とある男性保育士がアベマプライムに出演した話

◼️前置き
初めまして。
手羽元梅唐辛子の煮詰めた奴です。男性保育士をしています。

今回noteを書こう!と思い至ったのは、とある男性保育士の方がアベマプライムに出演し、述べていた主張に、ん?と思ったことがきっかけです。色々私も言いたいこと、伝えたいことがありますが、本記事では「これはこの方の一意見であり、保育士全体の総意ではない」ということに焦点を絞ってお伝えしたいと思います。

その手段として、本放送の内容をできるだけ詳細に、可能な限り正確に文字起こしする方法を採用しました。無論個人の耳コピ能力に依存したものであり、文字起こしAI等も使用していないので、100%の正確性を保証できるものではないことはご了承ください。特に会話中にかっこで差し込んだ内容については、誰が喋っているのか?自信がありません。ごめんなさい。

必要に応じて最低限の背景情報等を書き加えてはおりますが、それ以外の変更や脚色は行っておりません。検証用にアベマプライムの本放送、YouTubeのリンクを貼っておきますのでご参照ください。

本記事をご覧いただいた上で「これはこの方の一意見であり、保育士全体の総意ではない」という私の主張の是非を、見ていただいた方の感性によりご判断いただければと思います。

関係者の方、本記事を公開することが不適切であるという正当な理由がございましたらご指摘いただけると恐縮です。その場合正当性が認識されれば本記事を削除させていただく場合もございますので、宜しくお願いいたします。

かなりの長文になってしまい恐縮です。放送をご覧頂きながら、コーラとポップコーンを片手にお読みいただければと思います。
では始めます。


◼️上司との会話をひっそり…仕事中の録音ってアリ? 2025年2月18日(火)22:00〜23:00

・保育士こむこむ、パワハラ対策に録音を活用。きっかけは?若い頃、園長「仕事できない、給料泥棒だ、土下座しろ」経験。度が過ぎていると感じ、そこからボイレコを常備。いつでも録音できる状態で仕事をしている。Apple Watchをつけて、ワンタッチで録音できるような状態にしながら仕事をしている。

〜中略〜

録音悪用…明治大学 森瀬将雄専任教授。録音した内容を切り貼りして、言っていないことを言ったとされる悪用の危険性を警鐘。

淳さん:取材でライターが録音する時、自分も適宜宣言して録音するようにしている。言った言わないが嫌。タクシーでもレコーダー回るので、僕も回していいか?聞く。トラブルにはならない。互いに監視し合うから、リスクにはならない。フライデーは録るなと言うから、どういう了見だと言った。無許可はしない。

・ゲスト紹介。保育士こむこむ。ハラス対策に録音は必要と考える弁護士、武山茂樹。録音のリスクを警鐘、明治大学専任教授、森勢将雄。

・こむこむ氏への質問①録音を始めたきっかけは?
→保育士3、4年目。仕事がまだあまりできなかった頃、園長や主任から「言ったことができていない」「(こむこむ氏の)クラスは統制が取れていない」等毎日怒られていた。

・こむこむ氏への質問②録音は24時間している?Apple Watchを常時ワンタッチ録音できるようにしていると言っていたが、理由はあるか?相手は録音されていることを知らない状態なのか?
→そうですね。知らない状態です。Apple Watchを使ってる理由は、ボイスメモだと2タップしないといけない。Apple Watchのジャストレコードというアプリだと1タップで録音できる状態にしておけば、今から上司から何か言われるとき、それがパワハラじゃなくても(でも、例えばこれしといてねと言われたとき)録音するときにワンタップして、保育士はいろんな仕事をやりながら…(聞き取れず)

仁科さん:なるほど、忘れないようにね。

こむこむ氏:そうですね。忘れないようにするのにとても役立つ。

淳さん:これで気になるのはこむこむさん。あの僕は録音するときに相手の承諾を得るんですけど、これはヤバいなって思ったときには始まるわけじゃないですかこむこむさんは。そこに関してはなんにも引っかかりはないものですか?

