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積み重ね…繰り返し… 結構タフそうなアート作品
「わかる/わからない」の視点で、アートに関わる話を、思いつくままつらつらと綴っています…。
大手町を歩いていて、江戸時代のことをふと考えるという人がどれだけいるのかわかりませんが(いないかw)、皇居周りの景色を眺めていると、「ここは江戸城だったんだよなぁ」と思うことがあります。
特に「城壁」。一つ一つの石の形は異なりながらも、きっちりと積み重ねられたその姿からは力強さや威厳を感じます。当時も”総合プロデューサー”がグランドプランを描いて壮大な建築物としてくみ上げていったのだと思いますが、作業そのものは地味で根気のいる事だったに違いありません。
《violin and candlestick》
ジョルジュ・ブラック
1910年
美術ファン以外にも名を知られているピカソほど有名ではありませんが、ピカソと同じくキュビズムという表現方法を築いた画家にブラックがいます。まさに石(≒キューブ)を積みあげるように対象を表したわけですが、これが意外に難しそう。
物事を単純化してパターンを重ねるには、写実的に描くより観察を深める必要がありそうです。見えているものに含まれる「形」を。一つ一つ見極めなければいけないですものね。これ、タフですよ。
シンプルな形を組み合わせて人を魅了することって、凄いことだなぁと。コピペして繰り返すことと結果は似ているようでも、そこに大きな違いがある…ことがわかるぐらいの感性を持っていたいなと思います。
江戸時代はさておき、大手町にある現代の「積み重ね/繰り返し」をいくつか集めてみました。コピペではなく、心に触れるもの、ありますかね?