタジアム内のトイレは、暖房便座も洗浄機能もないショボノーマルクオリティですが、こちらはワンランク上の温水洗浄付き便座。座るとピヨピヨと清流の森の音が流れるタイプです。トイレは絶対行った方がいいです。ただ、トイレの数自体は少ないので、試合開始前には必ず済ましておきましょう。

●ディスプレーに流れるDAZN映像…違うぞ!?

スカイボックス内には壁面に大画面ディスプレーが設置されており、常にDAZN映像とおぼしきものが流れているのですが、DAZNの放送時間よりも前から過去の映像等が流されており、たぶん試合開始40~30分前くらいからは中継映像が流れます。そこでは、両監督のアライバルインタビューなど、放送よりも前の段階で観ることができます。
試合開始15分前になると、全世界に流されているDAZNの中継放送に切り替わる…という感じですが、CM等は流れません。ここで流れているのはいわゆる「生映像」ですね。そしてこのディスプレー、実はテラス席に出ても窓越しに見えるのです。窓越しにディスプレーを確認できる位置に座れば……そうです。それが最後列をおすすめする理由です。

小菊監督のインタビューは18時38分ごろ。まだDAZNは放送前。


●夢の観戦環境が、ここにはある

さて、両チームが入場するといよいよ試合観戦ですが、試合内容等については今回の主題ではないので割愛します。

座席には厚み&クッション性があり、試合中どれだけ座り続けてもお尻は痛くありませんでした。席幅もゆったりめで肘掛けもあり、ひたすら最高です。

席から見える風景自体は、バック上層席(の前列ブロック)など上層階の角度と同じですので、そこまで別世界感はないです。いわゆる全体が見渡しやすくて、遠すぎないという場所。こういうロケーション自体はサンガスタジアムには結構たくさんあります。

この席ならではの「神感」を感じたのは、室内のディスプレーが見えることを察した時。眼の前で接触プレーが起こり笛が吹かれた時、惜しいシュートが枠を外れた時、パッと振り返ればその事象がスロー再生されているのです。

振り向けば室内のディスプレーが見えるのだ

ディスプレーで流れているのはDAZNと同じ中継映像ですが、ブロードキャストされたものではなく、生映像。実際にピッチで見た瞬間からは3秒遅れ(←場内時間表示で測定)です。なので、何かが起こった!と思って振り返ればちょうどその場面…といった具合。そのタイミング感が絶妙で、生観戦×中継映像のいいとこ取りみたいな観戦体験ができるのです。これがテラス席は最後列の席をおすすめする理由(最後列でなくても見えるとは思いますが)。なお、隣の部屋のディスプレーもよく見えます。たぶん最初からそういう設計にしている。知らんけど。

●ヴォルテージが響く席

サンガスタジアムは360°屋根とスタンドで囲まれており、音を逃さない(=外に漏らさない)構造ですが、メインスタンドのスカイボックスや放送ブース、記者席等は座席部分の奥行きがないため、いわば“壁面”を形成しており、より一層音響が伝わりやすいと感じました。
ゲームの途中、メインスタンドあたりのちびっこたちが「きょーとさんがっ!」と大きな声援を出し、次第に周囲の人たちが呼応して「パン、パン、パ、パ、パン!」と手拍子を返すという「コール&レスポンス in KAMAOKA NIGHT」という微笑ましくも熱い事象が起こったのですが、そのグルーヴ感、素晴らしかったです。亀岡一体!

さて、、、、今季は息を吐くようにホームで失点を重ねる京都サンガF.C.ですが、この日も、「またも」先制点を許しました。しかしそこはホームで繰り返される惨劇にも耐え、どん底でもスタジアムに来ている兵(つわもの)ども。心構えが違う。前述のちびっこコール&レスポンスもあり、ハーフタイムには森脇健児氏による暑苦しい愛の檄が飛び、ビハインドでも開き直ったポジティブな雰囲気だったと思います。※実感には個人差があります。

そういう伏線があっての、同点ゴール。今季は本当に「喜びのシーン」が少ないホームゲームになってしまっていますが、この時のヴォルテージは、どん底から解き放たれた魂が暁天へと昇華する際のうなりようにも聞こえました。※感想には個人差があります。
そしてゲーム終盤、平賀大空の突破・クロスから、飛び込んだ一美和成が逆転ゴール!!歓喜の波動って、見えるですね。眼下左手がホームゴール裏からも、右手のスポンサー席からも波動が見えました。何言ってるんだこいつ。
まぁ、結局VARが入って、得点取り消しになるんですけどもね…。