こむこむ氏:えっと…。引っかかりはあるのはあるですけど、あ、2つちょっと理由があって。1つの理由としては、そのー…。さっき淳さんが言ってた奴っていうのは、まあどっちかっていうとプライベートから、公共の場に出るとか、フライデーの人に話しかけられる、あ、フライデーの人は仕事じゃないですか。仕事で録音してますよね。淳さんも仕事で今から話をします。実際その仕事モードに入るから録音するというところだと思うんですよ。

淳さん:んー。厳密に言うと仕事じゃないですけどね。対価を得られていないので。まあでも自分を守るためにですね。

こむこむ氏:そうですね。えっとー、でも保育士って保育業務中は常に仕事中であの、なんていうか、あの仕事中であのー…。いつあのー、その、仕事で録られてもいいような…えー状況とかお金をもらっているので、向こうもお金もらってるし僕もお金もらってるし、なのでそういう状態ってえっとそのー、一応対価が発生している状態と考えた時に、やっぱり、あのーミスがない方が仕事としてはあのー、いいのかなっていう風に思ってます。

仁科さん:これこむこむさん、園児との会話を録音しているっていうのは何に使うんですか?

こむこむ氏:園児との会話の録音は、例えば発表会がありましたと。発表会があるときに子どもとこういう風に話しようねってあの、あのー、こういう決まっているお遊戯会をするんじゃなくて、子どもと作り上げていく発表会だったりすると、まあ子どもが、あーあのとき言った言葉とか、こういう風にじゃあしようかっていう台本とちょっと違ってたりするので(淳さん:えー)、そのとき違ってた言葉とかを、後で自分の休憩時間とかに確認して後で台本に落とし込んで、あのときやっぱこういう話に子どもたちとなったよね?っていうのを改めて確認するのに使ったりとか、あとはやっぱ普通に上司からこういう指示があったときにあのー、手元にメモが残ってなかったりだとか、あのー。これやっといてねってときに、あちょっとあのー、はいって言いながらちょっとこう録音ボタンを押して、後であのとき言われたことなんだったかなってしっかり思い出せるように(聞き取れず)

仁科さん:メモがわりにってことですよね。

淳さん:いや僕これだけはっきり言っときたいですけど、僕も録音する側だけど、承諾を得られていない録音を僕はしないです。で、こむこむさんはします。で僕4歳の娘幼稚園に通ってますけど、勝手に声取られるの凄い嫌です(仁科さん:あーそうですね)。自分の娘の声が。そこはどうですか?保護者の目線というか。

こむこむ氏:さっきはい2つ目の理由があるって言ったんですけど、えっとー、自分がそのー、自分のあの声を守るあのー…なんていうかな。自分がそのパワハラを受けたときに、自分が、あのー…守ることで、守るときに秘密録音というのをえーと、自分は弁護士に相談をしたときに、秘密録音をした方がいいという風に言われたことがあって、えー、それをあのー…やっぱ必要なんじゃないかと思っているので、いやもちろん淳さんの言うこともわかるし、それを自分はその他のところに出したりはするとかはないですけど…。

仁科さん:こむこむさんも自分を守るために録音した。

こむこむ氏:(遮って)あのこれも言わせてください(仁科さん:どうぞ)。例えば、録音とか録画って例えばコンビニエンスストアとかでは、普通に録画録音されているわけじゃないですか。

仁科さん:防犯カメラでね。

こむこむ氏:防犯カメラとかで。で、それって、えーと別に公表もしないし、ただ何か犯罪が起こったときとか、えー守る手段になると思うんですよね。で、逆に保育園で、例えば、えーと、ちょっと言い方があの難しいかもしれないですが、淳さんの娘さんが、えーと不適切な保育とか虐待を受けていましたと。そのときにもし、それをえーと…。淳さんとか、他の保護者が見たかったりした場合に、告発できるのって保育士しかいないと思うんですよ(仁科さん:んーなるほど)。で、そう、保育士が、あの、あのときあんな風に言うのはちょっと良くないんじゃないですかと言われたら、いやそれはニュアンスの違いでいやそんなことを言ったつもりはないんだよとか、はぐらかされる可能性が大いにあるし、自分も今までいっぱいはぐらかされてきたんですよ。

仁科さん:わかりましたこむこむさん。あの、自分を守るためのあの録音というか、自衛のための録音という意味でちょっと捉えさせていただきます。一旦ちょっとスタジオで話させていただきますね。武山弁護士。

こむこむ氏:あー自衛というか子どもたちも守れると思うんですよ。

仁科さん:そうですよね。お互いのためにということですね。

淳さん:でも録ってほしくないって保護者が言ってるんだから、録ってほしくないっていう僕は(聞き取れず)

