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New York Mets開幕前戦力分析

自己紹介

 New York Metsファン歴4年目のKBS会員です。いまだ去就の決まらぬ(まさか投稿した日に決まるとは思ってなかったです…アロンゾ残留記念Noteも執筆予定なのでそちらもよろしくお願いします!)ピート アロンゾのホームラン特化なプレースタイルに惹かれたことがファンになったきっかけです。ファン歴が浅いため、この記事内にも至らないところが多いと思いますが読んでいただけるとありがたいです!



主なオフの動き

主なFAになった選手

  • ピート アロンゾ

  • J.D.マルティネス

  • ジェシー ウィンカー

  • ハリソン ベイダー

  • ホセ イグレシアス

  • シェーン マナエア

  • ホセ キンタナ

  • ルイス セベリーノ

  • ライン スタネック

  • アダム オッタビーノ

  • ブルックス レイリー

  • ドリュー スミス

  • フィル メイトン

 野手陣はホームランを安定して生産するアロンゾをはじめ、"OMG"なチームカルチャーを作り上げたイグレシアス、DHでプラトーン的に起用されていたJ.D.マルティネスウィンカーの両選手、センターを務めたベイダーなど主力として今期活躍した選手が多くFAになりました。
 一方の投手陣も、先発では昨年のローテーションの3本柱としていずれも170イニング以上を投げたマナエアキンタナセベリーノの3人がFAになり、救援ではレギュラーシーズンで活躍したメイトン、ポストシーズンで活躍したスタネックなどがFAになっていました。

オフの動きの方針

 最大の目的は何といってもフアン ソトとの契約。その次に大きな穴が空いた先発ローテーションの補強がありました。そして現在進行形で行われているのがアロンゾとの再契約交渉。来季からの本格的なワールドシリーズ優勝に向けて、打線強化と投手陣の整備それぞれにスターンズの手腕が試されるオフになる、そんな見通しがありつつオフシーズンが開幕しました。

主な補強

11/19 ホセ シリをトレードで獲得しました。前任のベイダーはOAA+10, Arm Value+1でしたが、シリもそれに劣るどころか総合力では上回るOAA+16, Arm Value +1を記録しています。打撃面でもバットに当てる能力の低さからwRC+78と低いものの、バレルに打球を乗せホームランは18本と同じような三振の多いタイプのベイダーよりも一発に期待できるため恐怖の9番として期待できます。
11/27 2年連続60試合以上登板のリリーフ左腕ジェネシス カブレラとマイナー契約。
12/1 フランキー モンタスと2年3,400万ドルで契約。AAV1,700万ドルと高く感じられましたが、その後のFA市場の高騰を見ると仕方ないとも感じられる契約になりました。
12/6 クレイ ホームズと3年3,800万ドルで契約しました。昨季はヤンキースでクローザーを務めていた投手であるものの、ゴロを打たせつつも空振りを奪う能力を買われ先発投手として獲得されました。
12/8 フアン ソトを遂に獲得。ヤンキースからFAになり、ドジャースも含む5球団程度での激しい競争の末に後払いなし15年7億6,500万ドルという去年の大谷翔平の契約総額を塗り替える長期契約にて決着しました。


12/16 アレヤン、ダニヤンに次ぐジャレヤンことジャレッド ヤングを獲得。
12/18 ブレーブスにトレードされるもDFAになっていたグリフィン キャニングを獲得しました。高騰する先発市場の中単年425万ドルの契約でデプス強化に成功したのはスターンズの契約の上手さが表れていると思います。
12/23 シェーン マナエアと3年7,500万ドルでの再契約に成功。ファンも待ち望む昨季のエースとの契約は嬉しいクリスマスプレゼントとなり、ローテーションが何とか見れる形になりました。


1/16 ジェシー ウィンカーと1年750万ドルで契約しました。昨季途中加入のウィンカーはポストシーズンでOPS1.168を記録するなど圧巻の活躍を見せ、チームカルチャーの一部としても印象的なシーンが多かったこともありファンからも望まれた再契約でした。


1/17 A.J.ミンターと2年2,200万ドルで契約しました。左のリリーバーが不足していたところに実績のある選手が加入したのは大きいです。
1/31 ニック マドリガルと一年契約。昨年のイグレシアス的なポジションを埋める存在になるでしょうか。

戦力分析

 ここからは大方の補強が完了したとみられる現時点でのMetsの戦力分析をしていきたいと思います。
A:地区優勝クラス
B:ワイルドカード当確
C:ワイルドカード争い
D:ポストシーズン圏外

とざっくり分類して各項目について軽く分析できたらと思います。

投手

先発投手

ローテーション
1.シェーン マナエア
2.千賀 滉大
3.フランキー モンタス
4.デイビッド ピーターソン
5.クレイ ホームズ
デプス
ポール ブラックバーン
グリフィン キャニング
タイラー メギル