一美の元に一目散に駆けていったサブメンバー(鈴木義、宮吉、太田、山﨑)たちのアツさ。なお、ピッチ内に入りすぎである。

VARの確認時なんかも、振り向いてディスプレーを見れば何が起こったのか一目瞭然な訳です。一美のやつは若干わかりにくかったけど(映像は見えるけど、外からは音声は聞こえない)。
ところでVAR待ちの時のサンガサポーターの皆さん、「不利な判定に覆りそうな時」でもブーイング等不満を発することなく、ポジティブな応援を続けるのですが、これがすごく良いと思います。たとえ不利な判定に覆っても、(判定に不満を向けるのではなく)選手たちの背中を押そうとする姿勢、GOODです。

●そして試合終了、魔法が解けるとき

アディショナルタイムに入ると場内の時計が止まりますが、ディスプレーがチラ見できると、90分以降の時間経過がわかるのでタイムアップまでが明快です。まぁ、一般席でもコンコースに出れば中継映像を流すディスプレーはあるんですがね。
結果はドローに終わりましたが、これが今季ホーム初勝点。チーム状況は谷底ですが、這い上がろうという意志をチーム以上にスタジアムにいる人たちが作ったゲームでした。※感想には個人差があります。

試合終了後は、各自エレベーターで1階に降りて係員にパスを返却すればスカイボックスの観戦は終了です。これで特権階級は失いました。あたしもう魔法が解けたシンデレラ。歩く人もいない通路から北広場に出れば、一般客のみなさんと合流です。ただいま、一般人の世界――。
ゲームには勝てませんでしたが、がっかりした顔やしょんぼり顔、憤慨してる顔は見なかったと思います。


後日譚~サポカンにて感じたこと~

翌週、ガレリアかめおかにて「サポーター・カンファレンス」なる株主総会的なものが執り行われました。

その中で飯野社長が「あるスポンサー企業の幹部の方が、子会社のヨーロッパの方を連れて観戦した。負けていてもサポーターが鼓舞する姿勢に感銘を受けていた」という話をされておりました。

セレッソ戦でも、われわれがいたスカイボックスの隣の隣の隣くらいのブースにも外国人の方がいらっしゃて、たいそう盛り上がっていたご様子でした。そしてその隣(われわれの隣の隣)の部屋を使っていたのは、おそらく当日のマッチスポンサーさん。若手社員?が多く、みんなユニフォームを着て、かなり熱心に応援していたように見受けました。われわれの隣の部屋を使っていた企業は来ている人も数人程度でものすごく静かでしたが…。VIPルームといっても様々なスタンスがあることを知り、ひとつ大人の階段を登った気がします。

スタジアムにビジネスラウンジやスカイボックスを設置することは、実はJリーグの「理想のスタジアム」の1つの条件として挙げられています。

今回、スタジアムに個室がある意味、その価値の大きさを十分に体感できました。サンガスタジアムbyKYOCERAだけでなく、近年できた新しいスタジアムには上記基準に沿って必ずVIPルームが作られていますので、ぜひあらゆるコネや運を駆使して一度はそういう場所で観戦してみてください。

一方でサンガスタジアムの場合、16あるスカイボックス全てが埋まっていることは少なくなっているな…という実感も。試合によっては使われてない部屋も目立ちます。原因の一端は…まぁチームの成績ですよねー。観客数自体も右肩下がり。そりゃ毎試合3失点してたらね・・・。どれだけいいスタジアムがあっても、スポーツ興行は成績次第…というシビアな刃が首筋に突きつけられます。

最後にサンガスタジアムのスカイボックスは「貸し会議室」として貸し出しもあることを付記しておきます。一番広い「A」のスカイボックスを全日貸し切って21,200円って安くない?部屋の形状的には気楽なミーティングくらいが適してると思いますが。


〈参考〉過去のサンガスタジアム記事シリーズ
世界よ、これがサンガスタジアム by KYOCERAだ!(2020年1月12日)
サッカー観戦客のための立ち寄り嵯峨野線観光ガイド-前編-(2020年1月23日)
サッカー観戦客のための立ち寄り嵯峨野線観光ガイド-後編- (2020年1月24日)
サンガスタジアム by KYOCERA 内覧会見聞録(2020年1月26日)
新スタジアム、こけら落としの日(2020年2月10日)
マイベストイレブン ~スタジアム編~(2020年5月15日)

一番下の記事はまあまあ頭おかしいな…


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