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J2視覚化計画2023〈第18節〉

#J2視覚化計画2023

◎今節のアナリスト◎慈永津 眞経

オレ氏、基本スタンスとして、今イケてるチームとか選手を紹介したいワケよ。で、得点ランキングって知ってる?そりゃ知ってるかぁー。

前節(17節)終了時点の得点ランキング
(※今節この中ではチアゴアウベスが1得点、ウタカが2得点、森が1得点)

おさらいしとくと得点王が渡邉のりょうちんね。藤枝は前に取り上げたけど、りょうちんはどんな状況からもゴールを狙う“ハンター型”のストライカーよね。
2位に赤丸急浮上の石川大地!味方のパスを集めてズドンと決める“爆撃機型”のストライカー。ところがおととい全治8ヶ月の怪我って診断が発表されちまった、マジで残念。
そして上位に外国人助っ人メンがズラッと並ぶ中に出てくるのが、小森飛絢! 飛絢と書いてひいろって読む。かっけー! オレもヒーロって名に生まれたかったわ。んで、小森飛絢って何者?

ジェフ千葉の41番・小森飛絢。大卒ルーキーにしてニューヒーロー。開幕戦でいきなり点取って、そっから8節までで5ゴールとかヤバいっしょ。すげぇルーキー現れぴ!って思ってたら、その8節のゴールと同時に負傷。不運!離脱してたのはだいたい1ヶ月くらいかな。15節甲府戦で復帰すっと、そっからチームも3連勝!さすがHERO、持ってるぜ。

小森飛絢はさ、背丈はFWとしてめちゃくちゃ高いって訳ではないけど(編集部注※178cm)、DFを外しながらロングボールを収められる技術は目を見はりまくりING。そして何より抜け出しの抜け目なさはヤバし。“点”で合わせる時には、“点”の場所に相手より早く入り込むのよ。そのセンス、ヤバし。ひとことで言うなら“レシーバー型”のストライカーっしょ。

ネットとかだと「古橋亨梧に似てる」っつー意見も見かけたけど、いやむしろヤナギ(柳沢敦)でしょ? てか小森飛絢も富山出身で富山第一高校だし、ヤナギは大先輩のレジェンドじゃん。

身長や体格もほぼ同じ(編集部注※柳沢は177cm)。ヤナギはとにかく相手にとってデンジャラスなゾーンで“受ける”プレーが真骨頂だったよねー。スペースの見つけ方、動き出しのタイミング…まさに「THEレシーバー型FW」よ。

小森飛絢のヤナギっぽさがよくわかるのが、6節岡山戦のゴールね。小森飛絢の動き出し+それを察知した田口泰士の縦スルーパスのコンボ技! レシーバー型のFWを輝かせるには、パス出しの名手って必須じゃん?ヤナギにおける満男(小笠原)とか、古橋におけるアンドレス(イニエスタ)とか。

それから8節徳島戦のゴールね。最終ラインの新井一耀が蹴ったロングボールに反応した一連の動きも“This is レシーバー”。こっちは確かに古橋っぽいかも。で、このプレーで負傷してしまったのよ。

今季のジェフ千葉ってヘンなチームで、小森飛絢が躍動していた8節までは1勝3分4敗。高い位置からガンガンプレスに行って、点を取る人もいたけど、裏を取られて失点…みたいな。順位も21位まで沈んでたのよ。
そっから“得点源”小森飛絢が不在になって、2勝2分2敗。ここらへんでチームのバランスが守備寄りになったよねー。序盤のクレイジーな小林ジェフも好きだったけど。
で、小森飛絢が復帰してからは3連勝(※前節まで)。変な話、小森飛絢不在とともに去年までの堅守キャラに戻って、そこにエースが帰ってきた…みたいな?

小森飛絢が「点は獲れるけど、チームは勝たせられない選手」から、「点を獲って、チームを勝たせられる選手」になったら、千葉はプレーオフ圏まで上がってくるね。知らんけど。そのためにも、千葉はレシーバー型FWを光らせる「パスの名手」が欲しいよねー。田口は負傷離脱しちゃってるし。

以上、今、J2でキテる気配まんまんの小森飛絢とジェフ千葉の話でしたー。わんわんおー!
(編集部注※今節千葉は1-2で仙台に敗れました……)

慈永津 眞経(じえいつ・まきょう)
1989年三重県生まれ。実家はお寺。でもできれば継ぎたくない。推しレフェリーは岡宏道審判員。座右の銘は「やっぱ今年もJ2は魔境っしょ」。

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