仁科さん:という保護者の意見もあるということで一旦引き取らせていただきます。

こむこむ氏:でもそれって、あーあの、あー。

淳さん:僕の意見はそうなので。こむこむさんの意見もわかりました。で、それわかりあう必要がないので(仁科さん:そうそうそう)、一旦こっちで預かります。

仁科さん:預からせていただきます。

こむこむ氏:はい。預けます。

仁科さん:まず武山さん。こっそりとすること自体は大丈夫なんでしょうか。

武山弁護士:はい。まずこれですね、刑事と民事に分ける必要があるんですね。刑事っていうのは犯罪になるかどうか、で、秘密録音は基本的に犯罪にならないです。じゃあ民事はどうかっていうと、民事どういう問題かっていうと、勝手に録音して訴えられて、損害賠償、お金を請求されてしまうリスクと、もしくは録音データを証拠にできない。この2つがあるんですね。ただ秘密録音は盗聴って言ってあの、両者の同意を得ないで勝手に聞いた盗聴よりも適法になりやすいんですよ。本当にケースバイケースの判断ですけど。適法になりやすいというのもあります。

仁科さん:じゃあ相手に録音しますって伝えた状態で録音することはもちろんOKですし、伝えない状態で録音したものを例えば裁判所の証拠データになり得るかは微妙だっていうことですか?

武山弁護士:あ、えーとですね。絶対取らないでねって言われたものは、基本的に違法になるんですけど、何も言わないで録音することってあるじゃないですか。同意でも不同意でもない。この場合は口の軽い人に喋ったのと一緒の扱いなんですね。法律的に(仁科さん:へー)。要するに、録音するような相手にそんなこと喋った人も悪いよねっていうことで適法になりやすい。ただしこれもケースバイケースの判断にはなります。

茂木さん:でもあの先生。僕あの淳さんの言うことも凄くわかってるんですけど、さっきのこむこむさんのお話って1つの法(公?)益っていうか観点からやってるってことだけど、当然世の中って複数の観点があるわけじゃないですか。それのバランスじゃないですか。だからあの、さっきの議論だと、まあもし虐待とかあったときにその証拠になりますっていうけど、それは1つの観点で、で淳さんが保護者として自分の子どもの声を録ってほしくないいうのも1つの観点で、このバランスですよね。で当然弁護士っていうか、法廷はそのバランスをとるわけでしょ。一方の観点で全部いくってものではないですよね。

武山弁護士:おっしゃる通りで、後一点補足させていただくと、さっきの話では園児と保育士の話を録るだけじゃなくて、その周りの声も録ってないかなって気は僕してたんですね。

茂木さん:という意味だったよね。

仁科さん:それもわからなくないですか?その園児だけ録ってる可能性だってあるわけじゃないですか。

武山弁護士:あーそうなんですよ。どっちかわからないんでなんとも言えないなというのはありました。

池澤さん:結構ドラレコ的な使い方に近いなと思っていて。ドラレコ的な使い方だったらまあありなんじゃないかなとは感じました。

ブラスさん:例えばコンビニとかで防犯カメラがあるのってもちろん犯罪が起きたときに誰がどうしたかをわかるためであって、そうではなくて犯罪を抑止するためにあるんだと考えたときに、例えばその幼稚園とか同じような状況で幼稚園、保育園側がうちはこういう理由で、保育士にドラレコみたいなものをつけてますよと園として公式にやればいいのかなと思うんですけど、これやってる人、やってない人が一人一人バラバラっていうことに問題があるんで。その、公益性みたいな、ここは公共の場、ここは非公共の場というものをちゃんと分けた考え方をしないといけないと思います。

淳さん:あでもそれだったら、後ろ盾が幼稚園なんだったら納得ができる。てかあるしね。幼稚園の防犯カメラが(仁科さん:幼稚園の防犯カメラでいいんじゃないかっていうところあります)。

池澤さん:個人利用がどうなんだみたいな(淳さん:そうそうそう)

ブラスさん:後でネットで自分の勝手な判断でどこかで公開されるんじゃないか。

仁科さん:それはどうなのかな武山さん。例えばSNSなどにその録音データなどを流すということとかはどうなんですか。

武山弁護士:あの、録音することと公表するということってのは全く別問題なんですね。で公表することで誰かのプライバシーを侵害したり名誉を傷つけてしまうと、それは民事で違法にもなり得ります(仁科さん:なるほど)。

淳さん:使用することはどうなんですか。その録ったものを家で楽しむっていう。

武山弁護士:それは録音が適法だったら適法です(淳さん:へー)。

ブラスさん:でも例えば、なんか過去にも報道機関とかにあの政治家が自分の働いている人たちに対する暴言の音声が世の中に出回ったこともあるじゃないですか。あれもじゃあ出回っている状態がそもそも違法ってことですか?