 FanGraphsのプロジェクションによる、予測されるWARのランキングでは30球団中21位とされているメッツのローテーション。オフが始まった当初はコービン バーンズマックス フリードとの契約もあり得ると思われていたものの、3,4番手以降の補強が多かったです。千賀が健康なのかどうか、ホームズが果たしてどれくらいやれるのか、ピーターソンは昨年確変だったのかなど不安要素は強いですが、昨年のローテーションで様々な投手を改良している様子が見えたMetsにおいて今年も様々な選手が予想以上の成績を残せると信じるばかりです。しかしながらとりあえずイニング消化には困らなさそうな点を評価し、現時点での先発ローテーションの評価はCと考えます。
 千賀が2023シーズンくらいの成績まで戻しつつ、モンタスの改良もしくはホームズの先発転向が成功するくらいになれば、B程度まで上がってくる上積みがあると考えられます。
 その他の明るい要素ではmlb.comのプロスペクトランキング全体45位、Mets傘下1位にランク付けされているブランドン スプロートの昇格が確実視されています。昨年はAAAまで昇格しAAAでは苦戦したものの、彼の覚醒及び定着があれば今期以降の先発ローテーションがさらに充実したものになるため期待したいです。

救援投手

クローザー
エドウィン ディアス

ハイレバレッジシチュエーション
A.J.ミンター
ライン スタネック

その他
リード ギャレット
ホセ ブット
ダニー ヤング
ダニエル ヌニェス
シェーン レイドフォーリー
ワスカル ブラゾバン

 プロジェクションでは8位に位置付けられているMetsのリリーフ陣。昨季後半からは持ち直しつつあったディアスの完全復活に加えミンターの加入により左右のハイレバレッジシチュエーションで活躍できる投手がいる陣容になりました。ここに加えてマイナーにはジェネシス カブレラなどの選手もおりスターンズの補強による層の厚さが実現されています。昨年よりは確実に良くなっていると思われ勝ち星を逃さない堅実な活躍が期待されるため、評価はBと考えます。

野手

打線
1.SS フランシスコ リンドーア
2.RF フアン ソト
3.1B マーク ビエントス
4.LF ブランドン 二モ
5.DH ジェシー ウィンカー/スターリング マルテ
6. C  フランシスコ アルバレス
7.2B ジェフ マクニール
8.CF ホセ シリ
9.3B ブレット ベイティ
ベンチ
ルイス トーレンス
ルイサンヘル アクーニャ
タイロン テイラー
デプス
ジャレッド ヤング
ロニー マウリシオ
ニック マドリガル
ホセ アゾカー

 打線はビエントスがどこまでやれるかに依存する部分が大きいものの、リンドーアソトの1,2番は圧巻でニモウィンカーなども一定の結果を残すと思われるためワイルドカード争いをすることはできる陣容です。
 内野ではショートストップ以外は今期流動性が高くなると思われ、アクーニャベイティマウリシオの3人のうち誰かがレギュラーとして定着できるような成績を残さないと正直厳しい側面があります。しかし今オフ、フアン ソトの加入に伴って背番号が22から7に変更されたベイティは球団から相当期待を受けていると考えられるため、今シーズンレギュラーをつかむことに期待したいです。
 外野陣ではシリに関しては守備の不安は全くないものの打撃に関してはどれくらいの成績を残せるのか未知数な部分も大きいです。反対にニモに関しては打撃は昨年よりは改善すると思いますが、守備は近年指標が悪化傾向にありOAAは2022年から+6→+1→0と守備範囲が狭まっていることがわかります。フアン ソトの守備力も高いとは言えないためシリの負担が大きくなりすぎないためにもニモの守備が少しでも改善傾向になることが望まれます。
 キャッチャー陣はアルバレスとトーレンスの二人体制。トーレンスは昨季盗塁阻止率0.464と盗塁が増加している新ルール環境下でとても高い盗塁阻止率を誇っており控え捕手として最適な選手です。アルバレスに関してもフレーミングとポップタイムに関しては良好で打撃の天井も高いため今季大きく飛躍の年になることが期待されますが、まずは怪我せずに一年間レギュラーシーズンを戦い抜いてほしいです。アルバレスはややJ.D.マルティネス風なうち終わりのフォームに変更しているようで、打撃で覚醒するきっかけになることを祈ります。

野手の総合評価は少し辛めに見積もってCとしておきます。ビエントスの成績維持、その他選手の覚醒に期待しつつシーズンを見守りたいですね。

総評

 全体的に過度な期待をせずやや辛めに評価することを心掛けた結果、
先発C
救援B
野手C
となりました。地区優勝は厳しいと思いますが地区2,3位を争いつつワイルドカードでポストシーズンに進出し、昨季同様快進撃によって勝ち進むメッツの姿が10月に見れるのを楽しみにしたいです。

今後の展望

 いまだ決まらぬFA選手にピート アロンゾがおりいまだ交渉を続けているようですが、個人的にはそこまで契約してほしいとは思っていません。もし仮に契約したとしてもオプトアウト付きの最大3年のAAV2,500万ドルぐらいまでの契約に収まるとは思いますが、ポジションの流動性が低くDHもすでに埋まってしまっていることから内野陣陣容が固定化されてしまいやすいです。私は球団が期待するベイティのことを信じたい気持ちもあるため、様々な若手を試すことができ2026年シーズン以降へとつながる持続的なチームの形成のためにアロンゾと再契約しないメリットを取りたいです。

終わりに

 まずはここまで読んでいただいた皆さん誠にありがとうございます。初めてのNote執筆ということもあり読みにくい部分もあったかと思いますが、Metsのオフシーズンを経ての戦力をざっくりと整理できていたらうれしいです。今後ともKBS(Kyodai Baseball Society)をよろしくお願いします!

参考文献

文責 ちくわぶ(@chikuwaButto)



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