小4。人生初漫才②

寒いですね。








ーーーーーそう、その「輝く日本の星!」で未来のダウンタウン、グランプリを獲ったのが元りあるキッズのお二方だ。




ボケの安田さんとツッコミのゆうきさんは元々違うコンビだったのだが、各々のコンビで明らかに異彩を放っていた。


今思えばそういう演出だったのかも知れないが。



その二人がネタ作りやネタ見せをしていき、最終的にコンビを組む過程を毎週お茶の間から食い入るように眺め、そして最後、ダウンタウンさんの前で漫才をやっている姿、その完成度を目の当たりにした僕と石島は次の日学校でこのような発言をした。






「やばいな」






なにがや。

なにがヤバい。

一体お前らのポジションになんの影響がある。

お前らはそんな企画が始まることも知らんかったがな。

なにを同列の感じで喋ってるねん。







「どうする?」






なにをや。

一体なにをどうするというのだ。

一体なにをどうできるというのだ。




兎にも角にも、当時小4の僕らにはほんの2個上の安田という六年生とゆうきという六年生がめちゃくちゃおもろくて、もう漫才をしてるという事実を消化しきれなかったのだ。



あれが現存する僕の記憶の中での、最古の『強がり』という感情だろう。






「いや、てか大人しかやったアカンと思ってたしな」





とかも言ったと思う。





さぁ、それからはネタを作った。




中身は覚えていない。




確か前半はオリジナルで作って、後半は中川家さんのネタをパクった。


パクった。


普通に。



それでどこがウケてどこがウケないかを比較しよ!みたいな会話をした。



普通にパクった。

当時はお昼によく漫才番組をやっていて、中川家さんはよくそれに出ていてその中でもあんまり見たことないくだりをパクった。


ちゃんとパクった。

巧妙にパクった。

あかんけどな、普通に。



で!三か月後くらいに林間学校がある!そこでのキャンプファイヤー!夜のレクリエーションの時に発表しよう!という事になった。




そこからはコソコソ毎日練習した。その日までみんなにバレない様に。


放課後二人で集まっては、ネタ合わせをした。

練習...。何を正解として、何を不正解として詰めていったのかはわからないが。


「これみんなわかるかなぁ?」

とかいう会話していたような気がする。







黙っとけよ。

ええからやれ。

くそ生意気な。





コンビ名は「バックアップ」という名前にした事を覚えている。




『絶対そんな全部上手いこといくわけない、下がる時もあるけど最終的には上がって終わろう』という意味を込めてだ。







死んでくれ(>_<)






打ってて死にたなる。

思い出したくなかったわ。

お前らの言う『絶対全部上手いこといくわけない』ってなんやねん。

お前らの言う『下がる』とか『上がる』とかなんの事言うてんねん。

てかなんで子供のくせにそんなネガティブ要素絡めるねん。

アホなんやからアホらしく「ラッキーズ」とか「ハッピーズ」とかそんなんでええねん。

ほんで下がるてダウンや。バックて。間違っては無いけど。若干抱くイメージ変わってくんねん。

そういうちょっとの英語の間違いとかもアホが露呈しててハズイねん。

勘弁してくれ過去の自分(>_<)





そしてその「わかってる二人」『バックアップ』は林間学校の本番前に一度友達にネタを見せよう!

という話になる。


クラスメイトの中から、一人だけに見せて感触を試そうとなるのだ。








ーーーーーーーーーー次回!そのネタ見せの話!

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