武山弁護士:えーとですね。名誉を傷つけた場合、実は名誉毀損が適法になる場合もあるんですよ。公益性とか、あの公共性とか色んな要件があるんですけど、それを満たしてれば適法になるんで、あれは適法になり得る例ですね。

仁科さん:公共性とかそういった問題になるんですね。で森勢さん、この録音のリスクというのを考えていらっしゃるんですよね。

森勢さん:まさに今のあったお話で、切り取られてしまう多分前後の文脈っていうの会話で結構あるんですけど、まあ例えば僕なんてゼミで指導する際にまあ留年とかネガティブなキーワード使うときに凄く気使うんですよ。例えば学生も冗談半分で「これ落としたら留年ですよね」みたいなこと言って「まあ君は留年だよ」って言ったときに、そこだけ切り取られて出されると結構怖いんですね。

仁科さん:先生に「君は留年だよ」と言ったことを切り取られちゃうってことですか。

森勢さん:もちろんあの、お互い信頼関係あるって思ってはいるんですけど、それ多分教授だけのことが多いんですよ。なので学生がどう思ったかというところについて、基本的に職員は、信頼関係あるなしではなくて、もう絶対言ったらまずいことは原則言わないっていう風に決めて、凄い言葉には気を使わなきゃなんないっていう風に認識してます。

仁科さん:どれくらいの音声があるとこのフェイクのようなものってまあ切り取りは普通にあるのかと思うんですけど、フェイク音声のようなものを作れちゃうんですかね。

森勢さん:そうですね。今の技術で多分今後実用化されるって意味ではまだあの研究段階なんですけど、おそらく10秒20秒の音声からその人のコピーが作れる時代はもうすぐ来ると思います(えー)。

仁科さん:全てのワードとか、例えば音の音域とかあるじゃないですか。僕一度この番組でAIに作ってもらったことあるんですよ。自分の音声で歌歌うってのがあったんですけど、それがもっと10秒20秒で大丈夫になってしまうことですか。

森勢さん:はい。あの今のお話で多分ご自身の声をたくさん収録して作るってやつだと思うんですけど、不特定多数の声からあのベースとなる声を作って、その自分の声を少し入れたらそれを真似するって技術が今あるんですね(へー)。

仁科さん:データを入れるんじゃなくてその、何か乗せてってことなんですか。

森勢さん:そうですそうです。

仁科さん:これじゃあ、どうすればいいんですか?その音声って、その例えば録音してるのって意味ないじゃんとかって思っちゃったんですよ正直ね。これ証拠なんですと。弁護士さんこれが証拠で戦いたいですって言っても、いやこのデータなんて証拠になんないですよ。作ってるかもしんないじゃないですかって。

森勢さん:あ、技術としてはですね。一応これも研究段階なんですけども、合成された音声が合成されたものだって判断する研究があります。

仁科さん:あ、わかるもんなんですか。

森勢さん:まだ研究段階ですけどね。ただ将来的にそれができないとフェイク作られて危ないっていうことで、ちゃんと本当にその人の声なのか、合成して作られたものなのかを見分けるための技術は研究されてます(へー)。

淳さん:それがないとだから見極められない時代がやってくるっていうことですよね。

森勢さん:はい(へー)。

茂木さん:(聞き取れず)メディアにいるんだからさ、よく昔から取材に対して、オフレコでっていう。でオフレコのものを使うのはまずいっていうのはあるんですよ。でそれ取材対象じゃなくて私的にも、例えば淳さんと僕の仲でここだけの話っていうのを後で公表されるっていうのは、ちょっとまた別の意味でなんか違う気がするじゃないですか(そうそうそう)(そうですよね)。でそのおそらくこう(社会的なっていうね)全部録音すればいいものでもないよね。

