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初めてのライブが近づいてきた

いよいよ初めてのライブが今週末、日曜日に迫ってきた。
ろくにやったこともないくせになぜか「音楽をやりたい!」と志して会社を辞めて、一人夜な夜なパソコンで音楽を作り、「いつか大観衆の前で歌いたいなあ〜」という瞬間を夢見て、音楽を学び、歌の練習をしてきた数年間。
ついに、ついに人前でライブができる。

なんかあんまり「苦労と感動の文章」みたいなものを書きすぎるのも、逆に興醒めな感じがするというか、全ては本番のステージ上で表現をしたいと思っているが、今の自分の感情や思いをいつかのために備忘録として残しておきたい。
きっとこれは忘れてはいけない僕の人生の大切な記憶だと思うから。

まず、何よりシンプルにバンドで歌うのがめっちゃ楽しい。
大学のアカペラで歌をやり始めた自分にとっては、バンドで歌う経験はゼロ。
音楽スタジオでやるリハーサルは毎回ものすごく楽しく、なんだかリハーサルだけで僕は満足してしまいそうになる。
3回もリハをやらせてもらった。みんな忙しいのにありがとう。
大音量のドラムと、爆発してるかのようなベース、そして自由に華麗に動き回るキーボードの中で歌うのは本当に魂の解放を感じるし、思うがままに表現ができるというのは本当に気持ちのいいことだなと思う。
けれど同時にそれら爆音の中で自分の声を見つけることは素人にとっては難しく、気を抜くと自分がどんな音程を歌っているのかがわからなくなってしまう。
元々音感のない僕にとっては自分の音が聞こえなくなるというのは致命的で、一度も訪れたことのない世界の果ての大都市で一人人混みの中を彷徨い歩くような不安を感じる。
思い返せばアカペラですら、自分の声を見失うことで有名だったなあ。

数日前にやった郷太さんバンドとのリハでは自分の声を完全に見失い、全くもって自分が出している音程がわからなくなり、「表現する」ということはおろか、満足に歌をうたうことすらできなかった。
完全に「バンドに負けた」わけである。

しかし、この「バンドに負ける」という経験もまた、自分にとっては初めての経験で、ここまで自分が「負けねえぞ!」と本気でぶつかれる環境というのはとても嬉しかった。
笑っちゃうくらいチャレンジングで思わず笑ってしまう。
郷太さんバンドのメンバーというのは信じられないくらい豪華で、こんなミュージシャンたちと一緒にステージに立てるということが、それだけでとても嬉しいし、光栄だし、感動する。
すごいのほんとに笑

うん。このリハを通して「ミュージシャンの凄さ」というのも実感している。
楽器が上手いとかそんなことは大前提で、彼らはマジで音で会話してるし、一度聴いたものはすぐに演奏できるし、イメージをすぐに音で再現できるし、譜面を見ればどんな曲でも演奏できるし、僕が伝える漠然としたイメージを形にしてくれるし…。
彼らの能力を間近で見ていると、いやあこれは叶わねえな、と思う。
とてもポジティブに。
だからこそ自分は歌で、喋りで、そこだけは誇りを持って高めて磨いていきたいし、誰にも負けちゃいけないな、と思う。

あと思うのは、やっぱり自分は人前に出て、人の前で人に喋ることが好きな人間だなということ。
リアルなライブの生の場に出て、そこでの人とのコミュニケーションを取ることが、自分の持っている平凡な才能の中では一番高いものだなと思う。
もちろんまだまだまだ、それは磨いていかなくては輝かないものだけれど、何よりそれがとても楽しいし、自分の「良さ」のようなものが出せているなあと思えるし、「生きてるな」って感じがする。
そう「生きてるな」って感じがするの。
リハだとお客さんがいないから、どうしてもちょっと照れてしまってうまく喋れないけれど、僕には当日のライブでお客さんに語りかけるビジョンは見えている。

あーー、楽しみだなーーーーー。
絶対楽しいよ日曜日。
そしてきっと、一生忘れられないような夜になるんだろうなー。

そういう日々を重ねて生きていきたいんだったな、僕は。
鮮明な日々を、記憶を、人生を。

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