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誰もが持っている”玉手箱”
三菱一号館美術館で開催中の『1894 Vision』展で、へぇ~って作品に出会いました。
《浦島図》 山本芳翠
1893-95年頃 / 油彩・カンヴァス / 124×170cm
良く知っている浦島太郎のおとぎ話ですが、このように描かれると、なんとも生々しい感じです。
タイやヒラメではなく、美女軍団に囲まれているイケメン太郎さんの後ろには、乙姫さんが「行かないで~」って感じでついてきていて、その背後には竜宮城と思わしき豪華な建物の姿も見え…。
物語の結末を知っている私たちは、浦島太郎の抱える「玉手箱」にも、ついつい注目してしまいます。
玉手箱を開けてしまい、もうもうの煙の中でお爺さんになってしまう浦島太郎。私たちも、似たような経験するよなぁと。
何かのきっかけで昔の思い出を振り返る機会に、沢山の情景がもうもうと浮かび上がり、気づくと、一気に自分の年齢を感じる…。まぁ、歳をそこそこ重ねると、こんな経験をするものです。竜宮城などに行かなくても、誰もが「玉手箱」を持っているということかもしれませんね。
自分の「玉手箱」の中に、どんなVisionが詰まっているか、時々開いてみるものいいですね。ため込んでいきなり開けると、一気に老け込んじゃうかもしれませんし(笑)