ブラスさん:音声とかもそうだと思うんですけど、例えばネットで昔自分が書いたことがいつまでもずっと残って、デジタルタトゥーみたいになることもあるってことですけど、それが音声バージョンで考えたら、人って考え方も変わるし、大昔には何か感情的になってこういうこと言ったかもしれなくて音声も残ってる。もちろんそれが今のその人の考え方じゃないってのもまああるんで、その音声を例えば何年、有効にしないといけないとか、いつになったら削除するかとか、そこまで踏み込まなきゃいけなくなる。

仁科さん:人生は考え方変わりますしね。こむこむさんいかがでしょうか。あのお仕事で録音されてるってのはわかったんですけどプライベートはどうなんですか?

こむこむ氏:プライベートは別に全然何もしないです。

仁科さん:しないんですね(淳さん:ふーん)。例えば飲み会でその、友だちがこむこむさんの話を聞いてるときに録音をしてたり。

こむこむ氏:ああ、そんなのしないです。あの(仁科さん:いやいや)、僕が言いたいのはそのー、パワハラとかあとはその、不適切な保育とか虐待とか、えーと保育園からそのー保育園で内部告発をしようと思ったとしても(仁科さん:はいはいはい)、保育園て村社会で、もう内部告発をしたら、もうそこの園を辞めたとしても、その地域じゃ働けなくなったりするんですよ(仁科さん:なるほどなるほど)。その、あの人はなんかその、色んなところで触れ回ってしまう人だとか(仁科さん:はいはいはい)、役所に行った人だとかいう風に言われるので(仁科さん:噂がね)、それを恐れて、保育士って何も言えなくなるんすよ。

仁科さん:だから、自衛のためにっていうところがね。

こむこむ氏:そうそう。あの、今まで不適切保育とか、結構その、音声データとか出たっていうのが、殆どボイスレコーダーで、えーと保護者が、通園バッグに、ボイスレコーダー入れて、それが発覚したっていうところが大きいので、それを保護者にさせるんだったら、自分たちで内部告発してこんなことやってはいけないよね。っていう風にしたいよねっていう風な考えは絶対僕ね。

茂木さん:ただ俺こむこむさんの言いたいことはわかるんだけど、実際として我々例えばまあ家庭内でも友だちとでも、常時録音をしていないじゃないですか。それは信頼関係で、でたまに、こむこむさんが言うように、ちょっと困ったことがあったとしても、その、それをなくすためにっていうか、そう言うことがあったら困るからって全部、ありとあらゆるプライベートとかパブリックなとこで常時録音するってことによって失われるものっていうか、お互い疑心暗鬼になって…。

仁科さん:でもこむこむさんもお仕事で使ってるわけであって、プライベートで(こむこむ氏:違う違う違う)使ってるわけじゃないのであれば…。

茂木さん:そうじゃなくて。保育環境でも、それやらないと守れないものがあるっていうのは(仁科さん:あーそうか)ちょっと違うんじゃないかな。

仁科さん:ならそこに問題点があるんじゃなくて、違うとこに解決策があるんじゃないかということですよね。

茂木さん:大体の保育現場ってそんなこと無しでやってるわけじゃないですか。

仁科さん:確かに。だから、もっと、防犯カメラこむこむさんの保育園はあるのかどうかわからないですけども、防犯カメラもっといっぱいあればいいじゃないかとかね。

こむこむ氏:あないですないです。

仁科さん:ないんですね。

こむこむ氏:あの、そうそうあの、それこそ防犯カメラがついててそれに音声データが残るようなものであれば、全然それはあのーする必要もないと思いますちゃんと証拠が取れるので(仁科さん:ドライブレコーダーみたいになるってことですよね)、でも今でも、それができているっていうのはお金がある自治体とか、政令指定都市とか、あとあのー東京とか、えー大阪とか、名古屋とか、あの配置基準もしっかり守られているところ、録られたとしても、いや大丈夫ちゃんとあのー保育、国の配置基準より倍人数がいるから大丈夫っていうようなところが、多いと思うんですよ。でも地方に行くと特に自分って結構地方なんですけど、地方に行くと、国の最低配置基準ギリギリでやってるんですよ。保育士1人で30人の子どもを見たりとか(仁科さん:そっか)、で国の一応基準では、えっとー配置基準の小数点以下四捨五入ってのがあって、それで、えーやると最大1人の保育士で見れる人数は、44人なんですよ(仁科さん:ふんふんふん)。44人の子どもを8時間なり9時間なり1人で保育していると、やっぱりそういう色んなところでそのー(仁科さん:弊害がね)、そう不適切な保育とか。

淳さん:要するに予算の問題ってことですか?

