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やっぱ好きだぜこの映画❗️③ ~どん底やさぐれ男の奇妙な人間ドラマ『バッファロー'66』~
どうもこんにちは!Kyazuです!
たまには音楽以外で久しぶりのオススメ映画紹介です😏
本日はコチラ❗
『バッファロー'66』
(Buffalo '66)
監督 ヴィンセント・ギャロ
脚本 ヴィンセント・ギャロ アリソン・バグノール
原案 ヴィンセント・ギャロ
出演者 ヴィンセント・ギャロ クリスティーナ・リッチ
音楽 ヴィンセント・ギャロ
公開 🇺🇸1998年6月26日 🇯🇵1999年7月3日
上映時間 110分
ミュージシャン・画家・俳優・映画監督などマルチな才能をもつヴィンセント・ギャロによるミニシアター作品。
低予算ながら独創的な世界観が評価されカルト的人気を誇る。
🔷あらすじ
とある罪を被せられ刑務所に服役していたビリー・ブラウンは5年の刑期を終え実家に戻ろうとしていた。
しかし長年の溝もあり服役していたことを隠したいビリーは『政府関係の仕事をしている』、『フィアンセを連れてくる』とありもしない嘘をついてしまう。
見栄を通したいビリーはダンス教室でレッスン中だった少女レイラを拉致し、自分の妻のふりをするよう脅迫する。
なんやかんやで実家のブラウン家に到着するも、ビリーの両親は息子に全く関心がなく気まずい時間が流れる。
レイラの気遣いのおかげで多少は和やかになり実家を後にするも、ビリーが幼少期より愛情を受けず育ったことをレイラは悟る。
気難しく癇癪持ちのビリーに最初は反発するも、時折みせる純粋さや優しさ、そして寂しさに惹かれ次第に愛情を抱いていくレイラ。
ビリーもまた同じ時間を共有する内にレイラに惹かれつつあったが、ビリーには実家に戻る以外である目的があり危険を冒そうとしていた‥。
🔶見どころ①『ビリーのキャラクター性とそのビリーを活かす登場人物』
上のタイトルが『バッファロー66』を語る上で欠かせないと自分は思います。
まず主人公であるビリー・ブラウンを一言で表せば非常に『面倒くさい人間』です。
言うことなす事二転三転し、横暴で癇癪持ち。
それでいて繊細でデリケートな性格の持ち主‥。
映画として観てる分はいいですが、実際にいたら絡みたくはないですよね😅
ただこの映画ではそういう人間臭い部分をどこかクスッとさせるようなユーモアで描かれています。
個人的ですが愛嬌すら感じさせる奇妙な感覚を自分は覚えました。
またビリーのそういう部分をユーモラスに変える大きな要因はレイラの存在でもあります。
印象的な場面で証明写真を撮るシーンがあるのですが。
わりとレイラの方がノリノリでビリーを困惑させるシーンがあったりで。
最初は反目し合うも徐々にレイラの方がビリーをリードするような場面がいくつかあり。
ひねくれた性格のビリーですがレイラの包容力がビリーの内面を露見させて、一人の人間としてビリーに感情移入させます。
その他にビリーの両親の身勝手さや、ビリーに毎度振り回される友人、ビリー刑務所行きの元凶となった黒幕だったり。
良くも悪くも登場人物たちのクセの強さが一人の人間としてビリー・ブラウンを確立させ、その人間臭いところを面白おかしく活かしているんだと思いました。
🔶見どころ②『ヴィンセント・ギャロのこだわり』
この映画では監督、脚本、主演、音楽etc‥とほとんどをヴィンセント・ギャロが手掛けています。
グレー色を基調とした色彩はどこか退廃的なビリーの心情を表し、時折あらわれるカラフルな色合いと上手く対比し情景を表現しています。
音楽面に関しては『YES』や『King Crimson』といったプログレッシブロックバンドの曲を使用されています。
これがそのシーンにおける雰囲気に上手いことマッチしており、複雑な曲調が映画をより独創的な世界感に誘うのです。
派手な展開こそないものの、個性的な登場人物から撮影法、音楽にヴィンセント・ギャロ独自の強いこだわりが反映されており。
それが映画としての娯楽さに加えアーティスティックな部分も垣間見え、商業的な価値観では計れない一つの芸術作品として楽しませてくれます。
🔶終わりに
低予算ながら独自のこだわりと独創的センスが評価された『バッファロー66』
観る人によっては好き嫌いがあるかもしれませんが、自分はやはりオススメしたい映画ですね😋
不器用すぎる男のオフビートな人間ドラマ、皆さん是非観てみて下さい❗