「ググった方が効率良い病」
僕は一応ITエンジニアの端くれなので、副業でプログラミングを人に教えていたりもする。
そうやって人に教えていく中で、少し感じたことがある。
若い人に多いのだが、「どうしてそうなったか」よりも「どうやったら解決できるのか」をすぐに知りたがる人が多いのだ。
解決法を教えても、同じエラーで何度も引っかかって同じ質問をしてくる。
魚より魚の取り方を教えろ、なんていったりするが、僕も本当は魚の取り方を教えたいのだ。
ただ、魚の取り方を知りたがるひとは若い人には全然いない。
僕も実はそういった節がちょっとあると自覚している。
しかもどうしてこうなってしまったかという理由に、心当たりが実はあるのだ。
その理由はネットの使い方、にあると思う。
若い頃からネットに触れているので、分からないことや困ったことはすぐに調べられ、回答(正しいとは限らないが。)が見れる環境にずっといたのだろう。
そうなると、分からないことを学ぶよりも、分からないことで起こってしまった問題の解決方法を調べるほうが圧倒的に早いのだ。
例えば、ゲームで強い武器をゲットしたいと思う。
ネットがなければとにかくゲームをプレイするしかない。
ところが、ネットがあれば一切プレイせず、ただ調べるだけで入手方法から強さからなんでも知ることが出来るのだ。
もちろん入手方法を調べた方が圧倒的に早いに決まっている。
そうやって僕らは実際に学ぶことよりも調べた方が早いという状況に慣れてしまったのだ。
なので、実際に学ぶ、ということが非効率的に感じてしまうのだ。
プログラミングの例に戻ると、エラーの発生原因を調べて、対処法を学ぶよりも、僕に直接解決方法を聞く、という方が効率的だと感じているのだろう。
短い目で見ればそうだろうが、長い目で見ればそうではないことは分かるはずだろうが、慣れてしまったものはしょうがないだろう。
この「ググった方が効率良い病」はきっと一生治らないのだろう。
なので僕はそういう人に、魚を与えるたびに
「次プレイするゲームは攻略情報を見ないようにしよう。」
なんて思ったりするのだ。
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