こむこむ氏:なので、いや、なので、あ、予算の問題も絶対あると思います。なので、それを可視化するためにも、あのー、ちゃんと、あのーーーー保育士の中で、いや、これはもう人がいないから仕方がない。ちょっとキツイ言い方になっても仕方がないよねっていうのではなくて、いや、それをやめるんだ、やめさせるんであれば…。

仁科さん:いや、こむこむさん。わかるんですよ。うん。だからこれは、保育園の問題になっちゃってますから。ちょっと今回はですね、録音の話をしたいので、ちょっと一回引き取らせていただきますね。これでも考えなくちゃいけないところだっていうのは重々伝わりました。こむこむさんから。いいですか。ありがとうございます。ちょっと皆さんにも考えてもらいたいんですけど、皆さんもスマホを持ってて、Apple Watchも持ってる方多いと思うんですけど、この監視、相互監視社会になってしまっているのをどう思うかっていうのね、ちょっとさっき飲み会の話ありましたけど、飲み会の愚痴とか、ブラスさんが5年前に言った話が音声データとして残ってて、それを出されてしまったらっていう。

ブラスさん:飲み会とかそれはもう悪いことを言ってやろうと思ってやってるんで(仁科さん:そのための会なんですか)。そう。人で無しなことを言いたくてやってるんで、それはちょっとごめんなさいですよ。でもそこで録ってるのが違法じゃないってなったら。

淳さん:そのやっぱり信頼関係があるとこじゃないと。

ブラスさん:どこで吐き出せばいいですか?自分の悪い部分を。

池澤さん:いややっぱ信頼関係ある人と飲みに行って、そういう話をするというのがいいんですか?

ブラスさん:信頼関係は誰があると認識するか(仁科さん:自分だけがね、一方的にあると思っちゃダメですから)、飲み会の前にね、1回この飲み会はそのオフレコでやります(仁科さん:いやーそれはしんどいねー)っていうのを宣言しなきゃいけない。

仁科さん:じゃ、どうですか茂木さん。

茂木さん:いやー僕これ、脳の研究をしている立場からすると、録音することで守られるものもあるけど、それで失うものも凄く大きいから、あとは我々の判断だと思います。なんでも監視してればいいもんじゃ絶対ないからね。

仁科さん:でも僕思ったんですよ。僕録音されてる前提で生きなきゃいけないのかなと(いやそんなことない)。でもどうですかこの、本音ってどこまで言っていいんですかね。

ブラスさん:いやでも録音されてる前提で生きていいことはないと思う(絶対ないよ)。例えば、今あのトランプになってからLGBTのこととか色んなことを言っていい空気感出てきたけれども、そのちょっと前はなんかそういうことを言ったら人でなしだみたいな感じの空気感もあったりもしたの。時代と共に言論が変わっていく中で、やっぱり本音で全部話すのはできないと思います(仁科さん:そうか、元々ね)。

仁科さん:どうですか。弁護士の立場からそのあたりどうですか。

武山弁護士:私は監視社会あんまり好きじゃないんで、あんまり録音されるのは良くないかなと思うんですけど、実は裁判所も若干わかってて、昔の判例でですね、酒の席で録音してたのやつがあったんですよ。これ、ドラマの契約が成立したかどうかで争われたんですけど、証拠にはできるけど、酒の場って大きなこと言うじゃないですかみんな。だから契約成立は認められないっていう判例はあるんんですよ(へー)。

仁科さん:じゃあ証拠能力がないという風に考えられると。

武山弁護士:いや、証拠能力は証拠として出せるかどうかで、証明力って言うんですけど、証拠には出せるけどそれは契約成立は認められないので、だから切り取ったものは大して信用されないんですよ正直。だからそこでバランスを取られてます。

淳さん:飲みの場でって言うのはどうやってそのなんか(わかるんですか)、その周りの音とかでこれは飲みの場だねってなるんですか。

武山弁護士:それは他の証拠とか、当事者が言ってたこととかで、飲み会は争いがないと。

仁科さん:じゃあ飲み会だけは守られてると。でも結局飲み会じゃないように音声データいじれたら、飲み会じゃないように森勢さんできますよね。

森勢さん:あーでも騒音とか、周りの人が喋ってる声とか消すの難しいかもしれないですね。まさにそういう人だけ取り出すっていうのまでは、今できつつあるんですけど、消し残りが出ちゃうかもしれないですね。

