保育士日記 〜イライラで噛む時編〜
❇︎乳児担当です
言葉が未成熟な頃、玩具の取り合い等で思い通りにいかないと相手を噛んでしまう事があります。
子どもが相手を噛もうとする、または噛む時、
やめてーーー!!!!!
とヒヤっとした経験を持っている保育士の方は多いのではないでしょうか?
そして、大人目線でつい、その直前にあったやりとりを見ずに
「噛んだらいけないよ!」
といいがち。
でも、その「噛んだ側」の子の想いはどこへやればいいのでしょうか。
この頃は、本当に危ないこと(椅子の上に立つ→転倒したら頭から、、、 友だちの上に乗る→頭や体も内臓もあり大事なところ)は、子どもが言葉の意味が分からずとも、怒ることに意味はあると思います。大人の表情や声で、
今怒られた
という感覚が子どもに伝わればいい場合です。
では噛んだ 又は噛もうとしたとき。
噛もうとしたその場ですぐに
(噛む子を)
ぎゅっと抱きしめて
「イヤだったねぇ」
が一番いい方法なのかなと思う。
なぜか。
子どもが落ち着くからです。
噛む時は、子どもにも理由があります。なにか機嫌を損ねるような事があったのでしょう。子どもはその瞬間を生きていて、今が全てなのです。
たいていはおもちゃの取り合いか場所の取り合い。
今を生きる彼らは、その瞬間が満たされないと怒ります。
相手のことなんて潔い程に考えていません。
これはわたしの経験上の話ですが、噛み癖のようなものがついている子は、しばらくそれが続く事が多いのではないでしょうか。
1日に何度も、又は、1週間に何回かそのような事が続くと、保育士もつい怒りがち。
でも、子どもは満たされないと次に進みません。
大人だって、ありませんか?
人のものが良く見える時。
大人になっても人を噛んでいる人をわたしは見たことがありません。一過性のものなのです。言葉を覚えて、言葉で相手とやりとりができるようになれば、自然となくなっていきます。それまで見守って、気持ちを受け止めて、怪我は未然に防ぐ。私たちの役目の一つだと思います。
追伸
わたしがぎゅっとしているところをみて、噛まれそうになった子はその後、ニコニコしながらその子をぎゅっとしていました。微笑ましかったなぁ。
そしてそういう子はお互いに、喧嘩も多いけれどお互いの名前はわかるし、気になる存在なんだと思います。
子どももひとりの人間なので、あんまり言うのはアレですが、それでも、やっぱり、ひっくるめてかわいい。