とあるバンギャの備忘録⑪DIR EN GREYとの再会と初ライブ
私は当時、音楽関係の仕事をしていました。
そこでひさびさにDIR EN GREYの楽曲を聴くことになります。
DIR EN GREYで最後に買ったCDは「脈」。それ以降も時々借りて聴いていたものの、現在のDIR EN GREYに触れるのは随分と久しぶりでした。(多分DIFFERENT SENSEだったとおもう)「懐かしいなー」なんて思いながら視聴。
「えっ、カッコいい…」
衝撃が走りました。私が知っていたDIR EN GREYとは、また違うDIR EN GREY。あまりに格好良くて、しばらく放心してたかも(仕事中です)。
そこでふと、結局一度もライブは行けなかったことを思い出しました。私の人生、よくそばに虜さんがいて情報は聞いていたのですがとにかく「怖そう」というイメージが強くて(安◯ン隊とか…)自分はゴリゴリのピエラーでしたし、気軽に行ける雰囲気ではないと勝手に思っていて。(私の勝手な想いです)好きになったバンドでライブへ行っていなかったのはDIR EN GREYだけでした。
「ライブ行ってみたかったな」「来世にでも行きたいな〜」だなんて本気で思いながら音楽を停止し、ふと思いました。
「いや、今行ったらいいのでは????」
(当然)
そもそも、今も活動を続けてくれていることは奇跡なんだと私はよく知っています。DIR EN GREYと出会った時から、ほとんどのバンドがいなくなっていました。
私も今ではすっかり大人。何か問題が起きても多少のことは自分でなんとかできる。被害を受けたら警察。
いや、実際のところびっくりするくらい何もないんですけどね…。当時のイメージのままでライブに行く勇気が持てない人は、是非行ってほしいです…。
DIR EN GREYのライブ
DIRのライブって、自由ですよね。ファンの人のノリ。1番驚いたのはそれかも。頭振ってる人や拳突き上げるのはもちろん、独特のノリの方も多いです。「合わせなきゃ!」とかいう雰囲気は皆無。頭振りたい時に振る。腕上げたい時に上げる。
男性も多くて、バンギャっぽい人もいればロック好きっぽい方や普通の服装の方もいて多種多様!!と、今でも思います。
私はもともと一人でガンガンライブ行くタイプですが、一人参戦でも全然平気だと思います。というか一人参戦の方、多いです。友人といっても一人でいっても同じくらい楽しめる。
私の初ライブは2013年の「GHOUL」で、「Deity」から始まり長尺「MACABRA」に続きました。幕でメンバーの姿はシルエットしか見えず、途中で幕が落ちる演出は私の目にすごく斬新で。
DIR EN GREYは「痛み」を表現しているバンドで、歌詞も耳を覆いたくなるものや聴いていてとても辛くなるものもあります。けどライブで聴くとなんか…うまく言えないんですけど、自分の中に抱えているもやもやした感情や辛い気持ちが発散されていくんですよね。京さんが私の代わりに叫んでくれているような。で、ファンもそれに応える。ものすごくスッキリした気持ちでライブを終えるんです。
驚きました。想像してたライブと違う。
びっくりするくらい、前向きになれたんです。
闇の底にいるからこそ見える「光」
京さんの歌詞には、綺麗事がありません。
無責任なこともいいません。
「無くしたものは産まれない」し「きっとそれはもう癒えない」し「願うことさえ許されない」。
その言葉たちに私がどれほど救われたか。京さんの言葉は失意のどん底にいる時でも心に届く。
「消えない傷でも綺麗でしょう」「自分自身押さえつけて生きてきたのは上手く生きる為なんかじゃない」。何年経ってもPIERROTの解散に苦しんでいた私の心にすっと沁み込んできたのは京さんの歌詞と文字通り魂を削りながら訴えかけてくる歌でした。
前を向かなきゃと必死にならなくていいのか。傷は傷のまま生きていってもいいのか。そんなメッセージをくれたのは京さんが初めてで、ようやく苦しんだままの自分を肯定することができました。
とっても泣けちゃうことなのに、ライブに行くとなんか発散されちゃうんですよー!シクシクしてる暇なんてないんです!この感覚、私の拙い文章で伝わるかな?!?!?!
そもそもDIRって泣ける曲の次にも容赦なく暴れ曲もってきて「余韻…!」ってなること多々。
CDとライブで曲の印象がガラッと変わるところも好きなところです。例えば「Arche」の「濤声」なんてCDで聴くとめちゃくちゃ繊細で静かで音もなく水の中に沈んでいくようなイメージなのに、ライブで聴くと頭かきむしって泣き叫んでるような印象を受けますし、その日のライブによっても印象が変わるの、とっても楽しいですね。
めちゃくちゃ楽しいんすよ。DIR EN GREYのライブ。
人生何があるかわからない
そんなわけでまんまとDIR EN GREYに再燃しaknotにも加入。PIERROTを失った傷を抱えたままで、時折「これでいいのか?」なんて自問自答しつつも活動を追うようになりました。
いつしか生きる支えになっていました。これまた「PIERROT以外にそんなこと思っていいのか?」なんて思うこともありつつ(しつこいよ)。
それでもDIR EN GREYが大好きで、本当に、人生何があるかわかりませんね。
そんな中で各メンバーのソロ活動も行われるようになり、京さんも「sukekiyo」を始動。
そこで私は驚くべき言葉を目にします。
「IMMORTALIS」
aftermath (collaboration with キリト(Angelo))
?!?!?!?!?!?!?!
人生何があるとはわからないとはいえ、こんなことってあります?!?!?!?!
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