淳さん:でもこのイヤホンでノイズキャンセリングができるから、取ったデータのノイズくらい消せそうですけど。

森勢さん:そうですね。誰が喋ってるかを検出するとかはできると思うんですけど、全くの無音くらいはまだちょっと難しいかもしれないです。

仁科さん:どう思いますかこの相互監視社会っていうのは。

森勢さん:難しいですけどやっぱ仕事上は、やっぱり本音は言うべきじゃないかなという気がしています。あのプライベートは逆にあのさっきも飲み会とかっていうように、今からプライベートっていう場所では自由に喋れないという雰囲気は息苦しいと思います。ただ僕はやっぱり学生を指導やってる関係上、大学にいる中では、まああの雑談とかはするんですけど、言葉は、特にキーワードは選ばないとダメかなとは思っています。

仁科さん:刺されるリスクを考えないといけないということですね。

森勢さん:そうですね。まあそういう時もありますね。

ブラスさん:仕事がおわったあと上司と一緒に行く飲み会ってちょっとやっぱり上司に嫌われないような思考も働くわけで、それってプライベートなのか、それとも仕事のことなのか。

仁科さん:いやあ、これ難しい議論ですよそれはまた。

ブラスさん:あとそもそも日本ってすっごい働く時間、まあ日本に限らないかもしれないけど、8時間ずっとそのオンのモードでいるってのも長いなってちょっと思ったりもするんで、労働時間短くしなきゃいけないんじゃないかと、ということも思うんですけど仕事とプライベートってどこからですか。

淳さん:楽屋に入ったらどうですか。俺楽屋に入ったらここで言わないようなことを楽屋で言うことあるから。あるよね?

ブラスさん:言います。

仁科さん:あそこは仕事じゃないですか。

ブラスさん:(聞き取れず)の悪口とかすぐ言います。

仁科さん:それは言わないでくださいよ!笑

ブラスさん:あ隣の、あこれまって、あ壁薄いタイプの(聞き取れず)(あははははは)。

仁科さん:凄いここをぶっちゃけて言うんだ。ああそうなんですね。淳さんどうですか、この相互監視社会。

淳さん:いやまあでも、こんだけねカメラがそ街中にあるけど、そのなんか公的な場所とか、企業がつけてるものと個人的に持ってる物を?いやでも俺は許可をもらってからじゃないと。でも違法じゃないんだもんね。

仁科さん:そうですそうです違法じゃないですからねー。

淳さん:でもこむこむさんとはちょっと分かり合えないかな僕は。

仁科さん:まあそういうこともありますね。はいわかりました。こむこむさん、森勢さん、武山さん、ありがとうございました!

ゲスト:ありがとうございました。


◼️終わりに
ここまでお読み頂きありがとうございました。
太字にした箇所は、ただ私が個人的に一番共感した箇所です笑

お読みいただいた皆様の価値基準で、今回の内容を考えていただきたいというのが一番ですので、極力抑えた上での私見ですが、今回のテーマそのものには議論の価値があったと思います。

ただやはり、なんというか、多分に主観の入り混じった議論であったので、脱線したソレを本来のテーマに軌道修正した仁科さんには、司会のプロたるアナウンサーとしての卓越した技量を感じました。

繰り返しになりますが、今回の内容を是非皆様の価値基準で捉えていただき、それを踏まえての議論の下敷きになるのであれば、本記事を纏めた意味があるのかと思います。

私は今回アベマプライムにゲスト出演されたこむこむ氏の考え方を、この方がそう思う限りにおいて尊重したいと考えています。一方でこの考え方があくまでも一保育士個人の意見であり、保育士全体の総意でないことをお伝えしたいとも思っています。

冒頭でお話しました、本件にまつわる私の言いたいこと、伝えたいことについては、私自身の身の回りが落ち着いた時に改めて記事にさせていただきたいと考えています。
同業の方ならこれからの忙しさ、共感していただけますよね?泣

改めまして、本記事をお読みいただきありがとうございました。
またのお越しをお待ちしております。



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