すれ違う二人
「ナツミがいなくなると、昔みたいに自分だけ取り残されたような感覚になる。」
「サナといつも一緒にいると、自分の世界を壊されたような感覚になる。」
「だから、ナツミを追いかけると、少し無理した顔をする。」
「だから、サナがやってくると少し嫌な気持ちになる。」
「私のことどう思ってるのかな?」
「私のこと嫌いになるに決まってるよね。」
「でもさ、やっぱり会いたくなる。」
「少し寂しくなる自分がいて。」
「ねぇ、また話そうよ。」
「こんな不器用でごめん。」
「だって、好きなんだもん。」
「やっぱ嫌いになれないんだもん。」
「「本当は大好きだよ。」」