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【共同編集】クラウドストレージ

プロジェクトにとって、切っても切れないものの一つ、それは成果物の作成である。
口頭でしゃべって記憶にだけ残っているプロジェクトというのは見たことがない。

メンバーが実行したタスクは、何らかの成果物となり、ファイルシステムに蓄積される。
その作成の手順は、作業効率に大きく影響する。

成果物の共同編集は、プロジェクトごと、担当者ごとに様々な流派がある。
一言で言えば、人によって違う。
成果物の共同編集に共通の認識と標準的なガイドラインがあれば、作業効率・生産性は大きく向上できるのではないだろうか。

クラウドストレージの出現

従来、企業のプロジェクトの成果物は、ファイルシステムに保管されてきた。
秘匿性の高い情報は、組織ごとに設けられたセキュリティ境界の内側に設置されたファイルサーバのハードディスクに保存されてきた。

昨今、SaaSが台頭し、boxやGoogleドライブのようなクラウドストレージサービスが浸透してきた。

プロジェクトにおいてもクラウドストレージを利用する機会が増えてきた。
従来のファイルシステムには難しかったことができるようになっている。

共同編集

プロジェクトにはメンバーがいて、複数名で共通のフォルダ階層を使ったり、同一のファイルを編集したりする必要がある。

そのメンバーには、自分のチームメンバーもいれば、社内の別チームのメンバーもいる。
さらに、社外の協力ベンダーのメンバーがいる場合もあるし、顧客と連携する場合もある。

様々なステークホルダーがアクセスできるクラウドストレージは、プロジェクトの作業効率を大幅に向上することができる。

ここに置いておいて

従来であれば、社内ローカルなファイルシステムにあるファイルを社外のメンバーに共有する際は、該当ファイルをメールに添付、あるいは外部共有用のフォルダに設置した上で連絡する必要があった。
ファイルを受取った社外メンバーは、そのファイルを参照し、場合によっては編集を加え、送信元の人に送り返す、という段取りを踏む必要があった。
更新したファイルを受取った者は、原本にその差分情報を反映するという厄介な作業が必要であった。

しかし、クラウドストレージの場合は、ファイルの原本の在りかを社外メンバーに示すことができる。
「情報はここにある」からそれを見て、必要に応じて編集し「ここに置いておいて」という依頼の仕方ができる。
そこには、差分をマージする作業はもう必要ない、マージ誤りによる情報の欠損もない。

使い勝手が変わることに対するホメオスタシス

作業効率を向上し、新しい仕事の可能性を広げるクラウドストレージだが、アンチを唱える者も一定数いる。

ユーザーインターフェースが従来と違うため使いづらいとか、設定が分かりにくいのでセキュリティ的に不安だとか、従来できていた細かいことができなくなっているとか、不満を言う者もいる。

従来のやり方を踏襲するのは悪いことではないが、新しい可能性を否定しては進化しない。
不要なホメオスタシスなら断ち切ったほうがいい。
その上で、うまく使う方法を模索したほうが利口だ。

これからの共同編集

プロジェクトでは、複数人の共同編集はほぼ避けて通れない。
クラウドストレージは、その作業効率を大きく変える可能性を持っている。

従来できなかったコラボレーションを可能とし、仕事のやり方の幅を広げてくれる。

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